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昔話『ネコ耳メイドとSF執事、そして安楽死探偵』13

前回のあらすじ

ネタバレいくない

*大変長らくお待たせいたしました。

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つづきを読む?

本『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦

『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦 角川書店

おともだちパンチ。

なむなむ。

森見ワールド全開!!

 

いつもよりネタバレが多いから、気をつけてください<(_ _)>

大学のクラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋をした「先輩」。

「先輩」は、なんとか彼女の目にとまるよう心がけてきた。

あらゆる場所で偶然の出会いを何度も繰り返していたのだが……。

天真爛漫な彼女「黒髪の乙女」は、なかなか「先輩」の想いに気付いてくれない。

「ま、たまたま通りかかったもんだから」

という台詞を何度使ったことか。

彼女は毎回「あ! 先輩、奇遇ですねぇ!」と笑顔で応えるばかり。

彼の言う「彼女という城の外堀を埋め続ける日々」はいつまで続くのだろうか——。


第一章 【夜は短し歩けよ乙女】

大学OBの結婚を祝う会に出席した彼女(黒髪の乙女)。

彼女は、お酒が大好きであるにもかかわらずお酒を控えていた。

というのも、結婚祝いの席上で万が一粗相をしてはまずいと思ったからだった。

会は無事終了し、二次会が催されることになったが彼女はお酒を求めて一人先斗町に——。

彼女が二次会に参加しないと知った「先輩」は、彼女を追った。

が、途中で見失い、彼は暴漢にズボンと下着を盗まれてしまう。

その頃、彼女は様々な人と出会っていた。

錦鯉センターを経営している変態爺の東堂さん。

美人歯科衛生士であり酒豪の羽貫さん。

職業は天狗だと言い張り、空中を飛ぶことができる樋口さん。

大学の文化系サークルで「詭弁踊り」を考えついた詭弁論部の方々。

彼女と飲み比べの勝負をすることになった李白さん。

こうして彼女は、楽しい夜の街の主役となっていった。


第二章 【深海魚たち】

「先輩」は、恋い焦がれている女性「黒髪の乙女」が古本市に行くというので下鴨神社にやってきた。

勝手な妄想を膨らませながら彼女を捜す彼。

ようやく彼女のことを見つけ、急いで先に行こうとしたらソフトクリームを持った少年とぶつかってしまう。

彼は、妙に大人びた態度をとる少年にソフトクリームを奢るはめになり、彼女を見失ってしまう。

その頃、彼女もまた同じように探し回っていた。

人ではなく、ある一冊の絵本を——。

先輩は、ある売り立て会場に足を踏み入れた。

真夏の暑い日に湯たんぽや炬燵が置かれた部屋で火鍋をつつき熱さに耐え抜いた者だけが本を手に入れることが出来るという奇妙なルールがある場所だ。

そのルールは、意地の悪い金貸しの李白翁の考えついたことだった。

欲しい本を目の前にしながら参加者が続々と脱落していく。

彼も諦めそうになったが、彼女が探し求めている絵本があると知り、俄然やる気になる。


第三章 【御都合主義者かく語りき】

季節は晩秋。

「先輩」は、「黒髪の乙女」が学園祭に行くというので模擬店街をさまよっていた。

途中彼は、学園祭事務局の本部テントを訪れた。

そこで知らされたのは、学園祭で起こっている二大騒動——「韋駄天コタツ」と「偏屈王事件」のことだった。

妙な連中がコタツに入って、神出鬼没にうろつく韋駄天コタツ。

そして構内の路上で突如上演されるゲリラ演劇「偏屈王」

偏屈王の出演者たちは、捕まえられてもケロッとしていた。

ゲリラ演劇「偏屈王」は、首謀者が捕まらない限り、また新しい代役を立てて公演されるからだ。

主演女優を捕まえにグラウンドにやってきた事務局長についてきた先輩は、「黒髪の乙女」を見つける。

しかも背中には、何故か巨大な緋鯉のぬいぐるみが……。

彼女は、射的で当てた緋鯉のぬいぐるみを背負いながら学園祭を楽しんでいた。

また、幸運にも神出鬼没の韋駄天コタツとも出会う。

コタツにいたのは、羽貫さんと樋口さん、そして初対面のパンツ総番長。

パンツ総番長は、ある女性と再会できることを期待して学園祭に参加していた。

彼女は、彼らと別れた後に床を踏んだり蹴ったりしていた先輩とすれ違う。

先輩が来た道を歩いていくとあったのは、「象の尻」という展示。

人一倍好奇心旺盛な彼女は、受付の女性の話を聞きながら「象の尻」を撫でてみた。

受付の女性は、ある男性と再会することを期待して学園祭に参加していた。

緋鯉を担いだ彼女は、階段の踊り場までやってくるとちょうど「偏屈王」が開演される直前だった。

代役がいなかったため、近くにいた彼女は主演女優の代役に抜擢される。

そんな時、先輩はまだ彼女を捜して続けていた。

屋上までやってきたとき、彼は縁石につまずいて左手に花火、右手に達磨の首飾りを持ったまま落ちていった。

彼が落ちた隣の屋上では偏屈王最終幕が開演されようとしていた。

主演女優はもちろん「黒髪の乙女」である。


第四章 【魔風邪恋風邪】

風邪の神が跋扈する師走。

学園祭で先輩と一緒に演劇「偏屈王」を演じた後、「黒髪の乙女」の中で先輩の存在が大きくなり始めていた。

彼女は、時折ボーッとしながら緋鯉のぬいぐるみをポカポカ叩いたり、むぎゅっと潰したりした。

この頃、京都中で風邪が大流行していて誰もが風邪で寝込んでいた。

そんな中、先輩は「恋わずらい」にかかり万年床で寝込んでいた。

運良く風邪にかかっていない彼女は、街で知り合った方々やサークルの部員の家にお見舞いに回っていた。

嵯目書房に行った時、古本市で出会った少年から万能の薬をもらい受ける。

彼女はその薬で街中にばらまかれた風邪の根元である李白氏を治してあげようと、彼が住む三階建ての電車へと向かう。

「黒髪の乙女」が見舞いで忙しかったとき、先輩は不思議な夢を見ていた。

バーで樋口氏と出会い、いざというとき役に立つ「樋口式飛行術」を習う夢だった。

飛行術を身に付けた彼は、天空を飛び回り彼女の姿を探しながら三階建ての電車の上空までやってきた。

薬のおかげで李白氏の風邪が治り、最後に一つ大きな咳をすると彼の中に住み着いていた風邪の神が台風となって出ていった。

風邪の台風に飲まれた彼女はぐるぐると回り飛ばされていった。

彼女が大変な目に遭っているとき、先輩も同じように台風の中でぐるぐると回っていた。

彼は、なんとか樋口式飛行術を駆使して彼女を助け出すことに成功する。

彼女は声にならない声で言った。

「奇遇ですね」

彼も声にならない声で答えた。

「たまたま通りかかったものだから」

澄んだ空を滑るようにして飛んでいた彼らが降り立った先は——。

【関連リンク】

本『美女と竹林』

本『太陽の塔』

本『夜は短し歩けよ乙女』

本『有頂天家族』


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本『武士道シックスティーン』 誉田哲也

『武士道シックスティーン』 誉田哲也 文藝春秋




全中準優勝の剣道の実力を持つ磯山香織は、中学時代最後の思い出として市民体育大会に出場していた。

難無く連勝していった彼女だが四回戦で甲本早苗に出くわす。

あまり特徴のない体型でやる気があるのか無いのか分からないが、足腰だけはしっかりしている選手。

独特な足運びをする彼女に磯山は、幽霊ではないかと疑念を抱き始める。

不安に思う気持ちが磯山の集中力を奪い、とうとう甲本に一本取られてしまう。

負けてプライドが傷ついた磯山は、再び甲本と対戦するため東松学園高校女子部に進学する。

しかし、剣道部に入部してみると甲本早苗という女子はいなかった……。

そのかわり西荻早苗という同学年の女子はいた。

新免武蔵を崇拝する風変わりな磯山香織と剣道を趣味として楽しくやる西荻早苗。

性格も戦術も正反対の二人だが、剣道を通じて技術や心は成長していく。

【関連リンク】

本『武士道シックスティーン』

本『武士道セブンティーン』

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本『煙か土か食い物 Smoke, Soil or Sacrifices』

『煙か土か食い物 Smoke, Soil or Sacrifices』 舞城王太郎 講談社

第19回メフィスト賞受賞作にして、著者衝撃デビュー作!!



アメリカ、サンディエゴにあるホッジ総合病院のERに勤める奈津川四郎。

腕利きの救命外科医である彼は、忙しくも楽しい毎日を送っていた。

ちょうどその頃、四郎の実家がある日本の福井県西暁町で連続主婦殴打生き埋め事件が起こっていた。

そして彼の元に凶報が届く。

四郎の母親、奈津川陽子が事件の被害者になったのだ。

ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー!

故郷に戻った四郎は、高校時代の友人たちを利用して犯人を捜し始める。

明晰な頭脳を持つ四郎は、徐々に事件の連続性や規則性に気づいていく。

彼が事件現場で調査をしていると、そこに兄の三郎と自称“名探偵”の番場潤二郎がやってくる。

だが彼らはこの事件の犯人を捜しているわけではないらしい。

三郎は、いなくなった兄の二郎を捜そうとしていたのだ。

かつて奈津川家には一郎、二郎、三郎、四郎の四人兄弟がいた。

しかし二郎が十七歳のとき、彼は閉じ込められていた三角形の蔵から消えた。

そこは密室状態で逃げられるわけもないのになぜ?

残された四郎ら兄弟は、大丸の亡霊に殺されたのではないかと笑った。

彼らの祖父・奈津川大丸は、その蔵で自殺していたのだ。

今回の事件の犯人は、なぜ主婦たちを殺さずに生き埋めにしたのか。

そして今回の事件に二郎は関わっているのか。

関連作品

本『好き好き大好き超愛してる』 舞城王太郎

本『煙か土か食い物 Smoke, Soil or Sacrifices』 舞城王太郎

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昔話『笑年傷女』 9

前回のあらすじ

こうして彼らは学校を燃やすことにした

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つづきを読む?

漫画『夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~』

漫画『夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~』 ヤスダスズヒト 講談社



七本の霊桜「七郷」が根付いている町――桜新町。

ここでは、人間と妖怪が共存している。

この町では事件が起こりにくいとされている。

だが時々、霊桜「七郷」にまつわる奇怪な事件が起こる。

それらの事件を対処するのは――。

桜新町の女子高生町長で、銃弾を素手で弾くなど常人離れした力を持つ槍桜ヒメ。

『比泉生活相談事務所』の所長で、桜の町で続発する事件に立ち向かう一般人の比泉秋名。

『比泉生活相談事務所』の所員で、他者の心を読み取る妖怪「サトリ」、猫耳娘七海アオ。

『比泉生活相談事務所』のバイトで、言葉を具現化する「言霊使い」の五十音ことは。

そんな彼らの事件解決だったり、ほのぼのとした日常だったりの物語……。

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漫記COMMENT(0)

本『インシテミル』 米澤穂信

『インシテミル』 米澤穂信 文藝春秋

  

主人公・結城理久彦は車がほしかった。

そのためには金が必要だ。

そう考えた彼は、コンビニでアルバイト情報誌を立ち読みすることにした。

どれにしようか、考えていると、隣から声をかけられた。

びっくりして横を向くと、自分とは住む世界が違うような女が立っていた。

彼女の名前は、須和名祥子といった。

上品で清楚な見た目からお金に困っているようには思えなかったが、彼女もまたお金を必要としていた。

二人で情報誌を眺めていると、奇妙な求人広告を見つける。

作業内容:人文科学的実験の被験者

時給:十一万二千円

期間:7日間

何かの間違いだと思った。

同時に怪しいとも思った。

だが、これが本当ならいい車を買える。

結城も須和名もこのアルバイトに応募することにした。

履歴書を送って数日後、彼は暗鬼館という実験施設にやってきていた。

アルバイトとして合格したのだ。

彼の他に十一人の性別、年齢の異なる人たちがやってきていた。

その中には、須和名の姿もあった。

暗鬼館に入った十二人の被験者たちは、その日は各々個室で就寝することになった。

だがそれぞれの部屋には、人を殺すことのできる凶器があった。

さらに、どこか殺人を促すかのようなメッセージカードがあった。

翌朝、彼らは自己紹介と今後のこと、実験のことについて話し合った。

誰も凶器を使わず、一週間平穏に過ごせば大金が手に入る。

そう誓い合った。

だが翌日、被験者の一人が死体となって発見された。

それも自殺ではなく、何者かの手によって殺されていた。

こうして人文科学的実験は始まった。

【関連リンク】

本『春期限定いちごタルト事件』

本『インシテミル』

本『ボトルネック』

本『氷菓』

本『愚者のエンドロール』

本『クドリャフカの順番』

本『遠まわりする雛』

本『ふたりの距離の概算』


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本『でかい月だな』 水森サトリ

『でかい月だな』 水森サトリ 集英社文庫

海岸で月を見るときは、背後を確認してください。



ぼく(沢村幸彦)と友達の綾瀬涼平は、夜の海岸にやってきていた。

夜も遅くなってきていたので、ぼくは帰ろうと促すが、綾瀬は首を縦に振らない。

十三歳、まだ中学生のぼくらだ。

帰りが遅くなれば家族だって心配するのに、綾瀬はまだ帰ろうとしない。

「でかい月だな」

そっぽを向いたまま綾瀬がぽつりと言った。

ぼくもいっしょに夜空を見上げると、そこにはでっかい○が姿を現している。

月を見ながら考え事をしていると、胸に衝撃を感じ、身体が宙に舞った。

ぼくを混乱と哀しみに突き落とし、あいつは町から消えてしまった――。


三日間ほどの記憶がない。

目が覚めたとき、そこは病院のベッドの上だった。

あの夜、ぼくは崖から蹴り落とされて、崖を転げ落ちた。

そして右足が金属のガラクタに突き刺さり、転落が止まったらしい。

何時間にも及ぶ手術によって命は現世に、右足は身体に繋ぎ留められた。

だが、ぼくは大好きなバスケができない身体になってしまう。

「どうして蹴ったのかわからない」

綾瀬涼平は、そう供述したという。

ぼくの病室には、たくさんの見舞客がきた。

そして口々に綾瀬の悪口を言って帰っていく。

だがぼくは、綾瀬のことを庇う発言しかしなかった。

二度目の手術やリハビリなどで一年が経った。

以前の同級生は、三年生に進級している。

ぼくは、一年遅れの二年生として学校に通い始めた。

平凡で平和な毎日をおくっている。

だが退院してからぼくは夢を見るようになった。

やつらのやってくる悪夢だ。

そんな時、ぼくの目の前に現れた天才科学少年の中川と邪気眼少女のかごめ。

そしてぼくの周囲で奇妙で不可解な現象が起こり始める……。

第十九回小説すばる新人賞受賞作

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昔話『裏通りサディスティック』予告編

×××

私の親友で、愚かで、それなりの美人さんで、すごくイカレたひと。

彼女は今、私の隣にちょこんと座り、不機嫌そうにしている。

×××と一緒に見ているテレビでは、平穏な我が街で起こりかけた事件の概要は流れていない。

だってあれは事件でも事故でもなく、ただの自殺未遂でしかないから。

――あ、そういえば。

今度時間があれば、質問してみよう。

×××、キミは何で、私を選んだんですか。って。

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つづきを読む?

本『ヴィーナスの命題』 真木武志

『ヴィーナスの命題』 真木武志 角川文庫



傑出した才能と挑戦に、綾辻行人氏も唸った。

17歳の探偵たちの揺らめきに長門有希も反応した。

青春ミステリにして、誰にもまねできない傑作。

夏休みに入って間もない火曜日の朝、学校のグラウンドで生徒の死体が発見された。

校舎の窓から転落したと思しき状況。

自殺か他殺か?

それとも学校に伝わる呪いの発動か!?

科学部と園芸部の二人の部長、美少女タレント、生徒会長……。

17歳を生きる“探偵”たちの仮説が交錯するまばゆいばかりの一週間。

同級生の死をめぐる推理の迷宮。

若者たちがあぶりだす現実の解とは――!?

犯人は、女神とは!?

第二十回横溝正史ミステリ大賞最終選考落選、しかし……間違いなく傑作!

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本『バカが全裸でやってくる Ver.2.0』 入間人間

『バカが全裸でやってくる Ver.2.0』 入間人間 メディアワークス文庫



ついに僕はデビューした。

ずっと夢だった、憧れの職業。

小説家になった。

すべてがバラ色、これからは何もかもがうまくいく……はずだった。

デビュー作の 『バカが全裸でやってくる』 は、売れなかった。

それはもう悲しいほどに。

そして僕の小説家人生はまだ始まったばかりだった。

担当編集から次作に課せられた命題は、『可愛い女の子を出せ』。

まてまて。

なんだその意味不明な無理難題は。

好きなものを好きなように書くのが小説家じゃないのか?

業界を赤裸々(?)に描く問題作登場。

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本『バカが全裸でやってくる』 入間人間

『バカが全裸でやってくる』 入間人間 メディアワークス文庫



僕の夢は小説家だ。

そのための努力もしてるし、誰よりもその思いは強い。

しかし努力と環境では、才能は覆せない日々が続いていた。

お話をつくることを覚えた子供の頃のあの日から、僕には小説しかなかった。

けれど僕は天才じゃなかった。

小説家になりたくて、でも夢が迷子になりそうで。

苦悩する僕のもとにやってきたのは――全裸のバカ。

「どーも、バカでーす!」

そして、これが僕の夢を叶えるきっかけになった。

こんなこと、誰が想像できた?

現実は、僕の夢である『小説家』が描く物語よりも、奇妙だった。

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本『陽気なギャングの日常と襲撃』 伊坂幸太郎

『陽気なギャングの日常と襲撃』 伊坂幸太郎 祥伝社



前作『陽気なギャングが地球を回す』の続編。

成瀬【人間嘘発見器】

他人のどんな嘘でも見破ることができる。

響野【演説の達人】

止めどなく湧き出る泉のように言葉を紡ぐ。

久遠【天才スリ師】

動物と自然をこよなく愛する青年。

雪子【精確な体内時計】

コンマ一秒単位の体内時計を備え持つ紅一点。

四人の銀行強盗たちがまた、下らない会話をし、銀行を襲い、トラブルに首を突っ込む!?

普段は公務員として働く成瀬が巻き込まれたのは刃物男騒動。

喫茶店の店主である響野は「幻の女」を探しだす。

契約社員として会社勤めをしている雪子は謎の招待券の真意を追う。

そして天才スリ師の久遠は殴打された中年男に協力する。

【関連リンク】

本『オーデュボンの祈り』

本『チルドレン』

本『魔王』

本『フィッシュストーリー』

本『重力ピエロ』

本『グラスホッパー』

本『陽気なギャングが地球を回す』

本『陽気なギャングの日常と襲撃』


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本『六百六十円の事情』 入間人間

『六百六十円の事情』 入間人間 メディアワークス文庫

どーでもよくて、たいせつな、それぞれの事情。



『カツ丼は作れますか?』

小さなコミュニティの掲示板に書き込まれた不思議なトピック。

そのコミュニティは地元に住む人間だけがメンバーの小さなもので、書き込みの数も多くない。

作られたトピックは大半、最後に書き込まれたのが半年前。

書き込む人さえいないトピックさえある。

そんな不思議な書き込みに、そもそも反応する人がいるかどうかも分からなかった。

問いかけに続きはなく、あるのはただその後の長い空白だけ。

書いた人がなにを求めているのか、そこから読み取るのは困難だ。

けれどその書き込みを見て、その人たちがなにを思ったのかまでは分かりませんが、なにかを思ったことは確かなようだ。

世の中には、いろんな人たちがいる。

そこには、「ダメ人間」と「しっかり人間」なんてのも。

それぞれ“事情”を持つ彼らが描く恋愛&人生模様は、ありふれているけど、でも当人たちにとっては大切な出来事ばかりだ。

そんな彼らがある日、ひとつの“糸”で結ばれる。

とある掲示板に書き込まれた「カツ丼作れますか?」という一言をきっかけに。

日常系青春群像ストーリー。

イラストは宇木敦哉。

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本『黒笑小説』 東野圭吾 

『黒笑小説』 東野圭吾 集英社文庫



黒い笑いに満ちた傑作が満載の短編集。

【もう一つの助走】

作家の寒川は、文学賞の選考結果を編集者と待っていた。

「賞をもらうために小説を書いているわけじゃない」と格好をつけながら、内心は賞が欲しくてたまらない。

一方、編集者は「受賞を信じている」と熱弁しながら、心の中で無理だなとつぶやく。

そして遂に電話が鳴って――。


【線香花火】

熱海は鳴り響く電話機に目をやると、ゆっくり受話器を取った。

電話の相手は出版社の人間からで、小説の新人賞の選考結果を伝えるものだった。

結果は――受賞。

これで晴れて作家としてデビューしたわけである。

熱海は体が震えて夢ではないかと思えるほど喜んだ。

しかし出版社の人間は、彼にも彼の受賞作にも興味関心がなかった。


【過去の人】

熱海圭介は受け取った封書を開け、握り拳を固めた。

中には一枚の招待状が入っていた。

文学賞受賞式のものだった。

ついにこの時が来たと思った。

熱海圭介は昨年の新人賞受賞者だった。

受賞を機に彼は会社を辞め、今では専業作家となっている。

ただし、この一年の間に出した単行本は、まだ受賞作一冊だけである。


【選考会】

作家の寒川はコーヒーを噴き出しそうになった。

出版社の人間から小説新人賞の選考委員を頼まれたからだ。

今まで選考委員を頼まれたことなんてなかったが、見栄を張って考えておこうと返事を保留した。

だが内心は嬉しくてたまらなかった。

思わずガッツポーズをしてしまうほどに。


【巨乳妄想症候群】

冷蔵庫を開けたら巨乳が二つ並んでいた。

ふくよかな丸みを帯びたオッパイである。

しかしそれは、ただの肉まんだった。

ゴミ箱に目をやるとオッパイがあり、扉を開けたら人の顔がオッパイに見えた。

おかしい。

自分は一体どうしてしまったというのか。

不安になった私は友人の精神科医を訪ねた。

すると彼は、巨乳妄想症候群だと診断した。


【インポグラ】

相談したいということがあるので、会社帰りに友人のいる研究室に寄った。

友人は大学の薬学部で助教授を務めている。

彼は世界初のものを作りだしたという。

世界初というのだから偉大な功績を成し遂げたのだろうと思っていた。

しかし彼は浮かない顔をしていた。

話を聞いてみると、彼が発明したのはインポテンツになる薬だった。


【みえすぎ】

朝、起きてみると、周囲がやけに霞んで見えた。

まるで靄がかかっているようだった。

目をこすってみたが、状況は変わらない。

霞みは一様ではなく、空中に何かが漂っている感じなのだ。

火事かと思って慌てて部屋を出るが、何も燃えていない。

不思議に思って父親に聞くと、その症状は一族特有のものだったという。

父親はその症状はないが、祖父が同じだったらしい。


【モテモテ・スプレー】

もてない。

全くもてない。

今日も会社の同僚に告白したが、すぐにフラれてしまった。

パソコンで「もてたい」と検索してみた。

妙に虚しい気持ちになった。

検索結果を見ていくうちにある一点に注目する。

『人類愛正常化研究所』


【シンデレラ百夜行】

継母と義姉たちは贅沢三昧。

シンデレラは家事三昧。

今日も継母と義姉たちは似合わない衣装を身にまといパーティに向かう。

もちろんシンデレラは留守番である。

しかしシンデレラは芯の強い女性だった。


【ストーカー入門】

突然彼女から別れを告げられた。

訳が分からなかった。

喧嘩という喧嘩もしていないし、浮気なんてしたことがない。

それなのにどうして別れようなんて切り出したのか。

それから一週間が経ち、彼女から電話がかかってきた。

そして別れたくなかったら私をストーカーしろと言い出す。

訳が分からない……。


【臨界家族】

会社から帰ってくると、妻がダイニングの床を這いつくばっていた。

何をやっているのか尋ねると、娘のおもちゃの部品がなくなってしまったという。

手分けして探してみるものの、見つからなかった。

予備の部品が売っていることを知り、週末に家族三人でおもちゃ屋に向かう。

そこでご近所さんと出くわし、その娘さんは新製品のおもちゃを持っていた。

同じものをねだる娘を制止し、おもちゃ売り場に向かうと――。


【笑わない男】

二人はお笑い芸人だ。

しかし、売れも売れない三流芸人といってもいい。

今日も営業のために地方に来て、ホテルに泊まることになる。

そこは興行主の手違いで泊まることになった最高ランクのホテルだった。

彼らの部屋を担当するボーイは常に無表情で笑わない男。

そこで彼らは、お笑い芸人としての未来をかけてボーイを笑わせることを決意する。


【奇跡の一枚】

学生食堂で友人たちといっしょに写真を見ていた。

この夏、ゼミで旅行した先の山中湖で撮影したものだ。

旅行での思い出を語りながら写真を眺めていると、一枚の写真に目が止まる。

誰もが見惚れるほどの美女が写っていた。

しかもその写真に写る美女は自分だということに気づく。

太めの体形がごまかされ、目鼻立ちもくっきりとして、実物よりもずっと綺麗に写っているのだ。

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昔話『ネコ耳メイドとSF執事、そして安楽死探偵』12

前回のあらすじ

きょうの後輩のことば

「現物と同じ下着つけた女の画像をSDカードにつっこんで売るのもありっすねー。で、下着とセット販売すりゃ馬鹿が同じだと思って買いますよ。
あとはマニアのために染みつきも用意しますかー。絶対成功させましょうね、先輩!」

お願いやめて……私を汚さないで……。

*120%CRAAZYは全年齢対象の健全なブログです。

*犯罪を助長するブログではありません。

*犯罪ダメ! ゼッタイ!

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つづきを読む?

本『阪急電車』 有川浩

『阪急電車』 有川浩 幻冬舎文庫



この物語は、阪急電車各線の中でも全国的知名度が低いであろう今津線を主人公とした物語である。

隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった。

復讐を終えた女性は、真っ白なドレスを着て電車に乗った。

息子夫婦から孫を預けられた老婆は、これからドッグパークに向かう。

同棲のために家を探そうと電車に乗った男女は、車内で喧嘩を始めてしまう。

社会人の彼氏と付き合う女子高校生は、大声でアホな彼氏のことを話す。

偶然見かけたその女の子は、自分と同じ大学に通っている人だった。

片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。

乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望に満ちた物語が紡がれる。

恋の別れ、別れの兆し、新たな出会い、途中下車――。

人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。

ほっこり胸キュンの傑作長編小説。

解説は故・児玉清さんです。

【関連リンク】

本『図書館戦争』 第一弾

本『図書館内乱』 第二弾

本『図書館危機』 第三弾

本『図書館革命』 第四弾 本編完結!

本『別冊図書館戦争Ⅰ』 外伝

本『別冊図書館戦争Ⅱ』 外伝

本『阪急電車』

本『植物図鑑』


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つづきを読む?

昔話『笑年傷女』 8

前回のあらすじ

わたしたちは、壊していく

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つづきを読む?

本『陽気なギャングが地球を回す』 伊坂幸太郎

『陽気なギャングが地球を回す』 伊坂幸太郎 祥伝社



成瀬【人間嘘発見器】

他人のどんな嘘でも見破ることができる。

響野【演説の達人】

止めどなく湧き出る泉のように言葉を紡ぐ。

久遠【天才スリ師】

動物と自然をこよなく愛する青年。

雪子【精確な体内時計】

コンマ一秒単位の体内時計を備え持つ紅一点。

何の接点も無かった四人が強盗団の襲撃を受けた銀行で偶然出会う。

彼らは銀行強盗の手際の悪い犯行を見てこう思った。

「自分の方がうまくやれる」

こうして彼らは銀行強盗になった。

普段は自分達が就いている職業の仕事をし、時がくれば四人集まって銀行を襲う。

常に綿密な計画と下準備をしてから銀行を襲う彼らにミスなど一度もなかった。

その日もリーダーの成瀬の計画に従い、銀行から金を奪って逃走する。

あと少しすれば家のテレビで自分達の犯行を見ているだろうと笑っていた。

しかし、そんな日に限って思わぬ誤算が……。

逃走中に、同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯と遭遇。

「売上」ごと車を横取りされたのだ。

「売上」の奪還に動く彼ら四人だが、予期せぬトラブルが待ちかまえていた。

仲間の息子のいじめ事件に巻き込まれ、死体が出現し、札付きのワルまで登場してしまう。

最後に笑うのはどっちだ!?

【関連リンク】

本『オーデュボンの祈り』

本『チルドレン』

本『魔王』

本『フィッシュストーリー』

本『重力ピエロ』

本『グラスホッパー』

本『陽気なギャングが地球を回す』

本『陽気なギャングの日常と襲撃』


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本『超能力者のいた夏』 寺本耕也

『超能力者のいた夏』 寺本耕也 メディアワークス文庫



長野県末見市。

とある事故がきっかけで都内の高校から私立清風学園へ転入した高那聡。

現在、彼は木造アパートで一人暮らしをしている。

辺りにはコンビニどころか自販機すらない場所である。

東京生まれの聡にとってはため息をつきたくなる現状だが、東京に戻りたいとは思っていない。

というより戻れない……。

そんなある日、学校で“番長”と呼ばれる小柄な少女・津浦翼と知り合う。

明るく朗らかな性格で、時たま暴力的な行動をしてしまうが、ごく普通の女子高生だ。

しかし聡が翼を家に招待した時、それは起こった。

誤って翼を押し倒してしまいそうになった時、聡は一瞬にして白い閃光に包まれた。

唐突に身体が硬直し、巨大な激痛が全身を走った。

次に気がついた時は、靴も履かずに田舎道を立っていた。

視線の先には燃えるアパート。

右手にノートPC、左手には携帯ゲーム機を抱えていた。

一瞬にして色々な物を失い、途方に暮れる聡。

そんな彼に救いの手をのばす学園の理事長であり翼の祖母、津浦茜。

聡は理事長の厚意により山奥にある学生寮に住むことになる。

しかしそこは普通の人間が暮らす寮ではなかった。

寮生たちの不思議な能力に翻弄されながらも聡は新たな生活を始める。

だが一人の寮生の不吉な予言によると、彼が重傷を負うとあり……。



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本『ぼくのメジャースプーン』 辻村深月

『ぼくのメジャースプーン』 辻村深月 講談社



ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。

ある日、学校で起きた陰惨な事件。

それは何者かの手によってうさぎ達が惨殺されるというものだった。

うさぎ小屋は血まみれになり、バラバラ死体が至る所に転がっていた。

ぼくもクラスのみんなもうさぎたちの死にとても悲しんだ。

しかしそれ以上に悲しい出来事がぼくにはあった。

それは僕の幼なじみ、ふみちゃんがショックのあまり心を閉ざし、言葉を失ったこと。

うさぎ小屋の惨劇を最初に見つけたのが彼女で、犯人とも遭遇していた。

誰よりもうさぎのことを大切に想っていたふみちゃん。

犯人はすぐに捕まったが、大して重い罪にはならなかった。

ぼくは犯人が許せない。

彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。

チャンスは本当に一度だけ。

これはぼくの闘いだ。



【関連作品】

本『冷たい校舎の時は止まる』 辻村深月

本『ぼくのメジャースプーン』 辻村深月

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本『“文学少女”と死にたがりの道化』 野村美月

『“文学少女”と死にたがりの道化』 ファミ通文庫

著:野村美月

イラスト:竹岡美穂

  

恥の多い生涯を送ってきました。

高校二年生になったばかりで“生涯”なんて大袈裟かもしれないけれど、十四歳のぼくが体験した出来事はまさに驚天動地。

ぼく、井上心葉(いのうえこのは)は一年の間、天才美少女作家として日本中の注目を集めていた。

中学三年生の春、ほんの気の迷いで文芸雑誌の新人賞に小説を応募した。

すると、どういうわけだか史上最年少で大賞に輝いてしまったのだ。

文章が女の子の一人称で、ペンネームも井上ミウなんて女の子の名前を使ってたものだから、ぼくは、美少女覆面作家として売り出されることになった。

本はたちまちベストセラー、映画化、ドラマ化、コミックにもなり、社会現象を巻き起こした。

けれど、謎の天才美少女作家井上ミウは、たった一冊の本を残して消滅する。

あんなことがあって――ストレスからくる過呼吸を起こして病院送り、登校拒否までして、小説が書けなくなったからだ。

その後、ぼくは高校に進学し、高校生になりそこで本物の“文学少女”――天野遠子先輩を知ったのだ。

“文学少女”こと天野遠子は、本を愛しすぎるあまり、本のページを引きちぎってむしゃむしゃ食べる。

彼女にとっては水を飲みパンを食べる代わりなのだ。

天野遠子が部長を務める文芸部で、ぼくは彼女のためにおやつと称した作文や詩を書き散らしている。

そんなある日、文芸部に恋愛相談が持ち込まれる。

相談にきた少女、竹田千愛が持ってきた想い人からのラブレターには――。







『恥の多い生涯を送ってきました』







太宰治『人間失格』の主人公の手記の冒頭の引用があった。

そしてこれが思わぬ事件を引き起こし、ぼくと遠子先輩を巻き込んでいくことになる。

“文学少女”シリーズ第一弾!

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本『生きるか!死ぬか!バイオレンス・ハニー・ビー』 三月さくら

『生きるか!死ぬか!バイオレンス・ハニー・ビー』 三月さくら 文芸社



ハニー・ビー国の志願兵であるポールとマロンは、前線基地で、出撃前だというのに言い争いをしていた。

そして出撃命令が下り、二人は手柄を立てようとタイガー・ビー軍と激しい銃撃戦に臨んだ。

しかし、数時間で負けると直感したポールはマロンと共に敵前逃亡する。

なんとか逃げきった彼らは、国境近くの民家までやってきた。

そこは、女主人オアシスが経営している酒場だった。

彼女にボウフラ入りの水をごちそうになり、タイガー・ビーの兵士が来たときはかくまってもらった。

この時、ポールは、すすけた顔でみすぼらしい格好をしたオアシスに興味を持ち始めていた。


ポールとマロンは、負けたままでは終われない、どうにかしてタイガー・ビーに一矢報いたい、そう考えていた。

そこで実力主義の空軍部隊に入隊し、前線で手柄をあげることを思いついた。

そんなある日、移動商人ジョンは、ポールの生き別れの妹リリアンが居場所を知る。

しかし、そこは牙族という恐ろしい怪物がいる場所だった。

ジョンは、死を覚悟してリリアンの救出に向かい何とか助け出すことに成功する。

しかし、彼女はポールと一度も会えないまますぐにブラック・ビーのロボット兵に連れ去られてしまった。

それについて全く知らされぬままポールとマロンは、空軍入隊初の出撃命令が下る。


ポールとマロンは、初出撃でいくつもの敵機を撃ち落とし中尉にまで昇進した。

そして再び出撃命令が下り、今度は前線ではなく、ブラック・ビーの偵察に向かう。

ブラック・ビー城に潜入した二人は、妹リリアンと本物そっくりのロボットに出会う。

危うくロボットに殺されるところだったが、本物のリリアンを連れ帰る。

彼らが脱出した後、ブラック・ビーの城は爆発し何もかもなくなってしまった。


さらに敵国のタイガー・ビーも本拠地の火山が噴火寸前で内乱が起こり、戦争どころではなくなった。

彼らに一時の平和が訪れた。

しかし、ポールだけは落ち着かなかった。

戦争が好きなわけではない。

タイガー・ビーの本拠地にいるオアシスが忘れられずただ心配なのだ。

ポールは彼女を助けるため、噴火寸前の火山へと向かう。

ファンタジー世界で繰り広げられる愛と冒険のソフト・バイオレンス活劇。

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衝撃のデビューって言うけど、これって自費出版じゃないの?

文芸社だし。

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昔話『笑年傷女』 7

前回のあらすじ

打ち切りだと思った奴は手を挙げろ。

もう面倒くさいから人生打ち切ろうぜ。

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昔話『ネコ耳メイドとSF執事、そして安楽死探偵』11

前回のあらすじ

圧倒的征服感!!

*不快になる表現があります。注意してお読みください。

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