Date:2011/05/29 17:05
本『レヴォリューションNo.0』 金城一紀 角川書店
学歴? 偏差値? 何それ?
今を楽しむのにそんなものいらない!
偏差値が42程度しかない男子校に通う僕は、一週間の停学を喰らった。
停学が明けて、久しぶりに友達と談笑しながら高校に向かう。
校門前には世界レベルの暴力体育教師、猿島が竹刀を持って立っていた。
僕が彼を挑発すると、ビンタが来ることを覚悟していたのに予想が外れた。
「楽しみにしているからな」
猿島は小馬鹿にするようにふっと鼻で笑って、そう言った。
そして僕らは彼の言った言葉の意味をすぐに知ることになる。
『第一学年団体訓練開催のお知らせ』
学校側が風紀の乱れが深刻だと勝手に判断して、急遽三泊四日の合宿を企画したのだ。
6月14日から6月17日、群馬県の赤城山。
梅雨の時期に登山なんておかしいと思ったが、とうとう開催の日がやってきた。
僕らはバスに乗って二時間かけて赤城山麓にある訓練施設に着いた。
そこはまるで囚人を入れる刑務所か矯正施設のようだった。
その日から僕らは、きつい訓練をやらされることになる。
四時間で鍋割山を踏破させられたり、筋トレをやらされたり、グラウンドで走らされたり、友達と殴り合いをさせられたりした。
その間教師たちは僕らをずっと見張っていて、時間を守れなかったりミスした者を容赦なく殴った。
誰もが合宿が終わったら退学してやると思った。
だがこの訓練の本当の意義を知った時――僕らは決意する。
絶対に教師たちの思い通りにさせてやるものか、と。
ザ・ゾンビーズ結成前夜を描く、シリーズ完結!!
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