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2012/05/10 本『陽気なギャングの日常と襲撃』 伊坂幸太郎
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2012/05/01 本『陽気なギャングが地球を回す』 伊坂幸太郎
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2012/03/29 本『グラスホッパー』 伊坂幸太郎
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2011/12/31 本『重力ピエロ』 伊坂幸太郎 
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2011/11/12 本『オーデュボンの祈り』 伊坂幸太郎
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2011/09/19 本『フィッシュストーリー』 伊坂幸太郎
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2011/08/15 本『魔王』 伊坂幸太郎
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2011/05/25 本『チルドレン』 伊坂幸太郎
本『チルドレン』 伊坂幸太郎 講談社 独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。 彼を中心にして起こる不思議な事件の数々――。 【バ

本『陽気なギャングの日常と襲撃』 伊坂幸太郎

『陽気なギャングの日常と襲撃』 伊坂幸太郎 祥伝社



前作『陽気なギャングが地球を回す』の続編。

成瀬【人間嘘発見器】

他人のどんな嘘でも見破ることができる。

響野【演説の達人】

止めどなく湧き出る泉のように言葉を紡ぐ。

久遠【天才スリ師】

動物と自然をこよなく愛する青年。

雪子【精確な体内時計】

コンマ一秒単位の体内時計を備え持つ紅一点。

四人の銀行強盗たちがまた、下らない会話をし、銀行を襲い、トラブルに首を突っ込む!?

普段は公務員として働く成瀬が巻き込まれたのは刃物男騒動。

喫茶店の店主である響野は「幻の女」を探しだす。

契約社員として会社勤めをしている雪子は謎の招待券の真意を追う。

そして天才スリ師の久遠は殴打された中年男に協力する。

【関連リンク】

本『オーデュボンの祈り』

本『チルドレン』

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本『フィッシュストーリー』

本『重力ピエロ』

本『グラスホッパー』

本『陽気なギャングが地球を回す』

本『陽気なギャングの日常と襲撃』


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本『陽気なギャングが地球を回す』 伊坂幸太郎

『陽気なギャングが地球を回す』 伊坂幸太郎 祥伝社



成瀬【人間嘘発見器】

他人のどんな嘘でも見破ることができる。

響野【演説の達人】

止めどなく湧き出る泉のように言葉を紡ぐ。

久遠【天才スリ師】

動物と自然をこよなく愛する青年。

雪子【精確な体内時計】

コンマ一秒単位の体内時計を備え持つ紅一点。

何の接点も無かった四人が強盗団の襲撃を受けた銀行で偶然出会う。

彼らは銀行強盗の手際の悪い犯行を見てこう思った。

「自分の方がうまくやれる」

こうして彼らは銀行強盗になった。

普段は自分達が就いている職業の仕事をし、時がくれば四人集まって銀行を襲う。

常に綿密な計画と下準備をしてから銀行を襲う彼らにミスなど一度もなかった。

その日もリーダーの成瀬の計画に従い、銀行から金を奪って逃走する。

あと少しすれば家のテレビで自分達の犯行を見ているだろうと笑っていた。

しかし、そんな日に限って思わぬ誤算が……。

逃走中に、同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯と遭遇。

「売上」ごと車を横取りされたのだ。

「売上」の奪還に動く彼ら四人だが、予期せぬトラブルが待ちかまえていた。

仲間の息子のいじめ事件に巻き込まれ、死体が出現し、札付きのワルまで登場してしまう。

最後に笑うのはどっちだ!?

【関連リンク】

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本『グラスホッパー』 伊坂幸太郎

『グラスホッパー』 伊坂幸太郎 角川文庫

 

元教師の鈴木は、毎晩繁華街を歩く女性に声をかける仕事をやっている。

ひたすら女性たちに声をかけ、たまたま興味を示した女性を喫茶店に連れていき、化粧品や健康飲料の説明をする。

口からでまかせを述べ、根拠のないグラフや数値が並んだパンフレットを見せて彼女たちを騙す。

あとは別働隊が女性たちを尾行し、違法な勧誘を開始するらしい。

詳しいところは、まだ伝聞でしか聞いていない。

この一カ月は、比与子という女上司にその仕事を教えてもらいながら過ごしてきた。

だが、今日の仕事は違った。

たまたまひっかかった若い男女を喫茶店で睡眠薬を飲ませて、車に連れ込む。

それから車を発進させるのかと思ったら、その場に留まったままだ。

鈴木は彼女から、二人が勤務するフロイライン(令嬢)という会社や劇団と呼ばれる非合法的な業者の存在について教えられる。

不思議に思いながら彼女の話を聞いていると、彼の妻の話があがった。

比与子は坦々と話を進め、彼女は妻の死因を見事に言い当てた。

鈴木の妻は、フロイラインの社長の馬鹿息子・寺原によって殺されていた。

殺されたといっても表向きは事故死。

寺原が盗んだ車を暴走させて、鈴木の妻は轢かれて死んでしまった。

なぜ今、その話が出ているかと言うと、鈴木は会社に疑われているのだ。

フロイラインに入社してきたのは、寺原に復讐するためなのではないかと……。

その疑いを晴らすためには、車に連れ込んだ無関係の男女を殺さなければならない。

そして証人として比与子の他に、馬鹿息子の寺原もやってくるという。

しかし――。

彼らが乗る車にたどり着く寸前で寺原は、車に轢かれて死んでしまった。

妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃した鈴木は、その背後に不審な人影を見る。

どうやら押し屋と呼ばれるプロの殺し屋の仕事らしい。

鈴木は正体を探るため、彼の後を追わなければいけなくなる。

また、人を自殺させてしまう恐怖の殺し屋・鯨。

ナイフ使いの若者・蝉。

二人の殺し屋も押し屋を追い始める。

死んだ妻の復讐のために裏の世界に首をつっこんだ一般人・鈴木の運命は――!?

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本『重力ピエロ』 伊坂幸太郎 

『重力ピエロ』 伊坂幸太郎 新潮文庫



兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。

春と泉水は、半分しか血が繋がっていない。

母親は同じだが、父親が異なっている。

泉水が一歳の頃、母は突然部屋に押し入ってきた男に襲われたのだ。

春が、「性的なるもの」に、怨讐に近い怨念を抱いている理由はそれだ。

その記憶を抱えた兄弟が大人になった頃、事件は始まる。

連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。

そのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。

謎解きに乗り出した兄、泉水が直面する圧倒的な真実とは――。

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本『オーデュボンの祈り』 伊坂幸太郎

『オーデュボンの祈り』 伊坂幸太郎 新潮文庫




システムエンジニアだった伊藤は、目の疲れを理由に仕事を辞めた。

それから発作的に馬鹿なことをやらかしてしまう。

コンビニエンスストアで、包丁一つで強盗を試みたのだ。

しかしすぐに後ろから取り押さえられ、やってきた警察官が城山だと知った時には、本当に馬鹿なことをしたと後悔した。

警察官になった城山は、残忍で陰湿だった中学生の頃と全く変わっていなかった。

このままいったら自分は狂った人生をさらに狂わされてしまうと思い、パトカーから逃げ出した。

逃げて逃げて逃げ続けた結果、気づくと伊藤は見知らぬ島にいた。

宮城県の近くの海上にあるというそこは“荻島”という。

江戸時代以来、外界から遮断されている島には、妙な人間ばかり住んでいた。

嘘しか言わない画家、園山。

「島の法律として」殺人を許された男、桜。

そして最も奇妙な存在は――人語を操り「未来が見える」カカシ、優午。

優午は外の世界からやってきた伊藤に様々なことを話して聞かせる。

その中で「この島には何かが足りない」という言葉が伊藤は気になった。

けれど優午はそれ以上話すことはなかった。

カカシの優午は無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて殺されたのだ。

未来を見通せるカカシはなぜ自分の死を阻止できなかったのか。

新潮ミステリ倶楽部賞受賞作、伊坂幸太郎デビュー作!!


続きはネタバレ注意!!

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本『フィッシュストーリー』 伊坂幸太郎

『フィッシュストーリー』 伊坂幸太郎 新潮文庫

  

【動物園のエンジン】

電車に乗っているとき、十年前の出来事を思い出した。

「エンジン」という単語を聞いたせいだ。

あの日、私と河原崎さんは夜の動物園に来ていた。

動物園勤務の恩田に誘われてきた二人は、シンリンオオカミの柵の前でベンチに寝そべる男を見つける。

不審な男だと思ったが、恩田が元動物園職員の永沢さんだと教えてくれた。

やめさせられて精神がおかしくなってしまった彼は、今でもこうして動物園にやってきているらしい。

シンリンオオカミがまた逃げ出してしまうのを見守っているようだった。

また、恩田は永沢さんのことを「動物園のエンジン」と評した。

永沢さんが動物園にいるだけで動物たちの雰囲気が違ってくるというのだ。

【サクリファイス】

黒澤――本業は空き巣で、副業は探偵だ。

その黒澤が探偵業として訪れようとしていたのは小暮村。

だが途中で道を間違えてしまい、山道に入り込んでしまった。

おまけに車を動かすこともできなくなり、黒澤は歩いて来た道を戻って行く。

その道中で出会った白髪頭の男、柿本。

なんと彼は黒澤がこれから向かおうとしていた小暮村の住人だった。

黒澤は山田という男を捜していた。

一週間前に失踪し、黒澤は柄の悪い男達に奴の捜索を依頼されたのだ。

小暮村に着くと、黒澤は村独特の風習の存在を知らされる。

「こもり様」

くじで選ばれた人間が生贄となり、一定期間洞窟の中にこもって生活する風習だという。

【フィッシュストーリー】

最後のレコーディングに臨んだ売れないロックバンド。

最後にレコーディングされたその曲は「フィッシュストーリー」という曲名で世に出された。

「いい曲なんだよ。届けよ、誰かに」

テープに記録されたその言葉は、未来に届いて世界を救う。

たとえそれが小さな世界だとしても――確かに届いた。

【ポテチ】

大西は恋人の今村が働いている姿を見るためにマンションの一室へやってきた。

しかしその今村は漫画本を読んでいる。

テレビではプロ野球のナイター中継が流れている。

スタジアムのベンチの奥に野球選手の尾崎の姿が見えないだろうか、と目を凝らすが、カメラには映っていなかった。

この部屋の家主の尾崎は今日も出番がないらしい。

今村と大西が今くつろいでいるこの部屋は尾崎のものだ。

そして今村は空き巣という仕事のためにここに来ている。

しかし今村はいっこうに働こうとする素振りを見せず、漫画を読み続けている。

そんな彼を見て大西が呆れていると、電話機が鳴り、女の声で助けを求めてきた。

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本『魔王』 伊坂幸太郎

『魔王』 伊坂幸太郎 講談社文庫



【魔王】

会社員の安藤には不思議な能力があった。

それは、自分が念じたことを相手が口に出すという腹話術のような能力。

その能力に偶然気がついた彼は、独自に考察を開始した。

安藤は考えるとき、「考えろマクガイバー」と念じながら考えることが癖になっている。

潤也にも弟の恋人の詩織にもからかわれるほど考察するのが好きだった。

今安藤が考えていることは、能力以外のこともあった。

それは政治のこと。

彼は最近何かと話題にあがる政治家・犬養舜二のことが不安で仕方なかった。

犬養は若くして野党・未来党の党首となり、今最も国民から支持されている政治家である。

国民の誰もが犬養に興味関心を持ち、誰もが犬養の言葉を信じ、誰もが犬養の思想に同調した。

だが安藤は犬養のことがどうにも信用できなかった。

そして安藤は、腹話術の能力を携えて犬養に近づくことを決意する。

【呼吸】

安藤が亡くなってから五年後。

弟の潤也と恋人の詩織は、結婚して東京から仙台に移住していた。

潤也は環境調査、猛禽類の調査の会社で働き、詩織は派遣社員として会社で働いている。

安藤が死んだのは、犬養の街頭演説の会場前だった。

それからというもの潤也と詩織は、新聞やテレビなどのニュースを見ない生活をするようになった。

だから、憲法改正の国民投票があることも犬養が首相になっていることもずっと知らずに暮らしてきた。

彼らの生活に変化が起こったことは他にもあった。

それは潤也の運がとても良くなってきたことだ。

じゃんけんをすれば必ず勝ち、くじを引いたら賞品が当たり、満員電車では偶然席が空くなどするようになった。

これも全て兄が死んでからのことで、死ぬ前はそんなことなかった。

そして潤也はその能力を活かして――。

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本『チルドレン』 伊坂幸太郎

『チルドレン』 伊坂幸太郎 講談社



独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。

彼を中心にして起こる不思議な事件の数々――。

【バンク】

誰もが皆、自分がまさか銀行強盗の人質になるとは思わないだろう。

さらにアニメの登場人物のお面を被らされるとは思いもしないだろう。

大学生の鴨居もその一人だった。

一時間前、鴨居が陣内と仙台駅東口にある銀行に到着した時には、すでに店のシャッターが降りはじめていた。

ほとんどの人ならここで帰るだろう。

だが陣内は違った。

今日も理屈にならない理屈で自分の要求を通そうとしている。

ちょうどその時、猟銃を持った男が二人、飛び込んできた。

こうして鴨居と陣内は銀行強盗の人質となってしまう。

だが捕まった後も陣内は口を閉じようとせず、相変わらず自分の言いたいことをしゃべり続けていた。

【チルドレン】

家庭裁判所で家裁調査官として働いている武藤には、陣内という先輩がいる。

彼ほど調査官に向いている人間はいないと言われる人だ。

しかし、彼のやり方を真似してはいけないとも言われている。

ある日、新聞に誘拐事件が載っていた。

人質は隙を見て逃げたので助かったが、その事件の犯人はまだ捕まっていない。

その新聞を見ていた陣内は、武藤に言った。

「この犯人は、この家裁にやってきて君が面接することになる」

【レトリーバー】

大学卒業を控えた陣内は、レンタルビデオ屋の女性店員に告白しようとしていた。

その告白に立ち合うべきだと言われて、その現場に連れてこられた長瀬とその恋人、優子。

長瀬は盲目で、常に盲導犬のベスを連れている。

優子は長瀬のことを愛しているが、ベスに嫉妬しているところがある。

その後陣内の告白は失敗に終わり、公園内で色々なことを話して時間が過ぎていった。

だが、ジュースを買いに行った彼は戻ってきてすぐに言った。

「失恋した俺のために、今、この場所は時間が止まっている」

それはまるでトルーマン・カポーティの小説の一説のようだと興奮して言う。

長瀬も優子も半信半疑で耳を傾けるばかりだ。

【チルドレンⅡ】

勤め先の裁判所を出たところで武藤は陣内に飲みに誘われた。

居酒屋「天々」に入り、最初のうちは陣内がやっているバンドの話をしていた。

そのうちに店員の少年がやってきて、陣内にあいさつした。

どうやら少年は、家裁で厄介になっているらしい。

陣内が父親とうまくやっているかと訊くと、とても嫌そうな顔をして悪口を吐き捨てた。

【イン】

長瀬と優子は、駅前のデパートの屋上に来ていた。

ここにやってきたのは、陣内が屋上でアルバイトをしていると聞いたからだ。

ギター演奏が得意な彼のことだから、演奏をしているのではないかと思ってやってきた。

しかし屋上には、親子連れに風船を配るクマやブラスバンドの中学生達しかいない。

どこにも陣内の姿はなかった。

長瀬が一人ベンチで休んでいると、誰かが声をかけてきた。

その声は陣内のものだったが、いつもと違って聞こえる彼の声に違和感を覚える。

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