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少しイカレてるくらいがちょうどいい
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前回のあらすじ

こうして彼らは学校を燃やすことにした

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拍手[0回]



私は暗い夜道を一人で歩いていました。

少ない街灯を頼りにして歩いて行くと、いつもの商店街までやってきました。

表通りを歩いて行くか、裏通りを歩いて行くか、道は二つに一つです。

そして私は迷わず表通りを選びました。

この時間帯の裏通りは私にとって危険地帯です。

私には、イカレた人を惹きつけるという使えない才能がありますから。

せ、設定じゃないですからね!

うっかり裏通りに入ろうものなら、私はたちまちキチガイの餌食になってしまうことでしょう。

飢えた猛獣たちのいるサファリパークに丸腰で散歩するようなものです。

軽い気持ちで裏通りにちょっと寄り道するわけにはいきません。

最近は軽い気持ちで犯罪に手を染めるおバカさんが多いですが、よく考えてから犯罪に手を染めるべきか否か決めるべきだと思います。

もちろん私はしっかり考えてから決めましたよ。

彼女の復讐に手を貸すことを。

私は商店街の表通りをとっとことっとこ歩きます。

学校近くの神社までやってくると、鳥居の下には一人の少女が立っていました。

私はにっこり愛想笑いを浮かべて声をかけます。

私「待った?」

女「遅い」

私「ごめん。それで……」

女「早く行くよ」

話を聞かずに彼女は学校に向かって歩き出しました。

私は手に持っていた鞄を肩にかけて彼女を追いかけます。

女「その鞄の中にあるの?」

彼女が震えるような声で尋ねてきます。

私「うん。ガソリンとマッチがある」

私は普段通りの声で答えます。

入手元については聞かれませんでしたが、裏通りで商売を営む外国人と説明しておきます。

女「木造校舎にガソリンぶっかけてマッチで点火……」

私「旧校舎なら一時間もしないうちに全焼じゃないかな」

女「新校舎は?」

私「火がまわって半焼、運が良ければ全焼」

私と彼女はそれ以上何も話しませんでした。

これが計画の全てですから。

単純で、残酷で、愚かで、ガキ臭い計画だと思います。

しかし彼女はこの計画に納得してくれました。

女「もうすぐ何もかもなくなっちゃうんだよねー」

私「そうだよ」

女「なんか」

私「うん」

女「意外と何も感じない」

私「そっか。燃やしてみたら何か変わるかもしれないよ」

そう言って愛想笑いを浮かべました。

彼女は少しも表情を変えずに頷きました。

それにしても、どうして私はここまでしているのでしょう。

隣の席になるまで名前も知らなかった少女。

初対面で殴ってきた少女。

日常的にリストカットをしている少女。

私(友達だから?)

歩きながら自問自答します。

協力すると決めた時には「友達だから」という理由だと思いました。

けれど何か違う気がします。

友達だからというよりは、彼女と私が同類だからでしょうか。

どちらかと言えばそちらの方がしっくりくるような気がします。

しかしそれも少し違うような気もします。

いくら考えても正しい答えが見つかりそうにありません。

曲がり角を曲がったところで私達の学び舎が見えてきました。

そこで彼女は立ち止りました。

私も止まりました。






















T「ヘロー」

R「ヤッホー」

























女「なんで……なんであんた達がいるのよ……」

私「……」

女「……あんたが教えたの?」

私「……」

女「なんとか言いなさいよ!」

T「うるせーよ。こんな時間に吠えるな、バカ」

R「そうだよ。ご近所迷惑になっちゃうよー」

女「うるさい!」

少女は注意を聞かずに吠えまくります。

TとRは校門の前に立ってへらへら笑っています。

こんな時間に何をしているのでしょうか。

夜の学校で肝試しですか?

それとも私と少女の前に立ちはだかるために来たのですか?

T「そいつは何も言ってねぇよ。俺らが勝手に来たんだよ」

R「裏切りが原因で壊れたこいつが友達を裏切るわけないだろ」

女「じゃあどうして……」

Tはズボンのポケットから何やら黒い物体を取り出しました。

Rも同じようにして黒い物体を取り出します。

T・R「「トランシーバー!!」」

女「は?」

最初は暗くてよく分かりませんでした。

が、よく見てみればアラブさんのところで販売されている商品ではないですか。

なるほど。

そういうことだったのですね。

私「盗聴?」

T「お前らが隠れてこそこそ何かやってるのわかったからな」

R「放課後限定でトランシーバーを隠しておいたんだよ」

私「はあ……安物のトランシーバーで会話を音声を拾えるとは思えないんだけどね」

私はため息をつきながら苦笑を浮かべました。

R「改造したからね!」

私「やっぱりRか」

機械いじりが得意なRは、自慢げに改造トランシーバーを掲げました。

ホテル経営者の跡取り息子は、商売の才能ではなく工作の才能を持っているのではないでしょうか。

もちろん女を惹きつける才能のこともお忘れなく。

私「計画がばれたのはいいや。それで、TとRはどうする?」

T「バカ。誰が協力するかよ」

R「学校を放火するなんて馬鹿げた計画、止めるよ」

私は何かを諦めた時のようにため息をつきます。

それでも最後に、私は彼らに聞いておきたいことがありました。

私「どうして止めるの?」





























「友達だから!」

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