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昔話『Under The Smile』 7

前回のあらすじ

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つづきを読む?

昔話『ネコ耳メイドとSF執事、そして安楽死探偵』3

前回のあらすじ

ドロシー、カカシ、木こり、ライオン……。

お友達といっしょに配役を決めてみましょう

えーっ?

お友達が三人もいないって?

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つづきを読む?

本『春期限定いちごタルト事件』 米澤穂信

『春期限定いちごタルト事件』 米澤穂信 創元推理文庫

  

社会的階級など低くてもいい。

小市民たれ。

【プロローグ】

主人公のぼく、子鳩常悟朗(こばとじょうごろう)は、高校デビューを考えている。

中学まではおとなしく、高校に入ってからやんちゃになることを、高校デビューという。

多少意味合いは違うけれど、ぼくたちも高校デビューを狙っている。

【羊の着ぐるみ】

難関校と知られる船戸高校を受験したぼくは、合格発表を確認しにやってきた。

もちろん合格した。

それからいっしょにやってきたぼくのパートナーを捜す。

だが小さくて目立たないパートナーのため、なかなか見つからない。

そこでケータイを取り出し、メールアドレスを呼び出す。

登録名は「小佐内ゆき 携帯電話」

小さな体躯、細い手足、髪は尼そぎ、というこれといって特徴のない女の子。

ぼくと小佐内さんは、ある信条を胸に生きている。

クラーク博士が残した「紳士たれ」という言葉に似ている。

それより少し社会的階級は低い「小市民たれ」

その帰り道、小学校のぼくの友達、堂島健吾に声をかけられる。

彼は、小学生のときと違うぼくの様子に訝しがっていた。

そして高校生活は、穏やかに始まった。

だが小市民として生きようとしているぼくと小佐内さんのすぐ近くで事件が――。

女の子のポシェットがなくなり、それを探す手助けをしてほしいと堂島健吾からお願いされる。

【For your eyes only】

ある時、ぼくと小佐内さんは本屋にいた。

そこで偶然出会った友人、堂島健吾にぼくは再びお願いされる。

今度は事件ではなく、美術部の絵にまつわる謎解き。

さらにぼくは、小佐内さんからもお願いされる。

彼女がよく行くケーキ屋の「春期限定いちごタルト」の販売が今日までだというのだ。

一人一個というタルトを買い、ぼくらはコンビニに寄った。

そこで柄の悪そうなグループを見つけたが、少し気をつけようとしか思わなかった。

グループが店を出て、ぼくは彼女の買い物を待つ。

ぼくらも店を出ると、目の前を自転車がすごい勢いで走り去っていった。

その自転車は、カゴにいちごタルトを載せた、小佐内さんの自転車だった。

【おいしいココアの作り方】

日曜日、ぼくは街で小佐内さんを見かけた。

ぼくらは互恵関係にあるが、依存関係にはない。

そのため放課後二人で出掛けることはあっても、日曜日に約束して二人で出掛けることはない。

小市民として生きる彼女は変装をする。

いつも学校で見る彼女は地味な服装だけど、今日の彼女は一見すると分からない服装だ。

小佐内さんに声をかけて二人で歩いていると、堂島健吾から自宅に招待されるメールが入る。

二人で彼の家に行くと、おいしいココアの作り方を教えてもらう。

途中小佐内さんが席を立った時、健吾はぼくの雰囲気が違いすぎるといった。

中学時代、ぼくに何かあったのかと聞き出そうとする健吾。

小市民になろうとしているぼくにとって迷惑な話だった。

そして今日も今日とて、謎解きに巻き込まれてしまうのだ。

【はらふくるるわざ】

その日は中間考査で、昼頃学校は終わった。

家に戻って軽食を取り、仮眠しようと思っていたところに家の電話が鳴った。

小佐内さんからだった。

いつものようにケーキ屋へ行き、そこで話を聞く。

すると、小佐内さんのクラスで試験中にガラスの瓶が割れるという事故が起こったらしい。

ぼくは深く考えずに聞いていたが、学校に携帯電話を忘れたことを指摘され、取りに戻る。

そしてついでに小佐内さんのクラスに入る。

決して、推理するためではない。

なぜならぼくは小市民だから。

【孤狼の心】

小佐内さんの自転車が見つかった。

道路の途中に放置されていたらしい。

放課後、ぼくと小佐内さんはその自転車を回収しに、その場所まで向かう。

自転車を見つけたぼくらは、犯人が何故こんなところで乗り捨てたのか考える。

国道を外れた道路で、右へ行けば山越えの道、左に広がるのは田園地帯だ。

そしてぼくと小佐内さんは、真実をつきとめる。

小市民なら、本当の小市民ならそこで終わりだった。

しかし、ぼくも小佐内さんもまだ小市民になりきれていない。

彼女の晴れ晴れとした笑顔を見て、ぼくはぞっとした。

小佐内さんは今でこそ甘いものを食べるときしか喜びを感じない。

だが中学時代は……。

【関連リンク】

本『春期限定いちごタルト事件』

本『インシテミル』

本『ボトルネック』

本『氷菓』

本『愚者のエンドロール』

本『クドリャフカの順番』

本『遠まわりする雛』

本『ふたりの距離の概算』


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昔話『ネコ耳メイドとSF執事、そして安楽死探偵』 2

前回のあらすじ

死にぞこなった秋

死にたがった秋

ネコ耳ロボットに会いたい秋

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つづきを読む?

本『変身』 嶽本野ばら

『変身』 嶽本野ばら 小学館



ある朝、星沢皇児が妙に気がかりな夢から目を覚ますと、不細工だった自分の顔がハンサムな男に変わっていることに気づく。

思わず関西弁で絶句した彼は、悪い夢だと思ってもう一度鏡を覗き込む。

だがそこには、小池徹平と加藤成亮をミックスして岡田准一で仕上げたような顔が映っていた。

未だに信じられない状況に戸惑いながらも、今日が日曜日ということで新作漫画『エルドラド』を売りに行くことにした。

三十歳になってもボロアパートに住み、バイトで食いつなぎながら漫画家をしている彼は吉祥寺にやってきた。

吉祥寺通りをひたすら歩き、途中の花屋でローテローゼという薔薇を買い、いつもの場所にビニールシートをひいて漫画を売り始めた。

五年前から『エルドラド』連載を始めて今ではもう九巻。

今日も売れないだろうと考えながらもお客を待つことに。

だが今日は今までとは違い、約二時間で二十九冊が売られていった。

彼は買ってくれた人に対して本と一緒にローテローゼを渡した。

そしてローテローゼが最後の一本になったとき、待っていた客は来た。

ベレー帽を被る太った不細工な女子——ゲロ子だ。

「星沢先生の、お知り合いでござんすかいな?」

時代劇に出てくる人間のような口調で話す彼女に、自分は星沢皇児の弟であると嘘をついた。

さらに兄貴は実家に帰ったことや実家は北海道の富良野であると嘘を吐き、星沢皇児はしばらく戻ってこないと説明する。

そしてお得意様である彼女に本とローテローゼを渡すと彼は足早に立ち去った。

ハンサム顔になった彼の人生は大きく変わった。

バイト先の憧れの女の子とデートで「としまえん」のカルーセルエルドラドを見に行く。

少女漫画家としてデビューが決まり美人女性担当者もついた。

さらに映画化が決定し主演女優と仲良くなる。

ハンサムになったことで全ては良い方向に向かっている、と星沢皇児は思った。

しかし、現実の恋愛は、彼が描く少女漫画の恋愛ほど甘く優しいものではなかった。

<関連リンク>

本『ハピネス』

本『変身』

本『ロリヰタ。』

本『下妻物語』

本『下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』

本『ミシン』

本『ミシン2/カサコ』

本『ツインズ 続・世界の終わりという名の雑貨店』
(『ミシン』収録作品【世界の終わりという名の雑貨店】 続編)

本『タイマ』

本『エミリー』

本『鱗姫』

本『カルプス・アルピス』


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昔話『Under The Smile』6

前回のあらすじ

精神崩壊二度目のお知らせ?

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本『きみとぼくの壊れた世界』 西尾維新

『きみとぼくの壊れた世界』 西尾維新 講談社ノベルス

人生は罰ゲームなんです。

心当たりがないんですか?



禁じられた一線を現在進行形で踏み越えつつある兄妹、櫃内様刻(ひつうちさまとき)と櫃内夜月(ひつうちよるつき)。

二人の関係はブラコンやシスコンという俗っぽい単語で形容できるものでなかった。

友人の迎槻箱彦(むかえづきはこひこ)はそんな兄妹関係を心底呆れながらも心配していた。

そして心配していた出来事が起きてしまう。

クラスの女子と親しくしてほしくないという妹のお願いにより、櫃内様刻は友人の琴原りりすに対して一種の絶交宣言をしてしまう。

やわらかいニュアンスで伝えたはずが彼の意志は伝わらず、琴原との関係は悪くなってしまった。

その日の授業中、様刻は歴史の教科書にあった落書きを見つける。

それを書いたのは病院坂黒猫(びょういんざかくろねこ)以外にいないと考え、その落書きに書かれたメッセージ通り、昼休みに保健室へ向かった。

病院坂黒猫――元登校拒否児であり、今は保健室登校する女子生徒である。

保健室にいながらにして様々な情報を得ている病院坂黒猫は、櫃内様刻に一つの情報を与える。

それは彼にとって最も大切な存在の妹に関係することだった。

その日の放課後、様刻は妹の夜月がいる二年生の教室へ向かう。

彼女にちょっかいを出しているという男、数沢六人(かずさわろくにん)を衆人環視のもとでしめあげた。

これにより夜月が抱いていた不安は解消され、問題は琴原りりすとの仲直りだけとなった。

翌日、櫃内様刻が教室に遅れてやってくると迎槻箱彦が来る。

いつものシスコン非難かと思ったら数沢六人との喧嘩のことだった。

箱彦は剣道部の部長で、数沢六人も剣道部に所属していたからすぐにわかったのだ。

箱彦は様刻に放課後七時に剣道場に来るよう命じて去っていった。

その後、様刻は七時になるまで保健室で病院坂黒猫と将棋に興じた。

それから七時前に剣道場へ行くと箱彦が数沢六人のことをしばきあげていたところだった。

数沢六人が櫃内様刻に復讐をしないようにという箱彦なりの配慮だと知る。

同時に琴原りりすとの関係も修復され、妹の夜月とは今まで以上の仲になることができた。

櫃内様刻にとってすべての問題が終わった、そう思えた。

だが翌日、数沢六人が学園内で死体となって発見された。

様刻は病院坂黒猫とともに事件の解決ではなく、事件の立証を開始する。

そして浮かび上がった容疑者は――。

イラストは漫画変ゼミ(1) (モーニングKC)のTAGRO

きみぼくシリーズ第一弾!!

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昔話『ネコ耳メイドとSF執事、そして安楽死探偵』

私は秋が好きです。大好きです。

秋は大好きな人がいなくなった季節です。

秋は大嫌いな人がいなくなった季節です。

秋は私が死のうとした季節です。

秋は私が殺してもらおうとした季節です。

秋は私にとって死がまとわりつく季節です。

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昔話『Under The Smile』5

前回のあらすじ

裏切りの夕焼け

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昔話『ライラックの咲かない冬』 5

漫画『PSYREN―サイレン―』 岩代俊明

漫画『PSYREN―サイレン―』 岩代俊明 集英社

世界はつ・な・が・る



白瀧高校1―Cの夜科アゲハは、一万円でどんな問題でも解決するというトラブル解決屋をやっていた。

今日もまた人助けという名目で、ただ暴れまわっていた。

だが、彼にとっては将来などどうでもよかった。

今が楽しければそれでいいのだ――。

そんなある日、ベルが鳴り響く公衆電話の前を通りかかったアゲハは、その電話に出てしまう。

その時、頭上に不気味な怪人が空を飛んでいることに気がつく。

怪人はすぐに姿を消したが、公衆電話は鳴り響いたままだった。

よく見るとそこには、さっきまでなかった「PSYREN」の文字が入った赤いテレホンカードがあった。

翌日、彼は学校で財布を拾う。

中身を見てみると子どもの頃からの友人の雨宮桜子のものだった。

しかもそこには彼が拾ったものと全く同じ赤いテレホンカードが入っていた。

彼女に財布を渡してテレホンカードのことを聞くが、彼女は何も教えてくれなかった。

そのかわり、彼女の助けを求める声が聞こえたような気がした。

そしてその翌日、雨宮桜子は行方不明に……。

彼女の失踪に疑問を感じていたアゲハは、友人からある言葉を聞かされる。

「サイレンがやってくる」

それは雨宮桜子がよく言っていた言葉であり、赤いテレホンカードに書かれている単語そのものだった。

また、都市伝説“秘密結社サイレン”のことも知らされる。

最近全国で失踪者が続出している神隠し事件で、神隠しの黒幕とされているのが秘密結社サイレン。

さらに秘密結社サイレンの使者“怪人ネメシスQ”

ネメシスQは神出鬼没で人間たちに赤いテレホンカードを授けてサイレンに導くとされている。

一見どこにでもある都市伝説だが、サイレンの謎を解いた者には五億円。

未使用の赤いテレホンカードを見つけたら500万円の賞金をかける者までいるという。

思い詰めるアゲハだったが、友人の雨宮を助けるためにテレホンカードを使う。

公衆電話でサイレンの入国審査を受け、その日は何事もなく終わる。

しかしその翌日、高校に警察官を装う怪しい二人組がやってきた。

アゲハは身の危険を感じてその場を離れるが、どこからか電話のベル音が鳴り響く。

その音は頭の中で次第に大きくなり響き、訳も分からず自分の携帯電話を開いて助けを呼ぼうとするアゲハ。

しかしその瞬間、サイレンのゲームの世界へとつながる。

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本『有頂天家族』 森見登美彦 

『有頂天家族』 森見登美彦 幻冬舎文庫



「面白きことは良きことなり!」

総一郎はその見事な化けっぷりから、京都で名高い立派な狸であった。

しかし無念なことに数年前に鍋の具にされて不帰の狸となってしまう。

その偉大なる父が遺したのは四人の子ども達。

その偉大な父の才能を均等に四つに分けてしまったものだから「非常に残念な子どもたち」というのが世間の評価である。

長男は、カチカチに堅いわりに土壇場に弱い。

次男は、狸のくせに蛙に化けて井の中にいる。

四男は、素直だが化けぶりはとても残念である。

三男の矢三郎は、おもしろいことをモットーとして生きすぎている。

そんな彼ら兄弟たちが一族の誇りをかけて、宿敵・夷川家が幅を利かせる京都の街を駈け廻る!!

威厳も能力もなくして偏屈なじじいに成り下がった天狗、赤玉先生。

元々は美しい人間の少女だったが、天狗の修行を受けて妖艶な美女となった弁天。

宿敵・夷川家の阿呆なライバル狸の金閣銀閣兄弟。

決して自分には姿を見せず、口の悪い声だけを聞かせる矢三郎の許嫁の海星。

そして年末になると必ず狸鍋を食する怪しい集団「金曜倶楽部」

世紀の大騒動をふわふわの愛で包む、傑作・毛玉ファンタジー!

【関連リンク】

本『美女と竹林』

本『太陽の塔』

本『夜は短し歩けよ乙女』

本『有頂天家族』


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昔話『ライラックの咲かない冬』 4

前回のあらすじ

コタツに入ったまま移動できたいいのに。

韋駄天コタツみたいに。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4048737449

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昔話『Under The Smile』4

前回のあらすじ

アルプス → ストーカー → カイメツ

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昔話『ライラックの咲かない冬』 3

前回のあらすじ

××××:私の本名

×××:彼女のあだ名

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昔話『Under The Smile』3

前回のあらすじ

スキトキメキトキス

http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000197M7O

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昔話『ライラックの咲かない冬』 2

前回のあらすじ

×××× meet ×××

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昔話『Under The Smile』2

前回のあらすじ

金が欲しければ働けばいいじゃない

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4784509763/ref

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昔話『ライラックの咲かない冬』

ある年の暮れのことでした。

年末ということでスーパーマーケットやデパートでは売りつくしセールが行われています。

ちょうど同じ頃、私も愛想笑いセールをやっておりました。

笑えなくても笑わなければいけない時があるのです。

誰にでも。

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昔話『Under The Smile』

梅雨の時期のことです。

私とTとRは、お金稼ぎをしていました。

Rはホテル経営者のご子息なのでお金には困っていません。

私もお金が欲しいと切望するほどお金には困っていません。

私達の中で最もお金に困っているのは――。

T「金が欲しいんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

私「うるさい」

R「ここは屋上じゃないんだぞ。教室の中で叫ぶなよ」

いつも屋上でやっていたボクシングも梅雨の時期は中止です。

確かにボクシングは好きですが、雨に濡れてまでボクシングをしたいとは思いません。

ここ一週間ほどボクシングをしていないので、戦闘民族に限りなく近いTは欲求不満状態です。

私はボクシングと金を連想してある仕事を思いつきました。

私「殴られ屋」

T「は?」

私「知らない?」

R「ああ、知ってる」

T「何だよそれ」

先ほどまで教室の床で転がっていたTが動きを止めて私の話を聞こうとします。

私「制限時間を決めて、その間ずーっと人から殴られる仕事」

T「はぁ!?」

私「もちろん避けてもいいけどね。3分間1000円ぐらいが相場だったかな」

R「Tは頑丈だし、動体視力も良いからやってみたら?」

Rはニコニコ笑って勧めます。

Tは再び転がり始めます。

T「俺は殴るのが好きだが、殴られるのは好かん」

私「そうだよね」

なんとなく予想はしていました。

それに、殴られ屋は小学生がすぐに始められるほど簡単な仕事ではないでしょう。

R「でもさ、どうしてそんなに金が欲しいんだよ」

T「金持ちに貧乏人の気持ちがわかってたまるか」

R「じゃあ貧乏人に金持ちの苦労がわかるのか?」

T「なんだとてめぇ」

普段怒らないRも今のTの態度は我慢できなかったようです。

私は面倒くさいと思いつつ、親友二人の間に入って仲裁します。

私「Tがどうして金が欲しいのかは聞かないけどさ、ならどうやって稼ぐ?」

T「……」

R「……」

二人はようやく静かになりました。

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本『殺人鬼フジコの衝動』 真梨幸子

『殺人鬼フジコの衝動』 真梨幸子 徳間文庫



この小説は、ある女の一生を描いたものである。

女は「殺人鬼フジコ」と呼ばれた。

少なくとも十五人を惨殺した、殺人鬼。

この小説を書き上げたのは、ある女性だ。

彼女がこれを書き上げたのは、三年前のことである。

ハルシオンを百五十錠を飲んで自殺をはかった彼女は、奇跡的に一命を取り留め、後遺症を抱えながらベッドの中でこれを書き上げた。

そして“了”の文字を書き込んだその三日後、果てた。

彼女にとって最初で最後の小説だ。

一家惨殺事件のただひとり生き残ったフジコ。

全ての過去を忘れ、新たな人生を歩み始めた十一歳の少女。

「決して母のようにはならない」

そう自分に言い聞かせて生きていくのだった。

だが彼女の人生はいつしか狂い始めた。

「人生は、薔薇色のお菓子のよう」

呟きながら、またひとり彼女は殺す。

何がいたいけな少女を伝説の殺人鬼にしてしまったのか。

最後の一行を読んだ時、あなたは著者が仕掛けたたくらみに戦慄し、その哀しみに慟哭する。

つづきはネタバレ注意

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本『風が強く吹いている』 三浦しをん

『風が強く吹いている』 三浦しをん 新潮社

正月になったら思い出してください。

   



寛政大学文学部四年の清瀬灰二は、行き着けの銭湯「鶴の湯」で左官屋と話をしていた。

清瀬が住んでいるのは、寛政大学の寮「竹青荘」

現在、彼を含めて九人の寛政大学生が住んでいる。

彼にとってこれは最後の年で、最大のチャンスだった。

どうしてもあと一人必要だ。

夜道を左官屋と一緒に歩いていると背後から入り乱れた足音と怒声が遠く聞こえてきた。

振り返ると正確なストロークでこちらに向かって走ってくる男がいた。

その男はみるみるうちに二人に迫り、若い男だと視認したときにはすぐに脇を通り抜けて走り去っていった。

息の乱れが全くない走りを見せる青年だった。

そのあとをかなり遅れて、コンビニのエプロン姿の男が追いかけていく。

清瀬は左官屋の自転車を借りて、青年を追った。

清瀬は自分がずっと探していたのは、あいつだと感じた。

清瀬が男に追いつくとこう言った。

「走るの好きか?」

その男は、今年寛政大学に入学する一年生の蔵原走だと言った。

彼は万引きした理由をアパートの契約金としての仕送りを全て使ってしまったからと言った。

そこで清瀬は家賃三万円の学生寮「竹青荘」に入るように勧める。

走は、あまりの安さに驚きながらもそこに住むことを決めた。

竹青荘にやってくると走は、一風変わった住人たちを紹介される。

まったく同じ顔をした双子の兄弟、ジョータとジョージ。

浪人と留年を繰り返して二十五歳のヘビースモーカー大学三年生、ニコチャン。

司法試験に合格し、音楽好きのユキ。

黒人だが陸上経験がなく、理工学部の国費留学生のムサ。

僻地出身で故郷に帰るのに二日かかる神童。

クイズ大好きで、クイズ王の異名を持つキング。

漫画大好きで膨大な漫画コレクションを持つ王子。

そして大家さんが飼っている愛されるバカ犬ニラ。

九室しかない竹青荘に住人が十人入ったとき、清瀬灰二の企んでいた計画が実行されることになる。

ある飲み会の席で清瀬は重大発表をする。

十人の力を合わせて、スポーツの頂点を取る。

何を言っているのか、と疑問に思う住人たちに清瀬はそのスポーツを言う。

それは東京箱根間往復大学駅伝競走――通称“箱根駅伝”

それを聞いた瞬間、部屋は怒号や混乱が渦巻いた。

しかし、清瀬は住人たちに女にモテる、就職に有利など様々なことを吹き込んで住人たちを駅伝に参加させることに成功。

こうして、住人たちは嫌々ながらも駅伝出場を目指すこととなる。

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本『重力ピエロ』 伊坂幸太郎 

『重力ピエロ』 伊坂幸太郎 新潮文庫



兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。

春と泉水は、半分しか血が繋がっていない。

母親は同じだが、父親が異なっている。

泉水が一歳の頃、母は突然部屋に押し入ってきた男に襲われたのだ。

春が、「性的なるもの」に、怨讐に近い怨念を抱いている理由はそれだ。

その記憶を抱えた兄弟が大人になった頃、事件は始まる。

連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。

そのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。

謎解きに乗り出した兄、泉水が直面する圧倒的な真実とは――。

【関連リンク】

本『オーデュボンの祈り』

本『チルドレン』

本『魔王』

本『フィッシュストーリー』

本『重力ピエロ』

本『グラスホッパー』

本『陽気なギャングが地球を回す』

本『陽気なギャングの日常と襲撃』


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本『ロッキン・ホース・バレリーナ』 大槻ケンヂ

『ロッキン・ホース・バレリーナ』 大槻ケンヂ 角川文庫

18歳で夏でバカ!

忘れることなど一生できない最高の旅。



耕助は十八歳で夏でバカで、プータローのバンドマンだった。

パートはギターで、レッドサンバーストのレスポール。

バンドはそこそこに人気が出ていた。

三茶のヘブンズドアぐらいのキャパなら満員にできたし、インディーでCDを二枚出していた。

マネージャーを名乗る大人も現れ、その夏、耕助たちは生れて初めての全国ツアーに出ることになった。

一台のワゴン車にメンバー三人とマネージャー、男ばかりがスシ詰めとなり、東京から博多まで向かうのだ。

抜けるような夏の空を見上げながら、耕助はこう想った。

「一体、何人の女のコとエッチができるのだろう」

その頃の彼の頭の中は、セックスのこと以外何も入っちゃいなかったのである。

耕助は仲間のザジ、バン、マネージャー得山と共にパンクバンド「野原」としてツアーを開始する。

行く先々で女のコとやるつもりでいたのに、謎のゴスロリ娘を拾ったことで旅は思わぬ方向へ。

ゴスロリ娘、七曲町子の正体は?

ツアーファイナルは成功するのか?

耕助と町子の恋の行方は?

爆笑と感動、大槻ケンヂの青春ロック長編小説。

忘れることなんてできない最高に熱かったあの季節。


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本『レベル7』 宮部みゆき

『レベル7』 宮部みゆき 新潮文庫



レベル7まで行ったら戻れない――

謎の言葉を残して失踪した女子高生、貝原みさお。

彼女と仲良くしていた心理カウンセラー真行寺悦子は娘のゆかりと共に行方を追う。

別の場所では記憶を全て失った若い男女が同室で目覚めた。

なぜか腕には「Level7」の文字が浮かび上がっていた。

その男女は自分たちが何者なのかを調べ始める。

二つの追跡行はやがて交錯し、思いもかけない凶悪な殺人事件へと導いて行く。

緊迫の四日間を気鋭の作家が放つ。

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