少しイカレてるくらいがちょうどいい
本『鱗姫』 嶽本野ばら 小学館





*本作品はフィクションです*
*作中に出てくる鱗病は、実在しません*
京都の名家に生まれ、誰よりも美に執着を示す少女・龍烏楼子(たつおたかこ)
彼女は春になると常に紫外線を気にし、日傘をさして高校に登校するほど徹底した肌の管理をしていた。
そのかいあって生まれ持った美しく白い肌と美貌を今も保ち続けている。
ある日、彼女は兄の琳太郎と一緒に Vivienne Westwood で買い物をした後、喫茶店フランソアに立ち寄った。
そこでしばらく休憩していると、以前から楼子をつけねらっていた男がやってきた。
二人はすぐに店を出ると交番に向かって尾行させるためゆっくりと歩いた。
鴨川の河原までやってくると兄はその男を掴まえ、その隙に彼女は四条大橋の袂の交番に駆け込み警察官を呼んだ。
これで一件落着……かに思えたが事態は思わぬ方向に……。
彼女のことを以前から尾行していたのは、畠山といい、なんと彼は警察官だったのだ。
畠山は、楼子が売春組織に所属している疑いでつけていたという。
否定する彼女だが、畠山は聴く耳を持たずそのまま去っていった。
楼子は何故あの男が自分を尾行するのか解らなかった。
売春組織に所属しているわけでもない。
自分とあの男には何の接点もないはずなのに何故。
だが、彼女には、他人には言えないような隠し事があった……。
*本作品はフィクションです*
*作中に出てくる鱗病は、実在しません*
京都の名家に生まれ、誰よりも美に執着を示す少女・龍烏楼子(たつおたかこ)
彼女は春になると常に紫外線を気にし、日傘をさして高校に登校するほど徹底した肌の管理をしていた。
そのかいあって生まれ持った美しく白い肌と美貌を今も保ち続けている。
ある日、彼女は兄の琳太郎と一緒に Vivienne Westwood で買い物をした後、喫茶店フランソアに立ち寄った。
そこでしばらく休憩していると、以前から楼子をつけねらっていた男がやってきた。
二人はすぐに店を出ると交番に向かって尾行させるためゆっくりと歩いた。
鴨川の河原までやってくると兄はその男を掴まえ、その隙に彼女は四条大橋の袂の交番に駆け込み警察官を呼んだ。
これで一件落着……かに思えたが事態は思わぬ方向に……。
彼女のことを以前から尾行していたのは、畠山といい、なんと彼は警察官だったのだ。
畠山は、楼子が売春組織に所属している疑いでつけていたという。
否定する彼女だが、畠山は聴く耳を持たずそのまま去っていった。
楼子は何故あの男が自分を尾行するのか解らなかった。
売春組織に所属しているわけでもない。
自分とあの男には何の接点もないはずなのに何故。
だが、彼女には、他人には言えないような隠し事があった……。
話は、十一歳の時に遡る。
最初の生理が始まった後、彼女は自分の性器周辺を指で触ったときにある物を見つけてしまった。
吹き出物ような爛れの類だと思い、彼女が手鏡で見てみると……。
それは鱗だった。
そう、うろこ。
ぬらりとした光沢がある銀色に光る鱗がそこにはあった。
毎回生理が来るたびにその鱗は拡がっていき、今では下着に隠れるか隠れないかの辺りで止まっている。
その秘密を誰にも言えず苦しんでいる時、彼女は今までと違った症状で鱗が熱を帯びて貧血を起こしてしまった。
翌日、父親の妹、楼子の叔母である黎子叔母様が見舞いにやってきた。
今の楼子を形成している思考は黎子叔母様の影響が大きい。
美意識に関しても似たような考えを持ち、楼子にとって最も尊敬する人物だった。
楼子は黎子叔母様から「エリザベート・パートリーの新しい資料が入った」と告げられ彼女の家に招待される。
楼子はすぐに叔母様と一緒にお屋敷に向かうが、エリザベート・パートリーの新しい資料というのは嘘だった。
そのかわり、黎子叔母様は楼子に鱗のことを尋ねた。
彼女は、楼子が苦しんでいる病について知っていたのだ。
さらに彼女自身もその病を患っていることを楼子は知らされる。
龍烏家には女性だけが患う皮膚病の遺伝があった。
それが無数の鱗が生え続けて最後には全身を覆う恐ろしい病。
呪わしい龍烏家の病――鱗病。
治療方法は皆無。
しかし、病の進行をほんの少しだけ抑えられる方法はある。
楼子は叔母様に連れられ、遠く離れた龍烏家の資産家たちが経営する聖ユリアナ病院に連れてこられる。
院内の「立入禁止区域」の隔離病棟で医者に診てもらい薬を調合してもらう。
薬が出来るまで二人は隔離病棟内を探検することにした。
そこにいるのは普通の患者ではなく、全身鱗だらけの人間たち。
自分もいつかああなってしまうのかと思い落胆する楼子。
彼女たちは二つの薬をもらい受け病院をあとにした。
しかしこの時楼子はあることを疑問に思う。
薬だけでは完全に進行を止められず、いつかは全身鱗だらけになってしまう。
それなのに何故、黎子叔母様は鱗は生えているがそれ以上悪化しないのか、と。
やがて彼女は、叔母様から残酷な治療法を知らされることとなる。
<関連リンク>
本『ハピネス』
本『変身』
本『ロリヰタ。』
本『下妻物語』
本『下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』
本『ミシン2/カサコ』
本『ツインズ 続・世界の終わりという名の雑貨店』
(『ミシン』収録作品【世界の終わりという名の雑貨店】 続編)
本『タイマ』
本『エミリー』
本『鱗姫』
本『カルプス・アルピス』

最初の生理が始まった後、彼女は自分の性器周辺を指で触ったときにある物を見つけてしまった。
吹き出物ような爛れの類だと思い、彼女が手鏡で見てみると……。
それは鱗だった。
そう、うろこ。
ぬらりとした光沢がある銀色に光る鱗がそこにはあった。
毎回生理が来るたびにその鱗は拡がっていき、今では下着に隠れるか隠れないかの辺りで止まっている。
その秘密を誰にも言えず苦しんでいる時、彼女は今までと違った症状で鱗が熱を帯びて貧血を起こしてしまった。
翌日、父親の妹、楼子の叔母である黎子叔母様が見舞いにやってきた。
今の楼子を形成している思考は黎子叔母様の影響が大きい。
美意識に関しても似たような考えを持ち、楼子にとって最も尊敬する人物だった。
楼子は黎子叔母様から「エリザベート・パートリーの新しい資料が入った」と告げられ彼女の家に招待される。
楼子はすぐに叔母様と一緒にお屋敷に向かうが、エリザベート・パートリーの新しい資料というのは嘘だった。
そのかわり、黎子叔母様は楼子に鱗のことを尋ねた。
彼女は、楼子が苦しんでいる病について知っていたのだ。
さらに彼女自身もその病を患っていることを楼子は知らされる。
龍烏家には女性だけが患う皮膚病の遺伝があった。
それが無数の鱗が生え続けて最後には全身を覆う恐ろしい病。
呪わしい龍烏家の病――鱗病。
治療方法は皆無。
しかし、病の進行をほんの少しだけ抑えられる方法はある。
楼子は叔母様に連れられ、遠く離れた龍烏家の資産家たちが経営する聖ユリアナ病院に連れてこられる。
院内の「立入禁止区域」の隔離病棟で医者に診てもらい薬を調合してもらう。
薬が出来るまで二人は隔離病棟内を探検することにした。
そこにいるのは普通の患者ではなく、全身鱗だらけの人間たち。
自分もいつかああなってしまうのかと思い落胆する楼子。
彼女たちは二つの薬をもらい受け病院をあとにした。
しかしこの時楼子はあることを疑問に思う。
薬だけでは完全に進行を止められず、いつかは全身鱗だらけになってしまう。
それなのに何故、黎子叔母様は鱗は生えているがそれ以上悪化しないのか、と。
やがて彼女は、叔母様から残酷な治療法を知らされることとなる。
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本『ロリヰタ。』
本『下妻物語』
本『下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』
本『ミシン2/カサコ』
本『ツインズ 続・世界の終わりという名の雑貨店』
(『ミシン』収録作品【世界の終わりという名の雑貨店】 続編)
本『タイマ』
本『エミリー』
本『鱗姫』
本『カルプス・アルピス』

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