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昔話『裏通りサディスティック』

テレビのニュース番組を見ていると、たまに自殺者の報道を見ます。

それを見るたびに昔のことを思い出してしまいます。

小学生のとき、それから高校二年生のときのことです。

あの時死んでいれば、私もこんな風に報道されていたのかな。

もし死んでいたとしたら原因は何になるのでしょうね。

遺書もなく、いじめがあったわけでもなく、普通に生活していた人が突然自殺するのですからね。

警察や遺族は、原因がまったく分からないのではないでしょうか。

自殺した男女の死体が二つ――。

集団自殺か、イカレた恋人たちのイカレた自殺行動と言われるのかな。

でもね、私は最初から死ぬために×××と会ったわけではないですし、私と×××は恋人同士なんかではありません、














ねえ、×××はどう思う?



高校二年生の秋。

少し肌寒い日のことだった。

私は、生まれた街に戻ってきていた。

小学校時代の数年間を過ごしたこの街にやってきたのは、何も久しぶりというわけではない。

母親の実家がこっちだから、この街を離れてからも何度も訪れていた。

しかし、街を離れてから友達や親友とは交流が途絶えていた。

何故だろう。

年賀状は毎年出していたし、携帯電話を持つようになってからはごくたまにメール交換もしていた。

それでも私は友達とも親友とも会わなかった。

何故だろう。

それから、毎日のように行っていた裏通りにも足を踏み入れなかった。

よくたまり場にしていたバー、知り合いが勤めていた風俗店、怪しい商品を売る露天商人など。

たくさんの人に会って、たくさんのことを知って、たくさんの楽しい思い出を作ったのに。

何故だろう。










私には分からない。

つづく。

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読んでくださってありがとうございます<(_ _)>

この話がフィクションだと思いたい方は、そう思ってください。

ノンフィクションだと思いたい方は、そう思ってください。

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