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昔話『裏通りサディスティック』 6

前回のあらすじ

とらわれのお姫様……のお母様に会いました。

そして物語は始まるのです。



母「そうですか。ありがとうございます」

私「いえいえ。これも学級委員の仕事ですから」

母「どうぞ。入ってください」

私「ありがとうございます」

私は、お母さんにテキトーに考えた嘘の名前を教えました。










サトウです。








スズキでもタナカでも何でもよかったのです。

ありふれた名前なら大抵クラスに一人はいますからね。

親友を外に待たせて私だけ中に入りました。

玄関で靴を脱ぎ、二階にある部屋の前まで案内されました。

母「ここがあの子の部屋です」

私「はい」

母「直接は話せませんけど、ドア越しなら大丈夫だと思います。必要なプリントは廊下の前に置いてください」

私「わかりました。ありがとうございます」

母「よろしくお願いします……」

そう言い残してお母様は、一階に降りていきました。

その虚しそうな言葉と疲れきった背中を見ると、なんだか悲しくなりました。

しかし、ここまで来たのはいいけれど……。

何で私がこんなことをしなければいけないのでしょう。

親友は、とらわれのお姫様なんて言っていました。

けれど、この部屋にいる女の子は簡単に言ってしまえば……ヒキコモリなのです。

とらわれている、というのは間違いです。

自分で自分をとらえているのですから。










私「あー、めんどくせー」







学級委員らしからぬ言葉を吐きながらドアをノックしました。













インターホンにも出ない人ですから、それはドアのノックにも出てくれません。

私「……(・∀・)」




















私「初めまして。モラリエル教の宣教師シュガーサトウです。あなたに教祖モラリエル様の崇高なる教えを説くためにやってきました。さあ、モラリエル様の教えを……















ガッ












ドアの内側に何かがぶつけられた音がしました。

姫は、ご立腹のようです。

私「というのは嘘です。久しぶり、×××」






それから偽名ではなく、本名を言いました。

すると、ドアがほんの少しだけ開きました。

私は躊躇することなく部屋の中に入りました。

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読んでくださってありがとうございます<(_ _)>

この話がフィクションだと思いたい方は、そう思ってください。

ノンフィクションだと思いたい方は、そう思ってください。

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