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昔話『裏通りサディスティック』 7

前回のあらすじ

求める者に扉は開かれる?

とらわれのお姫様と再会。



私「久しぶり、×××」

×「……」

酒の缶やウェットティッシュが散乱する部屋の中に足を踏み入れました。

少し臭いがきつい。

ボサボサの長い髪。

赤みがかった茶色。

白い肌。

虚ろな目。

色気のない黒のスウェットを着たお姫様。

ベッドにもたれかかるように座っています。

髪色は変わっていますが、昔の面影がある×××。

私「開けてくれてありがとう」

×「……」

私「名前覚えててたんだね」

×「……」

さっきから何も言ってくれません。

まだ怒っているのでしょうか。

私は、黙って彼女の前に座ることにしました。

ただ黙って彼女の姿を眺めていると、彼女がようやく口を開いてくれました。












×「……何しに来たの?」

私「お前に会いたくなって















少しは顔を赤らめるかと思いましたが、彼女は一瞬険しい顔を見せると、すぐに顔を背けてしまいました。

その素振りも出会った頃を思い出させます。

その動作をするということは、彼女の機嫌が悪いということを表しています。

×「そういうのは愛想笑い抜きで言いなさい」

私「はーい」

愛想笑いを消してから言いました

私「茶髪いいね。似合ってる。可愛いよ」

×「死ね」

また顔を背けられました。

やはりどうしても愛想笑いが出てしまいますね(・~・;)

そういう問題じゃない気もしますが、そういうことにしておきます。

私「喉乾いた。何か飲んでいい?」

×「……」
 
何も言わないので勝手に冷蔵庫のドアを開けました。

普段の私はこんな無遠慮なことはしませんよ?

私「コーラもらうよ?」

×「……」

やっぱり返事はありません。

プルタブをあげて少量のコーラを喉の奥に流し込みました。

すると、突然彼女がしゃべり始めました。

×「嘘つくときに愛想笑いする癖……まだ直ってないの?」

私「え、ホント?」

私にそんな癖があったとは知りませんでした。

でも最近は、どれが本当の笑顔でどれが愛想笑いか解らなくなってきたからなぁ。

×「バーカ。嘘だよ」

私「なんだよそれ」

ようやく彼女が笑ってくれてホッとしました。

ふと視線をずらすと、床に酒瓶が転がっていました。

その近くに病院から支給される薬の入った袋があります。

私はそれに手を伸ばそうとしたら、彼女は血相変えてそれを奪い取りました。

私はコーラの缶を置いて、彼女を正面から見据えました。

ねえ、それって――。





















「精神安定剤?」

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読んでくださってありがとうございます<(_ _)>

この話がフィクションだと思いたい方は、そう思ってください。

ノンフィクションだと思いたい方は、そう思ってください。

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