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本『青春ラリアット!!』 蝉川タカマル

本『青春ラリアット!!』 蝉川タカマル 電撃文庫



「行くぞコノヤローッ!」

どこかの有名レスラーばりにマイクコールをし、全校朝礼の場で公開告白をした月島。

その結果はー当然、停学処分となったのだった。

バカの日本代表、月島を心配する者が一人。友人の宮本である。

宮本は傷心の月島を見舞う事に。

その道中で出会ったのが、整った顔立ちながら愛想の欠片もない無表情の少女、長瀬だった。

どうも、長瀬は“あの月島”に惚れているらしい。

その事に驚きつつ、自分に対してなぜか横柄な彼女に怒りも覚える宮本だった。

この奇妙な三角関係が、風雲嵐を巻き起こす事になり――。

第17回電撃小説大賞金賞

つづきはネタバレ注意



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つづきをよむ?

本『姑獲鳥の夏』 京極夏彦

『姑獲鳥の夏』 京極夏彦 講談社



東京・雑司ケ谷の医院に奇怪な噂が流れる。

娘は二十箇月も身籠ったままで、その夫は密室から失踪したという。

文士・関口や探偵・榎木津らの推理を超え噂は意外な結末へ。

古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす百鬼夜行(京極堂)シリーズ第一弾。



読み応えがある。

序盤というか全編というか至るところでうんちくが語られるので眠い時に読むものではなかった。

「うんちくがあってこその京極作品」という好きな人の気持ちもわかる。

「うんちくがキツイ」という嫌いな人の気持ちもまたわかる。

ミステリとしてはアレだけど、オカルトものとしては楽しめた。

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本『盤上の向日葵』 柚月裕子

本『盤上の向日葵』 柚月裕子 中央公論新社

 

埼玉県天木山山中で発見された白骨死体。

遺留品である初代菊水月作の名駒を頼りに、叩き上げの刑事・石破、かつてプロ棋士を志していた新米刑事・佐野のコンビが捜査を開始した。

それから四か月、二人は厳冬の山形県天童市に降り立つ。

向かう先は、将棋界のみならず、日本中から注目を浴びる竜昇戦の会場だ。

世紀の対局の先に待っていた、壮絶な結末とはー!?

つづきはネタバレ注意


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つづきをよむ?

本『烏丸ルヴォワール』 円居挽

『烏丸ルヴォワール』 円居挽 講談社



京都に伝わる稀覯本(きこうぼん)『黄母衣内記(きぼろないき)』。

その所有者が謎の死を遂げた。

事故か他殺か。

そして継承を巡り兄弟争いが勃発。

私的裁判・双龍会(そうりゅうえ)が開かれることに。

その準備の中、瓶賀流(みかがみつる)は伝説の龍師「ささめきの山月(さんげつ)」から、一人の少女と行動を共にすることを依頼される。

だがそれは仲間達との敵対を意味していた。

予測のつかない謎は、貴方を虜にする。

「ルヴォワール」シリーズ、第二弾。

つづきはネタバレ注意



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つづきをよむ?

本『丸太町ルヴォワール』 円居挽

『丸太町ルヴォワール』 円居挽 講談社文庫



祖父殺しの嫌疑をかけられた御曹司、城坂論語(しろさかろんご)。

彼は事件当日、屋敷にルージュと名乗る謎の女がいたと証言する。

だが、その痕跡はすべて消え失せていた。

そして開かれたのが古(いにしえ)より京都で行われてきた私的裁判、双龍会(そうりゅうえ)。

艶やかな衣装と滑らかな答弁が、論語の真の目的と彼女の正体を徐々に浮かび上がらせていく。

京都大学推理小説研究会に所属し、在学中に『丸太町ルヴォワール』で講談社BOXよりデビュー。

ルヴォワールシリーズ第一弾。

言葉遊びや軽妙な会話劇、巧妙な叙述トリックやいくつもあるどんでん返しの連続を楽しみたい方にはオススメ。



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つづきをよむ?

本『虹の歯ブラシ 上木らいち発散』 早坂吝

『虹の歯ブラシ 上木らいち発散』 早坂吝 講談社



『○○○○○○○○殺人事件』で鮮烈デビューした「奇才」

上木らいちは援交をする高校生で名探偵でもある。

殺人現場に残された12枚の遺体のカラーコピー。

密室内で腕を切断され殺された教祖。

隣人のストーカーによる盲点をつく手口ーー。

数々の難事件を自由奔放に解決するらいち。

その驚くべき秘密が明かされる時、本格ミステリは新たな扉を開く! 

さらにパワーアップした傑作短編集登場。

援交探偵・上木らいちが住む高級マンションの自室には、曜日ごとに通ってくる固定客用に虹色の歯ブラシが揃えられている。

現場に女性の胸部の死斑変化を記録したカラーコピーが残されていた事件。

セックス教団の教祖が密室で殺害された事件。

エロい難事件の数々を、らいちがロジックで鮮やかに解き明かす!

職業娼婦、趣味探偵、援交探偵・上木らいちシリーズ第二弾。

つづきはネタバレ注意



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つづきをよむ?

本『風の歌を聴け』 村上春樹

『風の歌を聴け』 村上春樹 講談社



1970年夏、あの日の風は、ものうく、ほろ苦く通りすぎていった。

僕たちの夢は、もう戻りはしないーー。群像新人賞を受賞したデビュー作

1970年の夏――。

海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。

2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。

青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。



独特な比喩や軽快なセリフ回し、セックスと酒と音楽。

これが村上春樹らしさなのかな?

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本『書く人はここで躓く! 作家が明かす小説の「作り方」』 宮原昭夫

『書く人はここで躓く! 作家が明かす小説の「作り方」』 宮原昭夫 河出書房新社




小説は「書き方」ではなく「作り方」が重要だ!

「ファーストシーンは後に書け」「描写と情報の違い」など、芥川賞作家・村田沙耶香さんも推薦の小説家になるためのバイブル。


マニュアル本であってルールブックではない、小説創作のアドバイス本。

書くことに躓いている方への杖となるような一冊。

失敗例が自分にも身に覚えがありすぎる。

「読書は、音楽に譬えれば、演奏だ」という小沢信男氏の言葉に共感

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本『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』 城平京

『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』 城平京 講談社タイガ



<アニメ化決定! 岩永琴子役:鬼頭明里 桜川九郎役:宮野真守>
<本格ミステリ大賞受賞作シリーズ!>
<シリーズ累計200万部突破!>

妖怪から相談を受ける『知恵の神』岩永琴子を呼び出したのは、何百年と生きた水神の大蛇。

その悩みは、自身が棲まう沼に他殺死体を捨てた犯人の動機だった。「ヌシの大蛇は聞いていた」

山奥で化け狸が作るうどんを食したため、意図せずアリバイが成立してしまった殺人犯に、嘘の真実を創れ。「幻の自販機」

真実よりも美しい、虚ろな推理を弄ぶ、虚構の推理ここに帰還!

【虚構推理シリーズ】第二弾。

つづきはネタバレ注意



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つづきをよむ?

本『演じられた白い夜』 近藤史恵 

本『演じられた白い夜』 近藤史恵 実業之日本社文庫



小劇場界の著名女優・麻子は、夫で演出家の匠に呼ばれ、雪深い山荘へやってきた。

山荘には匠によって、初対面である八人の俳優らが集められていた。

匠の新作は本格推理劇で、演じる側にも犯人がわからないよう稽古は行われていく。

台本が進行するにつれ、麻子を含む女優たちに疑心が兆し、それは恐るべき事件の形を取って表れた。

作中劇の中に隠された真相はー。

つづきはネタバレ注意



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つづきをよむ?

本『十角館の殺人』 綾辻行人

『十角館の殺人』 綾辻行人 講談社



十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島。

館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。

そんないわくつきの島の館に大学のミステリ研の7人が訪れた。

やがて学生たちを襲う連続殺人。

ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける! 

1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作。

多くのミステリ作家に影響を及ぼしたと言われる館シリーズ第一作。

つづきはネタバレ注意。


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つづきをよむ?

本『○○○○○○○○殺人事件』 早坂吝

『○○○○○○○○殺人事件』 早坂吝 講談社文庫



アウトドアが趣味の公務員・沖を始めとする男女数名。

彼らはネットで知り合った仮面の男・黒沼が所有する孤島で夏休み恒例のオフ会へ。

そこに赤毛の女子高生が初参加することになってメンバーは不安に……。

孤島に着いた翌日、メンバーの二人が失踪。

続いて殺人事件が。

さらには意図不明の密室が連続して……。

果たして犯人は? 

そしてこの作品のタイトルとは? 

「タイトル当て」でミステリランキングを席巻したネタバレ厳禁の第50回メフィスト賞受賞作

援交探偵上木らいちシリーズ第一作。

つづきはネタバレ注意


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つづきをよむ?

本『夏期限定トロピカルパフェ事件』 米澤穂信

『夏期限定トロピカルパフェ事件』 米澤穂信 創元推理文庫



小市民たるもの、日々を平穏に過ごす生活態度を獲得せんと希求し、それを妨げる事々に対しては断固として回避の立場を取るべし。

賢しらに名探偵を気取るなどもってのほか。

諦念と儀礼的無関心を心の中で育んで、そしていつか掴むんだ、あの小市民の星を!

そんな高校二年生・小鳩君の、この夏の運命を左右するのは“小佐内スイーツセレクション・夏”!?

待望の小市民シリーズ第二弾。


互恵関係にある小鳩くんと小山内さんが平穏な日々を送ろうとするが、トラブルや推理が彼らを離さない。

同作者の古典部シリーズとはまた違った日常ミステリもので、今回は小山内さんが誘拐されるというスリリング展開も見られた。

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本『スターティング・オーヴァー』 三秋縋

『スターティング・オーヴァー』 三秋縋 メディアワークス文庫



二周目の人生は、十歳のクリスマスから始まった。

全てをやり直す機会を与えられた僕だったけど、いくら考えても、やり直したいことなんて、何一つなかった。

僕の望みは、「一周目の人生を、そっくりそのまま再現すること」だったんだ。

しかし、どんなに正確を期したつもりでも、物事は徐々にずれていく。

幸せ過ぎた一周目のツケを払わされるかのように、僕は急速に落ちぶれていく。

そして十八歳の春、僕は「代役」と出会う。

変わり果てた二周目の僕の代わりに、一周目の僕を忠実に再現している「代役」と。

ウェブで話題の新人作家、ついにデビュー。

つづきはネタバレ注意。



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つづきをよむ?

本『チョコレートコスモス』 恩田陸

『チョコレートコスモス』 恩田陸 角川文庫



芝居の面白さには果てがない。

一生かけても味わい尽くせない。

華やかなオーラを身にまとい、天才の名をほしいままにする響子。

大学で芝居を始めたばかりの華奢で地味な少女、飛鳥。

二人の女優が挑んだのは、伝説の映画プロデューサー・芹澤が開く異色のオーディションだった。

これは戦いなのだ。

知りたい、あの舞台の暗がりの向こうに何があるのかをー。

少女たちの才能が、熱となってぶつかりあう!

興奮と感動の演劇ロマン。



芸能一家に生まれて華やかな容姿と卓越した演技を持つ響子と大学で芝居を始めたばかりの華奢で地味な飛鳥。

出会うはずのなかった二人の女優が異色のオーディションで同じ舞台に立つ。

芝居にかける情熱や演出のおもしろさ、それぞれの役者の演技プランなど興味深い

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本『リベリオ・マキナ -《白檀式》水無月の再起動ー』 ミサキナギ

本『リベリオ・マキナ -《白檀式》水無月の再起動ー』 ミサキナギ 電撃文庫
 


対吸血鬼戦闘用絡繰騎士“白檀式”

ヘルヴァイツ公国が誇る天才技師・白檀博士の“五姉弟”。

彼らは、欧州を吸血鬼軍の侵略から救う英雄となる……はずだった。

十年ぶりに目覚めた“失敗作”第陸号・水無月は想定外の戦後を前に愕然とする。

起こるはずのない暴走事故により、“虐殺オートマタ”として歴史に名を刻んだ五体の姉兄たち。

さらに大公と吸血鬼王による突然の和平を経て、公国は人間と吸血鬼が平等に暮らす世界で唯一の共和国へと変貌を遂げていた。

亡き博士の娘・カノン、吸血鬼王女・リタとの出会いを通じ、新たな“日常”を受け入れていく水無月だったが……。

第25回電撃小説大賞・銀賞受賞。

オートマタの少年と二人の姫が織りなす、正義と反抗のバトル・ファンタジー起動!!

つづきはネタバレ注意。



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つづきをよむ?

本『恋文の技術』 森見登美彦

『恋文の技術』 森見登美彦 ポプラ文庫



京都の大学院から、遠く離れた実験所に飛ばされた男が一人。

無聊を慰めるべく、文通修業と称して京都に住むかつての仲間たちに手紙を書きまくる。

文中で友人の恋の相談に乗り、妹に説教を垂れる。

だが、本当に想いを届けたい相手への手紙は、いつまでも書けずにいるのだった。



京都から遠く離れた能登にある実験所に飛ばされた男が文通武者修行と称して京都に住むかつての仲間たちに手紙を書きまくる書簡体小説。

世の紳士淑女、阿呆の諸君。

今すぐ筆を取れ。

そして意味もなく手紙を書け。

さすれば世界に平和が訪れるであろう。

おっぱい万歳

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本『バッカーノ! The Rolling Bootlegs』 成田良悟

『バッカーノ! The Rolling Bootlegs』 成田良悟



禁酒法時代、ニューヨーク。 

裏組織“カモッラ”は重要な儀式を数日後に控えていた。

泥棒カップルはグランド・セントラル・ステーションに着いたばかりだった。

マフィアの三兄弟はちょっとした問題を抱えていた。

チンピラの少年は思い通りにならない現実にムカついていた。

職務に忠実な警部補はそんな彼らを疎ましく思っていた。

そして、錬金術師の野望は200年を経て、未だついえる事はなかった。

彼らはまだ互いに関わりの無い者同士であった。

このマンハッタンに“不死の酒”が蘇るまでは――。

第9回電撃ゲーム小説大賞(現・電撃小説大賞)金賞受賞作。

つづきはネタバレ注意。



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本『下北サンデーズ』 石田衣良

『下北サンデーズ』 石田衣良 幻冬舎文庫



弱小劇団「下北サンデーズ」の門を叩いた里中ゆいか。

壮絶に貧乏で情熱的かつ変態的な世界に圧倒されつつも、次第に女優としての才能を開花させていく。

やがて下北サンデーズにも追い風が吹き始め、徐々にその知名度を上げていくが、思わぬトラブルも続発することに。

演劇の聖地・下北沢を舞台に夢を懸けて奮闘する男女を描く青春グラフィティ。

つづきはネタバレ注意



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本『からくさ図書館来客簿 冥官・小野篁と優しい道なしたち』 仲町六絵

『からくさ図書館来客簿 冥官・小野篁と優しい道なしたち』 仲町六絵 メディアワークス文庫



京都の一角に佇む「からくさ図書館」。

優しげな図書館長の青年と可憐な少女とが二人きりで切り盛りする、小さな私立図書館。

紅茶か珈琲を味わいながら読書を楽しめる、アットホームなこの図書館には、その雰囲気に惹かれて奇妙な悩みと出会ったお客様が訪れる。

それぞれに悩みを抱えるお客様に、図書館長・小野篁が差し出すのは、解決法が記された不思議な書物で――。

悠久の古都で綴られる、ときにほろ苦く、けれど温かなライブラリ・ファンタジー。

つづきはネタバレ注意


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本『ナラタージュ』 島本理生

『ナラタージュ』 島本理生 角川文庫



お願いだから私を壊して、帰れないところまで連れていって見捨てて、あなたにはそうする義務がある――。

大学二年の春、母校の演劇部顧問で、思いを寄せていた葉山先生から電話がかかってきた。

泉はときめきと同時に、卒業前のある出来事を思い出す。

後輩たちの舞台に客演を頼まれた彼女は、先生への思いを再認識する。

そして彼の中にも、消せない炎がまぎれもなくあることを知った泉は――。

早熟の天才少女小説家、若き日の絶唱ともいえる恋愛文学。

つづきはネタバレ注意



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本『6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。』 大澤めぐみ

『6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。』 大澤めぐみ 角川スニーカー文庫



やりたいことが見つからず、漠然と都会を夢見る優等生の香衣。

サッカー部のエースで香衣の彼氏のはずの隆生。

香衣に一目惚れする学内唯一の不良・龍輝。

ある秘密を隠すため、香衣の親友を演じるセリカ。

4人が互いに抱く、劣等感。憧れ。恋心。後悔。

あの駅で思いはすれ違い、一度きりの高校生活はとどまることなく進んでいく。

「どうしてすべて手遅れになってからでないと、一番大事なことも言えないんだろう」

これは、交錯する別れの物語。

つづきはネタバレ注意



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つづきをよむ?

本『薔薇忌』 皆川博子

『薔薇忌』 皆川博子 実業之日本社



降りしきる薔薇の花びらに埋もれて死ぬことを夢見た劇団員(「薔薇忌」)。

濃密な淫夢に日常を侵される歌舞伎小道具屋の娘(「紅地獄」)。

元スター歌手の再起に賭ける芸能プロデューサー(「化鳥」)。

舞台芸能に生きる男女が織りなす世界を、幻想的な筆致で描いた珠玉の短編集。

著者の独創性を世に知らしめた柴田錬三郎賞受賞作。

テンポよく官能的な会話や人間の愛憎や妄執を描く文章力がすばらしい。

現実と幻想が入り混じる耽美的で怪しげな作品世界がよく伝わってくる。

どのお話もとてもおもしろかった。

正直に言うと、ここ最近は読書があまり楽しくありませんでした。

しかし、この作品は本当におもしろかったです。

久しぶりに心から「おもしろい」と言える作品に出会えました。

ミステリも書かれる方だからか、幻想小説ながら結末であっと驚かせる真相が待っていてどの話も楽しませてくれる。

死んだ人間よりも生きている人間の方が恐ろしいという著者の信条が最大限に活かされている。

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本『ペンギン・ハイウェイ』 森見登美彦

『ペンギン・ハイウェイ』 森見登美彦 角川文庫



ぼくはまだ小学校の四年生だが、もう大人に負けないほどいろいろなことを知っている。

毎日きちんとノートを取るし、たくさん本を読むからだ。

ある日、ぼくが住む郊外の街に、突然ペンギンたちが現れた。

このおかしな事件に歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究することにした──。

少年が目にする世界は、毎日無限に広がっていく。

第31回日本SF大賞受賞作。

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本『シアター! 2』 有川浩

『シアター! 2』 有川浩 メディアワークス文庫



「2年間で、劇団の収益から300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」

鉄血宰相・春川司が出した厳しい条件に向け、新メンバーで走り出した『シアターフラッグ』。

社会的には駄目な人間の集まりだが、協力することで辛うじて乗り切る日々が続いていた。

しかし、借金返済のため団結しかけていたメンバーにまさかの亀裂が!

それぞれの悩みを発端として数々の問題が勃発。

旧メンバーとの確執も加わり、新たな危機に直面する。

そんな中、主宰・春川巧にも問題が……。

どうなる『シアターフラッグ』!?

つづきはネタバレ注意



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