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昔話『ドウゲン坂から』9

前回のあらすじ

DEAD END フラグを覆した!!

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現実ではあり得ないと思っていたラッキースケベを体験した私は、相変わらず坂を上っていました。

隣にはセーラー服姿のポニーテールが似合う偽妹ちゃんがいます。

妹「……」

私「……」

とても気まずい空気となっております。

まあ、それもこれも全て私のせいなんですけどね。

しかし、これだけは言わせてください。












私はラブコメの主人公に向かない人間だということです。











今言わなければいけないことかと疑問に思いましたが、今言っておかないと再びDEAD ENDフラグが立ちかねないと思ったから言いました。

まあ、そんなことはどうでもいいのです(・∀・)キニシナイ♪

無駄な話も有益な話も一切せずに上り続けた結果、私と偽妹ちゃんは坂の頂上にたどり着きました。

私「着いたねー」

妹「着きましたねー」

偽妹ちゃんに笑顔が戻りました。

私は彼女と抱き合ってこの喜びを分かち合いたいと思いましたが、これ以上やったらさすがにリアルポリスメンを呼ばれかねないのでやめておきました。

いや、まあ、さっきの時点でアウトですけどね(・∀・)hahaha

私(この可哀相な右手ちゃんにも先ほどの柔らかさを……どうかお慈悲を……)

心の中でずっと念じ続けましたが、私はラブコメの主人公に向かないばかりか、RPGの魔法使いにも向いていないようです。

それでもこのまま念じ続けたら何かあるのではと思い、偽妹ちゃんの背中に鋭い眼差しを送り続けます。

するとその想いが通じたのか、偽妹ちゃんが振り返って言いました。

妹「そこのベンチに座ってお話しませんか?」

私「いいよ」

私達はベンチのようでベンチでないものに座って世界情勢について語らうことにしました。

まあ、嘘ですけどね。

私「けっこう歩いたね」

妹「そうですね」

私「……特に何もないね」

妹「そう、ですね」

私「でも、楽しかったかな」

妹「私もです」

そこで会話が途切れてしまいました。

しかしすぐに偽妹ちゃんが新しい話題を投下してくれました。

妹「私、おにいちゃんに聞きたいことがあるんです」

私「何?」

妹「変な質問ですけど、引かないでくださいね?」

私「うん。どんな質問でも引かない」

今の私ならどんな質問でもアメリカンジョークを織り交ぜて答えることができる気がします。

HAHAHA☆コレハジョージノシバカリキサ☆

これがアメリカンジョークでないことは私でもわかります。

妹「あの……」

私「うん」














妹「胸の小さい女の子は嫌いですか?」















HAHAHA☆コレナンテエロゲ?

ラブコメの主人公には向かないけれど、エロゲの主人公には向いているってことですか?

まあ、そんなことあるわけないですけどね。

私「えーと……それが質問?」

妹「はい」

彼女は真剣な眼差しで私を見ます。

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