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本『赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝』

『赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝』 石田衣良 徳間文庫



映像ディレクターの小峰は知り合いの村瀬から一時間で一億円の大博打に誘われた。

その大博打とは、池袋最大のカジノバー「セブンライブス」の売上金を強奪するという狂言強盗だった。

村瀬と小峰、そして初めて会うスキンヘッドの不良と中年男の鈴木の四人は売上金を持った雇われ店長を襲った。

銃撃役の中年男が雇われ店長を床に押さえつけてから肩周りを撃ち、売上金を持ち逃げした。

その後、アジトでアタッシェケースをこじ開けると中から白い煙があがったものの、中にはお目当ての一億四千万円があった。

そのまま強盗役の者と病院に運ばれていった店長、合わせて五人で分配して大博打は終了……のはずだった。

突如、鈴木が震える手つきで銃撃に使ったリボルヴァーの拳銃を出して村瀬に向け、金を全て欲しいと要求した。

男は、泣きそうな顔で要求をのまない村瀬の足下に向けて撃った。

運悪く村瀬は銃弾をよけるつもりで屈んだため銃弾の餌食となった。

村瀬が死に、中年男は金を奪って逃走、残った小峰とスキンヘッドは呆然としていた——。


それから自宅に戻ってくると、小峰のマンションに黒いスーツの三人組の訪問者がやってきた。

彼らは「セブンライブス」を経営している羽沢組系のヤクザだった。

三人組のヤクザに連れられて小峰がやってきたのは寂れたオフィス街の一角にあるビル「氷高クリエィティブ」。

どうやら狂言強盗の件がバレたらしい。

氷高の話によると夜七時に襲撃犯の名前や住所などが書かれたファックスが送られてきたという。

夜七時というと村瀬が銃撃役の男に撃たれる前の話だ。

さらに話を聞いてみると、そのファックスには鈴木という名の男はいないという。

小峰は借用証書に拇印を押さされ、五千万円の借金を負った。

これから一生ヤクザに金を返す人生になるのだ。

だが、小峰は氷高に盗まれた金を回収するから借金を無しにしてくれと言い出した。

他のヤクザに殴られながらも、彼は回収することができたら成功報酬に一千万円欲しいとまで言う。

ありえない交渉だが、氷高はそれを了承する。

期限は一ヶ月、成功報酬の一千万円は氷高のポケットマネーから出されることになった。

小峰の監視役には斉藤富士男、通称サルという背の低いヤクザがつくことになった。

翌日から彼らは鈴木捜しを始めるが、それは並大抵のことではない。

すでに池袋、東京、いや日本からいなくなっているかもしれないのだから。

小峰は再び人生の全てを賭けたギャンブルに挑む!

注:赤・黒(ルージュ・ノワール)とお読み下さい<(_ _)>

【関連リンク】

本『アキハバラ@DEEP』

本『IWGPコンプリートガイド』

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