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本 『池袋ウエストゲートパークⅤ 反自殺クラブ』 

『池袋ウエストゲートパークⅤ 反自殺クラブ』

著:石田衣良

出版社:文藝春秋



この物語の舞台となる場所は池袋西口公園。

通称「池袋ウエストゲートパーク」

主人公・真島マコトは地元の工業高校卒業後、定職に就かず実家の果物屋を手伝い雑誌のコラムを書いてこづかい稼ぎをしていた。

そんなプータローのような生活をしている彼にはもう一つの顔があった。

それはどんな問題でも解決してしまうトラブルシューター。

しかも無償で請け負ってくれるボランティアのような存在。

彼は街のギャングボーイズ、ヤクザ、警察などあらゆる人から一目置かれるほどの有名人だった。

しかし、彼はギャングボーイズにもヤクザにも警察にも属していない。

彼は誰にも縛られず自分なりに行動するのが彼の流儀。

今巻の彼への依頼内容は……。

【スカウトマンズ・ブルース】

マコトがこの秋知り合ったガキは池袋東口五差路の角にいた。

そいつはそこらへんの風俗勧誘の奴等とは少し違っていた。

小柄でやせていて、普通のストリートファッション。

マコトはコラムのネタにちょうど良いと思い、声をかける。

それがきっかけで彼はまたトラブルに巻き込まれてしまうのだが、今はまだ知らない……。

スカウトマンのタイチに風俗のことや女を勧誘する秘訣を教えてもらう。

タイチと別れ、それから二日間自室にこもって原稿を書き上げたマコトの元に再びタイチが現れる。

彼は「友達の一人がたちの悪い風俗事務所に入ってしまった」というトラブルを告げる。

マコトは、すぐに携帯電話で毎度世話になっている池袋警察署の刑事吉岡に連絡を取る。

吉岡とマコトは、すぐにその事務所へ行き、女を解放させた。

今回はスピード解決……と思われたが、風俗事務所の経営者はタイチを人質にマコトの前に現れる。

【伝説の星】

ある日、サンダーバードがゆっくりと西市番外へとやってきた。

マコトが呆気にとられて見ていると、乗っていたのは歌手の神宮寺貴信。

七十年代最後の年に一曲だけ百万枚を越えるHIT曲を出したがその後は何もない。

母親に背中を押されるようにして出ていったマコトは車に乗せられ空き地にやってくる。

神宮寺はこの空き地にロックンロールの博物館を作るという夢を持っていた。

それを作るにあたって銀行からの融資が必要となるが、融資の条件は厳しい。

そこでライヴをやって集客力があるところを見せる計画を立てたという。

一見簡単そうに見える今回の仕事……。

だが、裏ではやはりヤクザの姿が——。

【死に至る玩具】

日本だけでなく、世界で人気のある人形といったらニッキー・Zだ。

今回はこの人形をめぐるトラブルにまきこまれるマコト……。

マコトの元にチャイニーズ・ヘルスのキャッチをやっている女が現れた。

女の名前は紅小桃。

彼女の姉はこの人形を作っている工場で死んだ。

原因は心臓麻痺……いや、心臓の筋肉が縦に裂けて破裂して死んだ。

酷い労働条件で働かされていた実態を世間に広めるためにマコトに助けを求めたのだ。

【反自殺クラブ】

今回は夏の話。

反自殺クラブと名乗る三人組が果物屋にやってきた。

話を聴いてみると、彼らの活動内容は自殺しようとする奴等を止めること。

そのためにネット上にある自殺系サイトを監視しているという。

マコトにお願いされた依頼はネット上で最も悪質な自殺系サイトの管理者を捕まえることだった。

今回はネットに巣をはる真空のスパイダーと反自殺クラブの戦いの記録。

特撮物なんかじゃない、現実の話だ。

【関連リンク】

本『アキハバラ@DEEP』

本『IWGPコンプリートガイド』

本『6TEEN』

本『4TEEN』

本『ブルータワー』

本『東京DOLL』

絵本『ぼくとひかりと園庭で』

本『娼年』

本『REVERSE リバース』

本『池袋ウエストゲートパーク8 非正規レジスタンス』

本『池袋ウエストゲートパーク7 Gボーイズ冬戦争』

本『池袋ウエストゲートパーク6 灰色のピーターパン』

本『池袋ウエストゲートパーク5 反自殺クラブ』

本『池袋ウエストゲートパーク4 電子の星』

本『池袋ウエストゲートパーク3 少年計数機』

本『池袋ウエストゲートパーク2 骨音』

本『池袋ウエストゲートパーク』

本『赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝』


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