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本『ブルータワー』 石田衣良

『ブルータワー』 石田衣良 講談社



瀬野周司の命は残り少ない。

彼の体に悪性腫瘍が見つかり、外科的な手術は絶望的だという。

有効と思われる治療は全て試したが、頭髪が抜け落ちるだけだった。

しかも悪性腫瘍は、周司に肉体的苦痛だけでなくフラッシュバックという精神的苦痛も与える。

日に何度も意識を飛ばし、思い出したくもない見たくもない光景を見せられるのだ。

絶望が周司を襲う。

そんな彼の元に久々に元の職場の同僚が訪れた。

かつての部下萩原邦夫は現在の上司となり、関谷幸則は知性派、手島宗平は肉体派の心強い部下。

女性の部下の武井利奈も来てくれた。

彼らと楽しく談笑するが、心から楽しめることなど今の周司にはできるわけがなかった。

皆が帰った後、利奈が一人戻ってきて、さらなる絶望と思える事実を伝える。

それは、妻の美紀が萩原と浮気をしているということ。

怒りを抑えられない周司は、利奈に願いを一つ叶えてくれるように頼む。

彼女に向かって裸を見せて欲しいと言ったのだが、彼の物は薬の副作用で役に立たない。

本当に情けなく、惨めだと思った。

しかし利奈は、ただ裸体で周司を包み込む。

その後、いつもの頭痛が始まり、意識を飛ばす。

目を開けると、見わたす限りの広い緑が広がっていた。

これはフラッシュバックなどではないと気づく。

これは何だ、ここはどこだ、と思った。

周司はそこが未来の日本で在ることを後に知る。

そこでの彼はセノ・シューと呼ばれ、青の塔と呼ばれる全長2kmのハイパーストラクチャーの政治を司る三十人委員会の委員の一人だった。

ウイルス兵器を撒かれ、人々を死に追いやる絶望的な世界。

すでに国という枠組みを失い、塔と呼ばれるハイパーストラクチャ毎の自治がなされるようになる。

塔の階層毎にれっきとしたカースト制度が敷かれ、塔の外での生活を余儀なくされる者もいる。

現在の青の塔は階層格差をなくす方向に議会が動いていたが、事態は逼迫しているようだ。

テロ集団の動きが活発化してきているらしい。

周司はそこでセノ・シューとなり、元の自分の部下達と名前の似たメンツと出会い、世界を救おうとする。

【関連リンク】

本『アキハバラ@DEEP』

本『IWGPコンプリートガイド』

本『6TEEN』

本『4TEEN』

本『ブルータワー』

本『東京DOLL』

絵本『ぼくとひかりと園庭で』

本『娼年』

本『REVERSE リバース』

本『池袋ウエストゲートパーク8 非正規レジスタンス』

本『池袋ウエストゲートパーク7 Gボーイズ冬戦争』

本『池袋ウエストゲートパーク6 灰色のピーターパン』

本『池袋ウエストゲートパーク5 反自殺クラブ』

本『池袋ウエストゲートパーク4 電子の星』

本『池袋ウエストゲートパーク3 少年計数機』

本『池袋ウエストゲートパーク2 骨音』

本『池袋ウエストゲートパーク』

本『赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝』


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