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本 『池袋ウエストゲートパークⅥ 灰色のピーターパン』  

『池袋ウエストゲートパークⅥ 灰色のピーターパン』 

著:石田衣良

出版社:文藝春秋



この物語の舞台となるのは池袋西口公園。

通称「池袋ウエストゲートパーク」

主人公・真島マコトは地元の工業高校卒業後、定職に就かず実家の果物屋を手伝い、雑誌のコラムを書いてこづかい稼ぎをしていた。

そんなプータローのような生活をしている彼にはもう一つの顔があった。

それはどんな問題でも解決してしまう腕利きのトラブルシューター。

しかもどんな問題も無償で請け負ってくれるボランティアのような存在。

彼は街のギャングボーイズ、ヤクザ、警察など池袋に住む人間なら誰でも知っている有名人。

しかし、彼はギャングボーイズにもヤクザにも警察にも属していない。

彼は誰にも縛られず自分なりに行動してトラブル解決する。

今巻の彼への依頼内容は……。


【灰色のピーターパン】

池袋の街にまぎれこんだ灰色のピーターパンの話。

灰色のピーターパンは、ガキだがビジネスの腕は上々。

たった一人でバカでスケベな大人たちを手玉に取って、鮮やかに金儲けをする。

その商売は、改造した携帯電話のカメラで撮影したパンチラ画像を売ること。

「若さ」だけが売りの女子高生たちがそいつの被写体となる。

しかし、池袋は安全で清潔なネバーランドじゃない。

金のにおいをかぎつけたイカレたサメがガキの周りをうろうろしている。


【野獣とリユニオン】

ある春の日にやってきた若い女はマコトに知らない男の携帯写真を見せてこういった。

「この人の足を壊してください」

今までのトラブルとはまた違った物騒な話だ。

彼女の兄は昔、写真の男に金を奪われて足まで壊されていた。

しかも奴が奪ったのは金と足だけじゃない。

兄の夢まで奪っていたのだ。

たった三千円のために罪を犯した野獣……。

野獣はすぐに捕まえられて少年院送りになったが、半年ほどで出所して池袋の街に戻っていた。

マコトは、野獣がよくいるというゲーセンに行く。

そこにはとても気が弱そうな男がいた。

【駅前無認可ガーデン】

駅前のビルの八階に無認可の保育園がある。

そこはGボーイズの先代の王が園長を務めている。

今回はその園長からの依頼だった。

世界は変態で満ちあふれている。

池袋の街にも小さな子供に欲情する大人がいるということで警察の巡回が増えてきている。

無認可保育園「池袋KIDS GARDEN」の保育士の一人がロリコンなのではないかと保護者や警察からも疑われている。

その疑いを晴らすのがマコトへの依頼だった。


【池袋フェニックス計画】

東京都副知事に瀧澤武彦が就任してから池袋の街は変わった。

街の主役だった怪しげな外国人パブや個人ヘルスは摘発され、キャッチの男女や酔っぱらいまでいなくなった。

そのかわり警察官と入国管理局の人間たちが街の主役となった。

こうなったのも瀧澤が壮大な治安回復プランを作ったからだ。

その名も「池袋フェニックス計画」

おかげで池袋の街はとても健全な街になった。

しかし、それでもマコトの元を訪れる人間がいなくなることはなかった。

音大に通っているイクミは借金返済のために風俗に売られた姉を助けて欲しいとやってきた。

風俗店の裏のヤクザと話を付けて鮮やかにスピード解決……かと思われたが姉がいる風俗店の裏にいる組は関西系。

これではマコトの手に負えない。

さらに「池袋フェニックス計画」は罪のない外国人就労者たちも罰するようになり暴走を始める。

マコトは組やGボーイズの力を借りながら問題解決を試みる。

【関連リンク】

本『アキハバラ@DEEP』

本『IWGPコンプリートガイド』

本『6TEEN』

本『4TEEN』

本『ブルータワー』

本『東京DOLL』

絵本『ぼくとひかりと園庭で』

本『娼年』

本『REVERSE リバース』

本『池袋ウエストゲートパーク8 非正規レジスタンス』

本『池袋ウエストゲートパーク7 Gボーイズ冬戦争』

本『池袋ウエストゲートパーク6 灰色のピーターパン』

本『池袋ウエストゲートパーク5 反自殺クラブ』

本『池袋ウエストゲートパーク4 電子の星』

本『池袋ウエストゲートパーク3 少年計数機』

本『池袋ウエストゲートパーク2 骨音』

本『池袋ウエストゲートパーク』

本『赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝』


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