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本『6TEEN』 石田衣良

『6TEEN』 石田衣良 新潮社



『4TEEN』続編、ついに刊行!

ぎこちない恋。初めての裏切り。そして、少しだけリアルさを増してきた未来……。

超高層マンションを見上げる月島の路地で、ぼくたちはこの世界の仕組みを考える。

ダイ、ジュン、ナオト、テツロー(僕)――永遠の青春小説。

連作短編小説。

【おばけ長屋のおばあ】

ゴールデンウィークというバカさわぎが終わって、月島はいつもの東京はずれの田舎街にもどった。

そのころぼくたちの基地になっていたのは「もんじゃ ヒマワリ」だった。

合言葉は「ひまだから、ヒマいかない?」。

ヒマワリは裏通りにあるのでいつも空いていて、安くておいしいもんじゃ焼き屋だ。

そこを営んでいるのは佐知ばあといい、いつも派手なサマードレスを着ている。

月島の主婦たちは、佐知ばあについて何やら悪い噂をしている。

いつものようにぼくらは、サイダーを飲みながらもんじゃ焼きを食べていた。

すると、そこにサングラスをかけた美しい女性が現れた。

どうやらその人は、佐知ばあの娘らしい。

【クラインの妖精】

あれから二年がたって、ぼくは高校生になった。

ナオト、ダイ、ジュン、テツロー(ぼく)は、それぞれ別の学校に入学した。

ナオトはカトリック系私立校、ジュンは東京一の進学校。

ぼくとダイはそれほど優秀ではない隣町の都立高校に通っている。

しかしぼくは午前中に学校に行き、ダイは夜間部に通っているから学校で会うことはない。

そんなぼくが初めて高校でつくった友達、町山正秋のことを話そう。

マサアキは背が高いのに、ひょろっとしていて運動なんてからっきしだ。

男子からは「女っぽい」なんて言われることもたびたびだ。

そのたびに彼は怒るでも悲しむでもない反応をする。

ぼくがマサアキと知り合ってから数日後、知らないアドレスからメールが届いた。

差出人の名前は魔希だった。

それからぼくは魔希さんとメールのやり取りをするようになる。

【ユウナの憂鬱】

去年の春、新宿への危ない自転車旅行でしりあった早川夕菜とダイは、月島のハイツでいっしょに暮している。

あのとき、妊娠していたユウナさんは高校を休学して、正月に元気な男の子を生んだ。

ダイは誰が父親なのかわからない男の子、大輔とユウナさんを受けとめた。

それから彼は毎朝四時から昼すぎまで築地で働き、夕方からは定時制の高校に通っている。

すでに伝説のヒーローみたいな大活躍だ。

そんなある日、ユウナさんからぼくの携帯に連絡があった。

ダイを抜きにして相談したいことがあるらしい。

その相談というのは、ダイとユウナさんの夜の事情についてのことだった。

あの性欲の強いダイがユウナさんに全く手を出さないというのだ。

【携帯小説家に出会ったら】

ぼくの通う新富高校は、都立高校で制服はなかった。

そしてぼくのクラスには、真夏でも黒やグレイばかりの服を着る女子生徒がいる。

ついたあだ名は、D組の魔女。

その後、ぼくは魔女のとっておきの秘密を知ることになる。

それはクラスの生徒の間で人気のケータイ小説について知った頃のことだった。

【メトロガール】

電車に乗る楽しみの一つは、ぼくの場合、車両内でじっくりと人間観察ができることだった。

といっても、きちんと観察するのは女の子だけだ。

ぼくはいあわせた女の子のベストスリーを決める。

ひそかにメトロガールを探すのは、ぼくだけの趣味だと思っていたが、この夏それが勘違いだということがわかった。

ナオトは駅で見かける女子高生に一目惚れしていたのだ。

ちょうどナオトの誕生日が近かったこともあり、ぼくたちは再び一肌脱ぐことにする。

【ウォーク・イン・ザ・プール】

この夏、ぼくたち四人組のマイブームは、月島スポーツプラザにある二十五メートルプールだった。

そこには水中歩行のプリンスがいる。

毎日時間ぴったりに来て、毎日水中歩行をして帰っていく。

その動く姿はとても美しかった。

【秋の日のベンチ】

ぼくは隅田川の堤防にいた。

その時に知り合ったのが不思議な老人。

顔はしわだらけで、ヤギのような白いひげ、よく日焼けしている。

ホームレスだと名乗るその老人は、話し相手を求めていた。

ぼくは他の大人とは違うその老人に惹かれていった。

【黒髪の魔女】

ナオトは駅で知り合った綺麗な黒髪の女子高生、結香さんと付き合い始めた。

そして初めてのデートをすることになったという。

しかしどういうわけか、初めてのデートは緊張するからぼくたちにも来てほしいという。

ぼくたちはそれを了承し、デートについていった。

その後、ぼくが遊びにでかけた先で信じられないものを見る。

ナオトと付き合っているはずのユイカさんが、ジュンといっしょに二人きりで遊んでいたのだ。

【スイート・セクシー・シックスティーン】

これはぼくの童貞喪失の物語だ。

この冬、ぼくたちの間で流行っていたのはエログだった。

素人が投稿するエロい写真の数々にぼくたちは興奮していた。

そのブログの中に月島の住人だと分かる写真があった。

そしてぼくはそのブログ主が、同じ中学出身の小杉真帆だと知ることになる。

【16歳の別れ】

人が死ぬというのは、どういうことなんだろうか。

誰よりも目立ちたがり屋で、誰よりも流行に敏感だった関本譲。

彼が死ぬなんて――。

ある日、ぼくの携帯電話にかけてきたのは懐かしい友人のユズル。

タレントになりたいと言っていた彼が、ついにテレビ出演することが決まったというのだ。

そこでぼくに友人代表としてテレビに出演してほしいとお願いしてきた。

けれどそのテレビ出演は、病気になった十六歳の少年のドキュメンタリー番組としてだった。

【関連リンク】

本『アキハバラ@DEEP』

本『IWGPコンプリートガイド』

本『6TEEN』

本『4TEEN』

本『ブルータワー』

本『東京DOLL』

絵本『ぼくとひかりと園庭で』

本『娼年』

本『REVERSE リバース』

本『池袋ウエストゲートパーク8 非正規レジスタンス』

本『池袋ウエストゲートパーク7 Gボーイズ冬戦争』

本『池袋ウエストゲートパーク6 灰色のピーターパン』

本『池袋ウエストゲートパーク5 反自殺クラブ』

本『池袋ウエストゲートパーク4 電子の星』

本『池袋ウエストゲートパーク3 少年計数機』

本『池袋ウエストゲートパーク2 骨音』

本『池袋ウエストゲートパーク』

本『赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝』


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