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昔話『あの日見た花の名前を私達は忘れない』2

前回のあらすじ

「ご趣味はなんですか?」

「ウィンナーで海洋生物を制作することです!」

「毎日が遠足気分ですか?」



家を出てから十五分ほどで駅に着きました。

駅は閑散としていてとても静かです。

深夜だったので人の数はまばらですし、終電を逃した客を目当てにしたタクシーたちが待っているだけです。

私がきょろきょろと辺りを見回していると、ベンチに座っている友達を見つけました。

その横には、ゆるふわな白いワンピースっぽい服を着た女性がいます。

私「……」

嫌な予感がします。

とっても嫌な予感がします。

しかし何故でしょう。

どこかで見たような風景です。

気のせいかな。

白いワンピースを着た女性が何かに見えるのです。

まあ、そんなことより友人の元へ行きましょうか。

ゆっくり歩いて行くと、彼は私を見つけて叫びました。














友「助けてください!!」












間違えないでください。

ここは空港じゃなくて駅です。

それに、人があまりいないといっても少しはいるのです。

駅周辺にいた人達は私たちを見て、変なものを見るような目をしています。

私「……」

友「た、助けてくださーい!!」

私「おい」

友「助けてー! 助けてくださーい!!」

私「おい黙れよ」

友「たす」

私「死ね!!」

自分でもビックリするくらい大きな声で叫んでいました。

友「……すんません」

さっきまで調子こいていた友達がようやく静かになりました。

ようやく落ち着いたところで友人の顔を見ます。

私「顔が赤い」

友「あい」

私「酒飲んだろ」

友「あい」

私「ぼくいくつ~?」

友「は、二十歳ー」

私「へーぇーそーなーんーだー」

友「……未成年です」

私「まあ、未成年飲酒についてはどうでもいいや」

友「え、じゃあなんで聞いたの(´Д`;)」

未成年の飲酒と喫煙は法律で禁止されています。

私「で、こっちの女の人は?」

友「サークルの先輩」

ちらりと女の人を見ます。

服だけでなく髪もゆるふわです。

顔立ちも服装も友人が好きそうな感じです。

友「この人運ぶのを手伝ってほしいんだよ」

私「はぁ……まあいいけど」

友「先輩。起きてください」

女「んー?」

ようやく女の人が起きました。

ゆっくりと頭を持ち上げたとき、思い出しました。

何かに似ていると思ったら、ユリの花に似ているのです。

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