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昔話『あの日見た花の名前を私達は忘れない』8

前回のあらすじ

作品間リンク?

いいえ、現実です。



先「みりんちゃんはおもしろいねー」

私「どこがですか。ただの目つきの悪い根暗の人見知りですよ」

先「根暗の人見知りは、初対面の人とこんなに会話できないよ?」

そんなものでしょうか。

まあ、人それぞれ考え方は違いますからね。

自分から見た私と他人から見た私は違うのですよね。

友人はつまらなそうに私を見ながらポテトを一本つまんで食べました。

友「そういえば先輩の部屋ってすごく綺麗ですよね」

先「そっか。うち来たの昨日が初めて?」

友「はい。でも……」

先「女の子の部屋らしくない?」

友「そう、ですね(´∀`;)」

私「お前が考える女の部屋ってどんなの?」

友「え、あー、ピンク色のビーズクッションとかピンク色のカーテンとか」

私「お前の考える女は全員、林家ペーパーみたいな趣味なの?」

先「あはは。女の子に幻想抱いちゃダメだよ?」

友「ちょ、幻想なんて抱いてませんよー」

先輩は楽しそうに笑っています。

私は愛想笑いしかできません。

友人は笑っているけれど、目は笑っていませんでした。

そろそろ真面目にやらないと彼に怒られるかもしれません。

教室に入る直前、友人は私にお願いをしてきました。

友「お願いがある」

私「金は払わないよ」

友「金のことじゃねぇよ」

私「じゃあ何?」

わざわざ聞くこともないことを聞いてしまいました。

私はラブコメの主人公に向かないほど鋭いのです。

友「フォローよろしくな」

私「ツイッターはやってないけど」

友「つまらない冗談はいらない」

私「はいはい。昼飯おごってもらった分の働きはするよ」

面倒くさいと思いながらも私は提案しました。

私「ジュース買ってなかったので買ってきますね」

友人はこのためにジュースを買ってきていませんでした。

彼はにやっと笑って言いました。

友「俺、ドクペね」

私「構内の自販機に売ってたかな。先輩は何がいいですか?」

先「ありがとう。じゃあ、お汁粉よろしく!」

私「あはは。頭おかしいんですか(・∀・)?」

先「みりんちゃんは絶対人見知りじゃないよね」

私「ごめんなさい。失礼ですよね……」

私は申し訳なさそうな顔をして頭を深々と下げました。

先「気にしないでいいよー。みりんちゃんおもしろいから」

私「で、何がいいですか?」

先「お汁粉!」

私「あはは。本当に頭大丈夫ですか(・∀・)?」

先「あはは(´∀`)」

二人で笑い合っていたら鋭い視線が入ったのですぐに教室を出てジュースを買いに行きました。


私はゆっくりと歩きながら自販機のある場所まで向かいます。

普通に歩けば五分で着くところを私は十五分かけて着きました。

自販機の前に立って熟考します。

もちろん、お汁粉なんてあるわけがありません。

私「面倒くさい」

大きく伸びをしながらつぶやきました。












先「何が?」












私「二度も驚きませんよ」















先「あはは。ねぇ、みりんちゃんって――」


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