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昔話『About A ××××』10

前回のあらすじ

精神は崩壊しました。

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とてつもなく弱い精神は崩壊しました。

私は涙を流すことも悲鳴をあげることもできませんでした。

目の前にいる若い女性教師が何やらしゃべっています。

金魚が口をパクパクしているようにも見えますが、相手の目を見るとゾッとします。

負の感情がたっぷりつまった視線を送ってくるではありませんか。

目を合わせないようにすると、教師の後ろにいるクラスメイトの視線と合致します。

こちらも負の感情が純度100%でつまっているようにも思えます。

それにしても人間は、こんなにも簡単に人を裏切ることができるのですね。

知りませんでした。

いえ、たぶん私は知っていました。

けれど私は認めたくなかったのです。

家庭で見てきた汚い人間が、学校にもいるということを認めたくなかったのです。

あはは、馬鹿ですねー。

自分の馬鹿さには吐き気がします。

この程度のことで崩壊してしまう精神にも嫌気がさします。

祖父に傷つけられ、父に傷つけられ、兄に傷つけられ、母に汚され、女性教師に壊された精神。

弱すぎです。

弱すぎてお話になりません。

女「何か言ったらどうなの!?」

私「……」

女性教師が私の両肩をつかんで揺すってきます。

「謝れよ、バカ」

「謝りなさいよ」

犯人捜しを提案してきた男子生徒や筆箱がなくなった女子生徒の友達が非難してきます。

私「……」

私の口からは謝罪の言葉も弁解の言葉も出ませんでした。

何を言っても無駄だと思ったからです。

若い女性教師もクラスメイトも私を“汚いもの”という風に見ています。

人間はこんなにも汚い視線を送ることができるのですね。

ああ、そういえばこの視線はよく知っています。

私の母が親戚やイトコたちに向ける視線と全く同じでした。

本当に馬鹿ですね。

その後のことはよく覚えています。

泣いていた女の子の筆箱は、図書室で忘れ物として見つかりました。

私の汚名は晴らされました。

友達は謝罪してくれました。

教師は気まずそうに謝っていました。

そして私は――笑えなくなりました。

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