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ショートショート『脈のない人』

私には昔からずっと好きな人がいる。
小学校の頃に転校してきたスポーツが得意な男の子。
彼はクラスの人気者で、女子たちの間で取り決めがあったから告白できなかった。
あれから十年経ち、私は想いを告げようと決意する。
身だしなみを整え、チョコレートを用意して、彼の家へ向かう。



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つづきをよむ?

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ショートショート『死刑囚の最期の食事』

「この世で最もうまいものは死刑執行前に食べられる」
だから男は死刑囚になることを選んだ。
一人二人、三人四人と殺し続けた男の末路は……。





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つづきをよむ?

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ショートショート『チョコちゃん』

チョコレートが大好きな女の子がいました。
その子はバレンタインデーに仲良しのお友達にチョコレートをあげることにしました。
パパとママのお手伝いをしておこづかいをもらい、お友達が好みそうなチョコレートを買います。
そして……。

※実際に起こりかけたできごとを基に書きました。


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つづきをよむ?

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図書館休館

普段利用している図書館が月末まで休館するようです。

残念ですが、仕方ないですね。

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本『鋼鉄都市』 アイザック アシモフ

『鋼鉄都市』 アイザック・アシモフ



警視総監に呼びだされた刑事ベイリが知らされたのは、宇宙人惨殺という前代未聞の事件だった。

地球人の子孫でありながら今や支配者となった宇宙人に対する反感。

人間から職を奪ったロボットへの憎悪が渦まく鋼鉄都市へ。

ベイリは乗り出すが……。

〈ロボット工学の三原則〉の盲点に挑んだSFミステリの金字塔!




ロボットをそう使うのか、となかなかおもしろい趣向でした。

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本『八本脚の蝶』 二階堂奥歯

『八本脚の蝶』 二階堂奥歯 河出書房新社



二十五歳の若さで自らこの世を去った女性編集者・二階堂奥歯。

亡くなる直前まで書かれた二年間の日記と、作家や恋人など生前近しかった十三人の文章を収録。

無数の読書体験や鋭敏な感性が生み出す、驚くべき思考世界と言語感覚。


※1977年生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科卒業。編集者。2003年4月、26歳の誕生日を目前に自らの意志でこの世を去る。亡くなる直前まで更新されたサイト「八本脚の蝶」は現在も存続している。

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本『吉原手引草』 松井今朝子

『吉原手引草』 松井今朝子 



なぜ、吉原一を誇った花魁葛城は、忽然と姿を消したのか?

遣手、幇間、楼主、女衒、お大尽――。

吉原に生きる魑魅魍魎の口から語られる、廓の表と裏。

やがて隠されていた真実が、葛城の決意と悲しみが、徐々に明らかになっていく。

誰の言葉が真実なのか。

失踪事件の謎を追いながら、嘘と真が渦巻く吉原を見事に紡ぎあげた直木賞受賞作。





芥川龍之介の『藪の中』のように事件関係者が代わる代わる告白していく形式。

少しずつ事件のことや花魁の生い立ちが明らかになっていく時代ミステリーでしょうか。

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本『化け者心中』 蝉谷めぐ実

『化け者心中』 蝉谷めぐ実 




その所業、人か、鬼か――。

時は文政、所は江戸。

鳥屋を営む藤九郎と稀代の女形として人気を誇った元役者の魚之助は中村座の座元の許へと向かう。

数日前『堂島連理柵』という新作台本の前読みを役者六人で車座でおこなった際、輪の真ん中に誰かの頭がごろぅり、転げ落ちてきたという。

しかし役者の数は変わらず、鬼が誰かを食い殺して成り代わっているのは間違いない。

二人は「鬼探し」の道行と洒落こむ。

だが、それは同時に、役者たちが芸の道をきわめるために鎬を削る地獄めぐりでもあった。

梨園の知られざる闇。

血のにじむような努力や才能への渇望、葛藤。

それらを目の当たりにするうちに藤九郎は、人と鬼の境目に深く思いを致すことになる。

規格外の熱量を孕む小説野性時代新人賞受賞作!





人間を殺して成り代わった鬼を探すというミステリ的な要素はあります。

しかし、読者が推理によって導き出すのは難しいと思います。

どちらかというと登場人物たちが抱えている闇(謎)を暴いていく物語でしょうか。

江戸時代を舞台に歌舞伎という芸事の世界で生きる人々の業が次々に明らかになっていくところがこの物語の魅力でしょうか。

なかなかおもしろかったです。

げに恐ろしきは人か鬼か。

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本『読書嫌いのための図書室案内』 青谷真未

『読書嫌いのための図書室案内』 青谷真未



読書が嫌いな高校二年生の荒坂浩二。

ひょんなことから廃刊久しい図書新聞の再刊を任される。

本好き女子の藤生蛍とともに紙面に載せる読書感想文の執筆を依頼し始めた浩二だった。

だが、同級生の八重樫、美術部の緑川先輩、生物の樋崎先生から、執筆と引き換えに不可解な条件を提示されてしまう。

その理由を探る浩二と蛍はやがて、三人の秘めた想いや昔学校で起きた自殺事件に直面する。

本をめぐる高校生たちの青春と秘密の物語











謎解き要素もほんの少しありますが、ミステリではなく青春ものだと思います。

本の知識や物語を引用しつつ登場人物たちが抱える悩みに寄り添っていく

全体的にアッサリとしていてちょっと掘り下げが浅いように感じました。

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本『玩具修理者』 小林泰三

『玩具修理者』 小林泰三 角川ホラー文庫



玩具修理者は何でも直してくれる。

独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも……死んだ猫だって。

壊れたものを一旦すべてバラバラにして、一瞬の掛け声とともに。

ある日、私は弟を過って死なせてしまう。

親に知られぬうちにどうにかしなければ。

私は弟を玩具修理者の所へ持って行く……。

現実なのか妄想なのか。

生きているのか死んでいるのか――

その狭間に奇妙な世界を紡ぎ上げ、全選考委員の圧倒的支持を得た第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品。



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本『桃太郎のきびだんごは経費で落ちるのか?――日本の昔話で身につく税の基本』 高橋創  井上マサキ

『桃太郎のきびだんごは経費で落ちるのか?――日本の昔話で身につく税の基本』 高橋創  井上マサキ



鬼ヶ島から財宝を持ち帰った桃太郎を待っていたのは、毎年の確定申告でした。

果たしてこの財宝はどう申告したらいいのか。

鬼退治に使った「きびだんご」は経費として認められるのか。

第一章「鶴の恩返し」では、鶴の羽根で織った反物から「経費で落ちるもの/落ちないもの」を探ります。

反物を作るためにかかったお金は、経費として認められるはず。

では、鶴が羽根を生やすために必要な「食事」や「睡眠」に関する費用は経費になるのでしょうか。

約束を破って鶴に去られた男の確定申告を手伝いながら、襖の向こうでかかった経費を明らかにします。

第六章「舌切り雀&笠地蔵」でテーマとなるのは「贈与税」。

昔話には金品をもらうお話がいくつも存在します。

ということは、贈与税がかかってしまうケースもあるはず。

舌切り雀からもらった小さなつづら(お宝)と大きなつづら(ガラクタ)には、どちらも贈与税がかかるのか? 

笠地蔵が置いていった恩返しの品は、「個人からの贈与」なのか「法人からの贈与」なのか? 

登場人物たちとの議論を通じて、贈与税の仕組みをわかりやすく伝えます。

最終章「浦島太郎」では「税金を払わないと何が起こるのか」を解説。

竜宮城から帰ってきた浦島太郎が目にしたのは、自分の家に住む知らない人。

そう、浦島太郎は鯛やヒラメが舞い踊る姿に夢中になっているうちに、固定資産税を何年も滞納してしまったのです。

竜宮城の滞在中に起こっていた「差し押さえ」や「公売」の流れを、玉手箱を抱えた本人とともに振り返ります。

知らないと損をする、でも説明されてもわかりにくい。

そんな税金の世界を、誰もが知ってる昔ばなしでシミュレーション。

楽しみながら税金の知識が身につきます。

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本『放課後の嘘つきたち』 酒井田寛太郎

本『放課後の嘘つきたち』 酒井田寛太郎



英印高校ボクシング部の寡黙なエース・蔵元修。

幼馴染で同級生の白瀬麻琴に誘われ、部活同士のトラブル解決を担う部活連絡会を手伝うことに。

カンニング疑惑のある演劇部を探る修は、皮肉屋の部長・御堂慎司が黒幕だと推理するが……。

陸上部の幽霊騒動や映画研究会の不可解な作品改竄など。

よく知るはずの放課後に潜む仄暗い謎と、その謎が呼び起こす修たち自身の噓。

高校生たちの成長と再生を綴る青春ミステリ連作集







起きる事件は、高校生らしいものが多いです。

しかし、どの事件の読後感もほろ苦いを通り越して苦いです。

青春ミステリに甘酸っぱさを期待する人にはオススメしづらいですが、トリックや解決に関してはなかなか納得のいく出来でした。

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本『踊るジョーカー 名探偵音野順の事件簿』 北山猛邦

『踊るジョーカー 名探偵音野順の事件簿』 北山猛邦 東京創元社



世界一気弱な名探偵。

お弁当持っておそるおそる不可能犯罪の謎解きに挑む。

キュートでコミカル、しかし心は本格ミステリ。

類稀な推理力を持つ友人の音野順のため、推理作家の白瀬白夜は仕事場の一角に探偵事務所を開設する。

しかし当の音野は放っておくと暗いところへ暗いところへと逃げ込んでしまう、世界一気弱な名探偵だった。

依頼人から持ち込まれた不思議な事件を解決するため、音野は白瀬に無理矢理引っ張り出され、お弁当持参でおそるおそる事件現場に向かう……。

大量のトランプが散らばった密室での殺人事件。

見えないダイイング・メッセージ。

令嬢の婿取り雪だるまコンテストで起きた不可能犯罪など五つの難事件を収録。

名探偵音野順、第一の事件簿。







初読みの作家さんです。

『物理の北山』という異名を持つほど物理トリックにこだわりを持つ推理作家さんらしいです。

5本のうち2本が「バカミス?(バカバカしいミステリ)」と思うようなトリックでした。

残り3本は、無理かもしれないけど実現できそうな物理トリックを上手く使っていると感じたのでなかなかおもしろかったです。

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本『書きたい人のためのミステリ入門』 新井久幸

『書きたい人のためのミステリ入門』 新井久幸

「僕もこの本を読み込んで再入門してみようか、と思います。」
綾辻行人氏、推薦!!



読むと書くとは表裏一体。

書き手の視点を知れば、ミステリは飛躍的に面白くなる。

長年、新人賞の下読みを担当し、伊坂幸太郎氏、道尾秀介氏、米澤穂信氏らと伴走して
きた編集長が、ミステリの〈お約束〉を徹底的に解説。

フェアな書き方、アンフェアな書き方とは?

望ましい伏線の張り方は? 複雑な話だから長編向き?

「人間が書けている」とは?

なぜ新人賞のハウツーを信じてはいけない?

読むほどにミステリの基礎体力が身につく入門書。




推理作家の有栖川有栖さんは「探偵小説や本格推理ものをミステリ、オカルトや超常現象ものをミステリー」とおっしゃっていました。

厳密な定義はなく、人それぞれ解釈が異なると思います。

私もミステリーを書くのですが、自作を読んでくれた友人から「謎解き要素はあるけど、ミステリーなの?」と言われたことがありました。

完全犯罪計画を立てて友人の口を黙らせようかと思いましたが、こういった教本を読んでミステリを勉強しようと思って読みました。

ミステリを書きたい人だけでなくミステリを読む人にも読んでみてほしいです。

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本『かがみの孤城 』 辻村深月

本『かがみの孤城 』 辻村深月 ポプラ社

 


学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。 

輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。 

そこにはちょうど“こころ”と似た境遇の7人が集められていた――

なぜこの7人が、なぜこの場所に。 

すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 

生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。



ミステリー要素のある青春ファンタジーものでしょうか。

メインの謎は途中で気づきました。

いろいろな伏線や謎が最後にすべて回収され、かすかな明るい希望がありそうな結末でした。

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本『マナーはいらない 小説の書きかた講座』  三浦しをん

本『マナーはいらない 小説の書きかた講座』  三浦しをん



三浦しをんが的確かつ楽しく伝える、小説の書きかた講座。

伝説のWeb連載「小説を書くためのプチアドバイス」が、書きおろしやコラムを加え、『マナーはいらない 小説の書きかた講座』として、ついに単行本化!

長編・短編を問わず、小説を「書く人」「書きたい人」へ。

「書かない人」にはエッセイ感覚で読んでほしい。

人称、構成、推敲など基本のキから、タイトルのつけ方や取材方法まで、本書タイトルにあやかって「コース仕立て」でお届けする大充実の全二十四皿。

あの作品の誕生秘話や、手書き構想メモを初公開。

もちろん(某きらめく一族への)爆笑激愛こぼれ話も満載で、全・三浦しをんファン必読の書!




小説や文章の書き方の教本をいくつか読んだことがあると、すでに知っている情報も多いと思います。

たまに小説の書き方以外の話、作者がハマっている作品(HiGH&LOW)の話に脱線することもあります。

基礎基本の確認と三浦しをんさんの私生活(エッセイ)が知りたいという方にオススメでしょうか。

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本『人間に向いてない』 黒澤いづみ

『人間に向いてない』 黒澤いづみ 講談社



子供を殺す前に。親に殺される前に。

すべての「向いてない人」に捧ぐ、禁断のオゾミス、または落涙の家族サスペンス!

ある日突然発症し、一夜のうちに人間を異形の姿へと変貌させる病「異形性変異症候群」

政府はこの病に罹患した者を法的に死亡したものとして扱い、人権の一切を適用外とすることを決めた。

この世にも奇妙な病が蔓延する日本で、家族は。

不可解な病が蔓延する日本で、異形の「虫」に変わり果てた引きこもりの息子を持つ一人の母親がいた。

美晴の息子の部屋を、気味の悪いクリーチャーが徘徊していた。

――冗談でしょう。まさか、うちのユウくんも・・・!!??

そこから平凡な家族の、壮絶な戦いが幕を開ける。

あなたの子どもが虫になったら。それでも子どもを愛せますか?

第57回メフィスト賞受賞




カフカの『変身』を思い出しますが、それとはまた違った読み心地でした。

コロナ禍の今に読むといろいろと思うところがありますね。


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本『オーブランの少女』 深緑野分 

『オーブランの少女』 深緑野分 東京創元社



比類なく美しい庭園オーブランの女管理人が殺害された。

犯人は狂気に冒された謎の老婆で、犯行動機もわからぬうちに、今度は管理人の妹が命を絶った。

彼女の日記を手にした作家の「私」は、オーブランに秘められたおそろしい過去を知る……。

楽園崩壊に隠された驚愕の真相とは。

第7回ミステリーズ! 新人賞の佳作となった表題作の他、異なる場所、異なる時代を舞台に“少女"という謎を描き上げた瞠目のデビュー短編集。

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本『西洋文学にみる異類婚姻譚』 山内淳 監修

『西洋文学にみる異類婚姻譚』 山内淳 監修 小鳥遊書房



人魚姫 妖精 魔女 女神 『美女と野獣』

吸血鬼 狼男 クトゥルフ神話……

「人と異類との境界線」を問うことで、人間の定義を再考する。

異類との恋愛・結婚が描かれた摩訶不思議な西洋文学の旅へご招待。

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2021

あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします

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本『そして誰もいなくなった』 アガサ・クリスティー

『そして誰もいなくなった』 アガサ・クリスティー



その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女。

だが、招待主の姿は島にはなく、やがて夕食の席上、彼らの過去の犯罪を暴き立てる謎の声が響く。

そして無気味な童謡の歌詞通りに、彼らが一人ずつ殺されてゆく!

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本『めんどくさがりなきみのための文章教室』 はやみねかおる

『めんどくさがりなきみのための文章教室』 はやみねかおる 飛鳥新社



人気児童書作家が贈る、小説を読むだけで文章がうまくなる本!

めんどくさがりな人ほど、文章の才能がある――

「名探偵夢水清志郎」「都会のトム&ソーヤ」などの大人気シリーズで知られる

著書累計510万部以上の作家はやみねかおる初の実用書!

だれでも文章が上達する方法を、ぽっちゃり猫が小説形式で楽しく教えます。

作文、メール、レポートから小説まで、これ1冊で書ける!

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本『池袋ウエストゲートパークⅨ ドラゴン・ティアーズ―龍涙』

『池袋ウエストゲートパークⅨ ドラゴン・ティアーズ―龍涙』 文藝春秋



この物語の舞台となるのは、東京・池袋にある西口公園。

通称“ウエストゲートパーク”

主人公・真島誠は、池袋西一番街にある母親が経営する果物屋で毎日手伝いをしている。

だが、ほとんど客が入らないので小遣い程度の収入しか入らない。

そのため、ほとんどプータローと変わりない生活を送っていた。

そんな彼には、プータローとは別の、もう一つの顔があった。

それは“池袋のトラブルシューター”

彼は、池袋で起こる数々の事件を無償で解決している有名人でもある。

事件を解決して貰うために、彼の元を訪れる人達は数知れず。

池袋で起こった事件で彼が絡んでいない事件はほとんど無い。

今日もまた新たな事件を解決するためウエストゲートパークを疾走しているだろう。

今巻の依頼内容は……。

時給300円弱。

茨城の“奴隷工場”から中国人少女が脱走した。

彼女が戻らなければ、250人の研修生は全員が強制送還される。

タイムリミットまで、あと1週間。

捜索を頼まれたマコトは、池袋チャイナタウンの裏組織“東龍(トンロン)”に近づくが……。

万策つきた時、マコトの母が出した秘策とは? 

悪徳エステの被害者同盟。

ホームレスを食い物にする失業保険詐欺。

彼女いない歴28年サラリーマンの頼み。

マコトは今日も忙しい。

最強人気シリーズ第9巻!

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本『儚い羊たちの祝宴』 米澤穂信

『儚い羊たちの祝宴』 米澤穂信 新潮文庫



夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。

夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。

翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。

優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。

甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。

米澤流暗黒ミステリの真骨頂。




夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。

身内の不幸が毎年続いて合宿へ行けない会員。

鍵のかかった館へ移り住んだ少女。

誰も来ない山荘の管理人となった女性。

お嬢様に尽くす使用人。

荒れ果てたサンルームで見つけた手記。

「バベルの会」にまつわる邪悪な五つの事件。

狂気と黒い笑いをはらんだ作品。

読む人の心に黒い影を落とすのに、どうしても引きつった笑みを浮かべてしまうおもしろさがある。

作風は違うけど、江戸川乱歩の怪奇短編小説を読んだ時の読後感に近いものを感じた。

心からおもしろいと思える素晴らしい作品だったのでオススメ。

北の館に住むことになった女性の話と「始めちょろちょろ中ぱっぱ」の話が好き。

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本『午後の曳航』 三島由紀夫

『午後の曳航』 三島由紀夫 新潮文庫



船乗り竜二の逞しい肉体と精神に憧れていた登は、母と竜二の抱擁を垣間見て愕然とする。

矮小な世間とは無縁であった海の男が結婚を考え、陸の生活に馴染んでゆくとは……。

それは登にとって赦しがたい屈辱であり、敵意にみちた現実からの挑戦であった。

登は仲間とともに「自分達の未来の姿」を死刑に処すことで大人の世界に反撃する――。

少年の透徹した観念の眼がえぐる傑作。


とてもおもしろかった。

観念の異なる三者それぞれの視点で物語が描かれ、夏が終わり冬を迎えた時にその関係性や価値が変わった瞬間、狂気を帯びた少年たちの残酷な選択はゾクっとした。



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