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本『化け者心中』 蝉谷めぐ実

『化け者心中』 蝉谷めぐ実 




その所業、人か、鬼か――。

時は文政、所は江戸。

鳥屋を営む藤九郎と稀代の女形として人気を誇った元役者の魚之助は中村座の座元の許へと向かう。

数日前『堂島連理柵』という新作台本の前読みを役者六人で車座でおこなった際、輪の真ん中に誰かの頭がごろぅり、転げ落ちてきたという。

しかし役者の数は変わらず、鬼が誰かを食い殺して成り代わっているのは間違いない。

二人は「鬼探し」の道行と洒落こむ。

だが、それは同時に、役者たちが芸の道をきわめるために鎬を削る地獄めぐりでもあった。

梨園の知られざる闇。

血のにじむような努力や才能への渇望、葛藤。

それらを目の当たりにするうちに藤九郎は、人と鬼の境目に深く思いを致すことになる。

規格外の熱量を孕む小説野性時代新人賞受賞作!





人間を殺して成り代わった鬼を探すというミステリ的な要素はあります。

しかし、読者が推理によって導き出すのは難しいと思います。

どちらかというと登場人物たちが抱えている闇(謎)を暴いていく物語でしょうか。

江戸時代を舞台に歌舞伎という芸事の世界で生きる人々の業が次々に明らかになっていくところがこの物語の魅力でしょうか。

なかなかおもしろかったです。

げに恐ろしきは人か鬼か。

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