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昔話『SuicideJetCity』 2

前回のあらすじ

あの日、私は彼女と出会いました。



夏休みが終わり、私は始業式に出るために学校に来ました。

黒い鞄には夏休み前に課された宿題がつまっています。

そして両手にはたくさんの勇気と希望……は顔がアンパンな人に任せましょう。

私の両手にはそんなもの収まっていません。

じゃあ何があるのでしょうか。

まあ、今のところは夏休みの自由研究の作品があります。

いびつな形をした貯金箱が紙袋に収まっております。

一ヵ月半ぶりに自分のクラスの教室に入り、自分の席に向かいます。

私の席は夏休み直前に席替えをしてから変わっていません。

窓際の一番後ろの席、隣には一人の女子生徒が座っています。

私「おはよ」

×「……はよ」

×××は私の方を少しも向かず、窓の外を眺めたままあいさつしてきました。

×××が他人と目を合わせないのはよくあることです。

そして彼女が目を合わせないのは決まって不機嫌な時だということです。

私は面倒くさいと思いながらも彼女の機嫌をとることにします。

私「夏休み中何してた?」

×「何もしてない」

私「あの時はごめんね」

×「……」

私「秋の祭りはちゃんと……」

×「うるさい」

私「今日、図書館に行くけどいっしょに……」

×「行かない!!」

×××の機嫌は本当によろしくないようです。

このまま話しかけ続ければ彼女の機嫌はさらに悪くなることでしょう。

そうなると、私の顔に強烈なビンタがお見舞いされるか、隠し持っているナイフで胸を一突きされてしまいます。

私「じゃあまた今度どこか行こうか、×××」

×××は、気づくか気づかないほど小さく頷いてくれました。

その日の放課後、私は市立図書館へ行きました。

いつもいっしょに遊んでいる親友二人は、図書館には興味ありません。

友1「本読んでると眠くなるんだよ」

友2「これから女の子とデート♪」

まあ、本を読むのは一人の方が楽だからいいんですけどね。

それまで借りていた本を返し、私はお目当ての本がある棚に行きます。

そこから読みたい本を何冊か持ち出して、いつもの場所に座って本を読み始めました。

いつものように本を読んでいたら、隣にだれか座ってきました。

本から目を離して、目を横に向けると一人の女の子が座っていました。

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