少しイカレてるくらいがちょうどいい
きーちゃん。
友の彼女で、聡明で、とても美人さんで、すごく大切なひと。
彼女は今、前の席にちょこんと座り、無邪気に笑っている。
ファストフード店で、きーちゃんと話している話題は、友のこと。
──あ、そういえば。
時間があれば、今度質問してみよう。
きーちゃん、キミは何で、友を選んだんですか。って。
友の彼女で、聡明で、とても美人さんで、すごく大切なひと。
彼女は今、前の席にちょこんと座り、無邪気に笑っている。
ファストフード店で、きーちゃんと話している話題は、友のこと。
──あ、そういえば。
時間があれば、今度質問してみよう。
きーちゃん、キミは何で、友を選んだんですか。って。
とあるファストフード店。
私と友の二人だけで机を四つほど占領しながら食事をしている。
友「なあ、質問してもいいか?」
私「なに?」
友「お前の目の前にあるそれは何だ」
私「何って……ハンバーガー2つとマックポーク2つ」
友「なんちゅー頼み方だよ。お前貧乏じゃないだろ。普通にセットで頼めばいいだろ」
私「ポテトとかジュースはいらない。それなら、単品でお腹いっぱい食べた方が得、な気がする」
友は呆れてそれ以上何も言わなかった。
友「それからもう一つ質問、というか、相談いいか?」
私「ジュースLとポテトLおごってくれるなら」
友「さっきお前、両方ともいらないって言ってたろ」
私「人間だから喉は渇くし、ポテトもたまには食べたいよ」
友「相談くらいで何故奢らなきゃいけないんだよ」
私「ケチ」
友「お前が言うな」
私の要求を無視して、友達は勝手に話を始めた。
友達には、最近付き合い始めた彼女がいるらしい。
その女の子の名前は××。
ケータイの待ち受け画面に写る彼女は、とても可愛かったです。
私「可愛いね」
友「まあな。でも、コイツちょっとおかしいんだよ」
私「おかしい?」
友「ああ。なんかイカレてる」
私「……」
私はその言葉にすごく反応してしまった。
胸の奥がゾクゾクするような心地よい感覚。
私「例えばどんな?」
友「例えば、メールは一日30通くらい送ってくる。毎晩電話もかかってくるし、会ったら必ずケータイで浮気してないか確認される」
私「その程度じゃ……」
友「他の女に目線を向けるだけで脅されたり、家で他の女のこと話すと包丁まで向けられたりするんだ……」
私「うん。イカレてるね」
友達は頭を抱えながらうなだれる。
私はマックポークを食べる。
友「思えば最初のデートからおかしいと思ったんだよなー」
私「最初のデート? それは付き合う前のこと?」
友「付き合う前。最初のデートであいつ……手作り弁当作ってきやがった」
初デートに手作りのお弁当……。
漫画の中だけのお話だとばかり思っていたけれど、実際にいるんだね。
私「それはなんていうか……重いね」
友「ああ。でも、俺は初めてのデートで浮かれてたし、弁当も美味かったからいいやって思ったんだ」
私「それならいいじゃん」
友「でも付き合ってからはかなり辛いぞ。お前そんな女を愛せるか?」
私「ちょっと待って。友は彼女を愛してないの?」
友「わからない」
私「そう」
友「お前は愛せるか?」
私「愛せるよ」
友「本当かよ」
私「うん。略奪愛に興味はないけど、そういう女の子には興味があるし♪」
友「はぁ。まあ、今度会わせてやるよ」
私「楽しみにしてる」
そして最後のハンバーガーを食べようとしたとき、入り口の方から声がしました。
「あ、友くんいたー!」
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私と友の二人だけで机を四つほど占領しながら食事をしている。
友「なあ、質問してもいいか?」
私「なに?」
友「お前の目の前にあるそれは何だ」
私「何って……ハンバーガー2つとマックポーク2つ」
友「なんちゅー頼み方だよ。お前貧乏じゃないだろ。普通にセットで頼めばいいだろ」
私「ポテトとかジュースはいらない。それなら、単品でお腹いっぱい食べた方が得、な気がする」
友は呆れてそれ以上何も言わなかった。
友「それからもう一つ質問、というか、相談いいか?」
私「ジュースLとポテトLおごってくれるなら」
友「さっきお前、両方ともいらないって言ってたろ」
私「人間だから喉は渇くし、ポテトもたまには食べたいよ」
友「相談くらいで何故奢らなきゃいけないんだよ」
私「ケチ」
友「お前が言うな」
私の要求を無視して、友達は勝手に話を始めた。
友達には、最近付き合い始めた彼女がいるらしい。
その女の子の名前は××。
ケータイの待ち受け画面に写る彼女は、とても可愛かったです。
私「可愛いね」
友「まあな。でも、コイツちょっとおかしいんだよ」
私「おかしい?」
友「ああ。なんかイカレてる」
私「……」
私はその言葉にすごく反応してしまった。
胸の奥がゾクゾクするような心地よい感覚。
私「例えばどんな?」
友「例えば、メールは一日30通くらい送ってくる。毎晩電話もかかってくるし、会ったら必ずケータイで浮気してないか確認される」
私「その程度じゃ……」
友「他の女に目線を向けるだけで脅されたり、家で他の女のこと話すと包丁まで向けられたりするんだ……」
私「うん。イカレてるね」
友達は頭を抱えながらうなだれる。
私はマックポークを食べる。
友「思えば最初のデートからおかしいと思ったんだよなー」
私「最初のデート? それは付き合う前のこと?」
友「付き合う前。最初のデートであいつ……手作り弁当作ってきやがった」
初デートに手作りのお弁当……。
漫画の中だけのお話だとばかり思っていたけれど、実際にいるんだね。
私「それはなんていうか……重いね」
友「ああ。でも、俺は初めてのデートで浮かれてたし、弁当も美味かったからいいやって思ったんだ」
私「それならいいじゃん」
友「でも付き合ってからはかなり辛いぞ。お前そんな女を愛せるか?」
私「ちょっと待って。友は彼女を愛してないの?」
友「わからない」
私「そう」
友「お前は愛せるか?」
私「愛せるよ」
友「本当かよ」
私「うん。略奪愛に興味はないけど、そういう女の子には興味があるし♪」
友「はぁ。まあ、今度会わせてやるよ」
私「楽しみにしてる」
そして最後のハンバーガーを食べようとしたとき、入り口の方から声がしました。
「あ、友くんいたー!」
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