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昔話『たとえば人生にマニュアルがあったとして』5

前回のあらすじ

もつ煮込み530円







※このお話に出てくる職業・団体名は実在の物とは関係ありません。

先「そういえばみりんちゃん。大学の卒業式、出席しなかったんだって?」

あれ、どうしてそれを知っているんでしょう。

そんなこと誰に聞いたんですか。

ああ、先輩の元彼氏ですか。

確か卒業後は東京の会社に就職したけれど、配属されたのは大阪でしたっけ。

先輩とはしばらく遠距離恋愛をするものの、残念ながら……。

私「はい。出席しませんでした」

私が大学の卒業式に参加しなかったことは事実です。

皆が卒業式に参加している間、校舎の窓ガラスを割る作業に没頭していました。

先「もう何やってんの、君は」

先輩はご立腹です。

現代仮名遣いに訳すと「おこ」です。

「激おこ」もしくは「激おこぷんぷん丸」とも言うそうです。

先輩の笑顔と泣き顔が素敵なことはすでに知っています。

けれども怒った表情もなかなか良いですね。

私「えー。うちの大学って卒業証書は別の機会で渡してくれるから、卒業式出る意味ないじゃないですかー」

他の大学の卒業式は知りませんが、私が通っていた大学はそうでした。

何百人といる学生を一人一人壇上に呼ぶわけにはいきませんからね。

先「式典の後に飲み会があるでしょ! 学部ごとの主催のやつ!」

私「知らなかったです(・∀・)~♪」

先「知らないわけないでしょ!」

私「すみません。私が所属していた研究室は他との交流が全くなくて、その上……」

先「なに?」

私「卒業できたの私だけだったんです……」

先「一人で飲み会参加、教授含めても二人……それは辛いね」

本当に私が所属していた研究室の人達は……。

風の噂では何人かは卒業、何人かはさらに留年、一人は除籍されたそうです。

先「でも、それは飲み会の話だよね。一人でも卒業式は出られるよね?」

私「…………就職決まらなくて企業面接行ってました」

先「…………そっか。ごめんね」

私(言えない……ほんとは家で寝てたなんて……言えない)

けれども就職が決まらない状態で卒業式に出たくなかったというのは本当です。

先輩は、どういう心境だったのでしょうか。

内定なしで卒業式に参加した時の心境は。

先「学生の時はどんなとこ受けてた?」

私「色々ですね。とりあえず興味持ったところは全て」

先「私も色々受けてたけど、やっぱり研究系がいいなぁって」

私「今も受けてるんですか?」

先「そうね。アルバイト入れていない日はハロワに行って求人探してるよ」

私「ああ、それはお疲れさまです」

自分も卒業してから地元に帰ってハロワに通い詰めていましたね。

受付の女性がとっても可愛かったんですよ。

ニコーッとした笑顔がカワイイ人でした。

受付するたびにニコーッと笑顔を浮かべて挨拶してくれるんですよ。

まさに天使ですね。

少し幸薄そうでしたけれど、無職だった私がする心配ではないですね(・∀・)ネー

むしろ何様だよお前って話ですよね(´∀`)ネー

地元企業の求人情報を見てげんなりしても、面接が受からない状況にがっかりしても、あの人の笑顔を見ると癒されました。

まあ、恋人の笑顔に比べたら全然癒されないんですけどね。

あの頃は会いたくて会いたくて震えそうでした(´・ω・`)ブルブルブル

先「みりんちゃん。格闘技やってたんでしょ」

私「はい。それがどうかしました?」

先「GA隊かKサツに入れば良かったのに。経験者は試験で優遇されるんでしょ?」

※このお話に出てくる職業・団体名は実在の物とは関係ありません。

確かに黒い帯を二つ持っていますから、少しくらいは加点されるでしょう。

けれど、私程度のレベルの経験者は掃いて捨てるほどいます。

GA隊かKサツを受験する方の中には、全国大会に出場するような猛者もいますから。

試験で少しくらい優遇されても全く意味がありません。

それに私が入ったら……。

私「一年目で二階級特進してしまいますよ?」

先「死ぬ気? ねぇ、死ぬ気?」

※このお話に出てくる職業・団体名は実在の物とは関係ありません。

そういえば元Kサツ官の祖父も就職先候補として私に勧めてきましたっけ。

「お前みたいな性根の腐った奴は、叩き直してもらった方がいい」と。

何か勘違いしていませんか?

GA隊もKサツも更生施設ではありませんよ?

あなたの頭、腐っていませんか?

私「正直、向いていないと思いますよ」

元Kサツ官の祖父を見ていると強くそう思います。

Kサツ官に向いているのは、人を人として扱わなくても平気でいられる人ではないかと疑ってしまいます。

だとすれば、Kサツ官に向いているのは、犯罪者を人と思わず人として扱わないことができる人なのでしょうか。

だから祖父は、孫の私をそんな風に扱うことができたのでしょうか。

職業病ですか?

いいえ、人間性でしょう。

遺産の分配は済んでおりますから、いつでもGo to hellで夜露死苦 !!

まあ、そんなことはどうでもいいのです(・∀・)キニシナイ♪

※このお話に出てくる職業・団体名は実在の物とは関係ありません。

先「みりんちゃんは地元企業も受験した?」

私「しましたよ。なんかのシステム管理会社とかじぇーえーNo協とか」

先「私もじぇーえーNo協受けたよ。TPP問題についてディスカッションしたね」

じぇーえーNo協でのディスカッション、色々ひどくて思い出したくないですね。

先「そういえばじぇーえーNo協ってコネ採用なの?」

私「地域によりますけど、多いみたいですね」

先「え、否定しないの?」

私「実際に働いている人に聞きました」

あそこのNo協に入ったのは○○さんとこの息子さん、あそこのNo協には入ったのは○○さんの甥っ子さん……そんな話を聞きましたが、そこのところどうなのでしょうか。

真相は土の中を掘れば見つかりますか?

※このお話に出てくる職業・団体名は実在の物とは関係ありません。

この後も続きますよ?

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