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本『失踪HOLIDAY』

『失踪HOLIDAY』 乙一 角川スニーカー文庫

イラスト・羽住都

デザイン・小倉敏夫

 


【しあわせは子猫のかたち 〜HAPPINESS IS A WARM KITTY〜】

実家から遠い大学に進学した「ぼく」は一人暮らしを始めた。

伯父の所有する古い家は普通の住宅街にある木造二階建て。

そこに住んでいた前の住人は若い女性だったらしいが、すでに死んでしまい家具だけが残されていた。

なんでも玄関の前で誰かに殺されたらしい。

次に二階へ行き明るい部屋のカーテンを閉めてから、同じく二階の暗に入った。

入り口には黒い幕が垂らされ、机の上には大きなカメラがあった。

一階に下りようとすると、先程閉めたはずのカーテンが開いていた。

カーテンが傾いていたからだと結論づけて気にしないことにした。


入学式の数日前、ぼくは引っ越してきた。

その日にぼくは庭から子猫の鳴き声が聞こえ、いつのまにか白い子猫は家へ上がり込んできた。

今までどうやって生活してきたのか疑問に思ったが、中身のないキャットフードの缶詰が捨てられていた。

知らない間に誰かがあげたのだろうか。

開けられたカーテン、中身のない缶詰のゴミ……。

不思議なことはまだ続いた。

テレビが勝手につき『大岡越前』の時代劇のになったり、ツメキリを口に出して探していたらいつのまにかテーブルの上に出ていたり。

ぼくはようやく自分と子猫以外に住人がいると気づいた。

ぼくと子猫と幽霊との奇妙な生活が始まった——。


【失踪HOLIDAY しっそう×ホリデイ】

六歳になるまで普通のボロアパートで母と二人で暮らしていたナオ。

ある時、彼女の母親がそこそこ大きな会社を経営している男と再婚して生活は少しだけ裕福になった。

そして名字が「菅原」になり、菅原ナオとなった。

わたしは裕福な暮らしに順応し満喫していた。

けれど、母は私と違い満喫していなかった。

母は孤独を感じていた。

裕福な家に来てから二年後、母は病気で死んだ。

母が死んでから六年の月日が流れ、わたしは中学中学二年生になり、父はキョウコと再婚した。

他人からはわたしと継母は、仲が良いように見られた。

キョウコが父との出会いを話したときのことだ。

「……素敵なお話ですね。でも、できることなら寝言は布団の中でお願いします」

「この家の子でもないくせに、何をおっしゃるの」

「あら、キョウコお母様こそ、結局は遺産がお目当てなんじゃないかしら、フフフ」

そんな会話を微笑みながら話していたからだろう。

修学旅行から帰ってきたとき、オーストラリアのお土産と称して「コアラのマーチ」を家族に配り終えた後、部屋に入ると違和感を感じた。

その時は気に留めなかったが、また旅行から帰ってくると違和感を感じた。

わたしがいない間に誰かがこの部屋に入った感じがする。

家族だけでなく使用人にも絶対入るなと言っておいた。

使用人は命令を無視するとクビにするよう言ってあったので、絶対入らないはずだ。

だとすると家族の誰かが……。

ふと本棚を見るとオーストラリア土産のブーメランが倒れていた。

それを見たとき、他人が入ったのだと確信する。

犯人はキョウコだと推理して、わたしは彼女が犯人だという証拠を見つけるため行動をおこす。

わたしが家出をしたのは十二月二十日のことだった。

家出をして二日後、わたしは家に戻った。

家族が住む母家ではなく、使用人が住んでいる母家である。

そして使用人の一人であるクニコという女性と出会う。

彼女の部屋に入れてもらい、その部屋の窓から外を見ると母屋のわたしの部屋が見えた。

気の弱い彼女にお願いして、彼女の部屋にいさせてもらうことに。

理由はキョウコがわたしの部屋に入る決定的瞬間を見つけるためだ。

14歳の冬休み。

私は、いなくなった——。


【関連リンク】

本『失踪HOLIDAY』

本『GOTH リストカット事件』

本『銃とチョコレート』

本『平面いぬ。』

本『夏と花火と私の死体』


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