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昔話『734円の事情』10

前回のあらすじ

「誰も信じちゃいけない」

「そう。家族も友達も恋人も」

「愛想笑いしか浮かべない奴なんてもう最悪」

「信じなければ騙されない」

「信じなければ傷つかない」



私「泣けば優しくしてくれると思った? 同情すると思った?」

涙は女の武器です。

しかし、時と場所、相手を考えて使わないといけませんよ?

私のような血も涙もない人間には通用しないのです♪

だってどうでもいいんですよ。

他人の家族が死のうが生きていようが私には関係ないことですから。

それに、こんなタイミングで弟が死んだとか言われても嘘にしか思えませんよね。

私「今さらお涙ちょうだいとかどうでもいいんだよ」

女「……」

私「カツアゲして、ローキックかまして、飯おごらせて、これ以上ナニしたいの?」

女「……」

女はぐすぐすと泣きながら俯いています。

私「ご飯も終わったから帰るね」

女「……」

私「またね……お姉ちゃん」

女「待って」

私「なに?」

女は顔をあげて言いました。
















女「バーカ」















電池パックとデータカード、それから1万円と734円をテーブルに置いて席を立ちました。

携帯電話の修理代には足りませんが、お花を買うには十分だと思います。














私(そろそろ私も行こうかな……ありすのお墓参り……)

おわり。

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