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漫画『忘れられない』 谷川史子

漫画『忘れられない』 谷川史子 集英社



【忘れられない】前編・後編

その日、母は帰ってこなかった。

今朝、日帰り旅行に出かけた母が戻っていないのだ。

父親は何かを知っているようで心配ないと言い、母親の宿泊先と連絡先を教えてくれた。

私(智子)がものごころついた頃から1年に1度「お父さんとふたりの日」があった。

春の頃に母は出掛ける。

旅先は決まって奈良だった。

そのことを昔付き合っていた彼氏の暁に相談に乗ってもらう。

昔からの付き合いで大学に入ってから付き合い始めた。

けれどお互い大人になれないところがあり別れてしまった。

暁はすでにお付き合いしている人がいるし、今は友達の関係でいいと思っている。

母が帰ってこないまま悩んでいたある日、智子は一枚の写真を見つける。

そこには若い頃の母と知らない男性が写っており、新婚旅行という題名がついていた。

真実を知りたい智子は母が泊まっているという奈良のホテルを訪れる。

【つまさきで踊る】

出版社の少女漫画の編集者として勤める森の宮繁。

彼は昔から思ったことをそのまま口にしてしまう。

悪気はないのに、率直な意見を言ってしまう。

29の今まで恋をしたことがない。

つきあったことはあってもせいぜい数か月。

“好き”という感情がよく分からない。

そんなある日、いつも利用している本屋の店員、白井麻子さんから連絡先の書かれた名刺をもらう。

思い切って連絡しようと考えるがなかなか勇気が出ない……。

【エンドレスマーチ】

田舎で一人暮らしをしていたおじいちゃんが亡くなった。

10年ぶりに訪れたこの家は、記憶よりも小さかったけれど、変わらないお香の香りがした。

おじいちゃんの香りだ。

杏は家族や親戚といっしょに遺品を整理していた。

その中におじいちゃんの遺書があった。

遺書の中には遺品の整理について書かれてあり、それぞれ家族へ遺品を渡るようになっていた。

杏には「おじいちゃんとの思い出のアレ」

アレが何なのかはすぐに分かった。

ブリキの人形……けれど、それを渡す相手はもう一人いた。

家族でも親戚でもないおもちゃ屋の青年、古澤十也だった。

【春の前日】

十年前。

男の子はほんとうに花の名前なんて知らないんだと教えてくれた山田くん(当時17)でしたが。

その彼は今日立派な花婿さんです。

お嫁さんも綺麗な人です。

それは私ではないけれど、私は手書きの招待カードを読んだ時に自分の想いに気づいてしまった。

関連リンク

漫画『手紙』

漫画『他人暮らし』

漫画『谷川史子秀作選 僕らの気持ち』

漫画『谷川史子長編集 きもち満月/くじら日和』

漫画『谷川史子オムニバス集 君と僕の街で』

漫画『忘れられない』

漫画『くらしのいずみ』

漫画『東京マーブルチョコレート ハロー、グッバイ、ハロー』 

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