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本『虹色ほたる 永遠の夏休み』 川口雅幸

『虹色ほたる 永遠の夏休み』 川口雅幸 アルファポリス文庫

泣きたくなるほど懐かしい。

感動のタイムスリップファンタジー。



ユウタはカブトムシ取りの得意なお父さんが好きだった。

お母さんには頭が上がらないし、時々変なことを言うけれど、それでもお父さんのことを尊敬していた。

だけど今年はお父さんと一緒じゃない。

もうバイクの後ろに乗ることも、変な冗談を聞くこともできなくなってしまったのだ。

去年の夏休み最後の日。

お父さんは事故に遭って、そのまま帰らぬ人となってしまった。

あまりにも突然のことだった。

事故は、ケータイでメールしながら運転していた人がカーブを曲がり切れずにお父さんのバイクと正面衝突したというもの。

お父さんは死んだけれど、車を運転していた人は死ななかった。

事故ったのはそいつのせいなのに……。

それでもユウタはお父さんとの思い出の場所に今年もやってきた。

蛍ヶ丘ダム入り口。

村一つを潰して作ったダムなのに、水道設備の工事の途中で打ち切りになってしまったらしい。

ユウタはカブトムシがよく集まる樹林に向かって行くと、お地蔵様の前におじいさんが一人ポツンと座っていた。

水が欲しいというそのおじいさんに飲み物をあげると、彼はお礼といっしょに雨が降るから気をつけなさいと言われた。

真っ青な空なのに、いったいどの辺りから雨が降るのだろう。

そう思った矢先、突如どこからか雨が降り、風が吹き、雷まで鳴り始める。

ユウタは土がむき出しになった斜面を走って雨風がしのげる場所を探す。

しかし次の瞬間、ユウタは転んで頭を打って意識を失ってしまう。

そして意識を取り戻して目を開けると、辺り一面草いっぱいの原っぱが広がっていた。

ダムを目指して斜面を下りていたはずなのに、いつの間にこんなところへやってきたのだろう。

重い腰を起こして移動すると、ユウタは一人の女の子に出会う。

小学六年生のユウタよりも少しだけ年下の子。

その子になくしたケータイのことやバス停の場所を聞くが、彼女は何それと首を傾げるだけ。

不思議に思って帰ろうと思い、ダムのある方を見ると――そこにダムはなかった。

一体、この場所はどこなのか!?


つづきはネタバレ注意です。

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死んだ父との思い出の場所へ行く途中に滑って転んで過去にタイムスリップ。

本来なら死後の世界へ行くことになるはずだったが、優しい神様の配慮によって過去の世界でしばらく過ごすことになるユウタ。

そして最初に出会った少女も実は……。

よく言えば定番の感動モノです。

悪く言えば使い古されすぎたストーリーです。

インターネットのサイト上で掲載されていた作品を出版したものです。

ネット小説だからこそ出版できたんじゃないかなと思います。

児童書的な内容だから文章は子ども向けに書かれています。

最終的にはイイハナシダナー。

奇跡マジ奇跡。

どうでもいいことですが、おっさんの口調につっこみたくなりました。

「そなた……まさか……」ってどこの貴族ですか、あなた。

二人の記憶をあえてそのままにしたのはよかったです。

来年また会おうという指切りが過去のシーンと重なって良い効果になっています。

拍手[3回]

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この記事に対するコメント

無題

これも興味シンシンです!
装丁の画も雰囲気があって素敵ですね・・・。

妖怪アパートやっと借りてきました。
とりあえず1~2巻♪読むのが楽しみです。

【2011/09/28 19:01】ひいち #5497a502aa(URL)[編集]

無題

ご訪問、コメントありがとうございます。
ひいちさんの読書活動の手助けになれたならよかったです(・∀・)

装丁画とても綺麗ですよね。
今度図書館で見かけたら借りてみてください(´∀`)

【2011/09/28 23:13】three #7dd1f3efa1(URL)[編集]

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