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少しイカレてるくらいがちょうどいい
もしも自分が「生まれなかった」世界があるとしたら……。

もしも自分が「生まれなかった」ら世界は変化するのか……。

『ボトルネック』 米澤穂信 新潮社



兄が死んだと聞いたとき、ぼく(嵯峨野リョウ)は恋したひとを弔っていた。

ぼくが恋したひと、諏訪ノゾミは二年前に死んだ。

無邪気な従妹と訪れた東尋坊で、彼女は不運な事故に遭ったのだ。

とても寒い冬の季節、この地方では強風が吹き荒れる。

その強風が彼女の体をさらい、崖から落としてしまったらしい。

ノゾミのことを少しでも知る者は自殺したのだと噂していたが、自殺なんてありえない。

兄が死んだことを聞かされたのは、苛立った声で話す声の母親からだった。

今日、「昔の友達」と会うはずだった母はいつも以上に機嫌が悪そうだ。

急がなくてはならない。

母はぼくが出かけていることは知っているが、北陸本線とバスを乗り継いで東尋坊に来ていることは知らないからだ。

ぼくは持ってきた花束を崖下に落とすと、来た道を戻ろうとする。

すると、風に乗って、不意にどこからか、かすれ声が聞こえた。

(おいで、嵯峨野くん)

その瞬間、ぼくは崖に落ちた……はずだった。

ぼくが意識を取り戻すと、見慣れた金沢の街にいる。

体はどこも傷ついていないし、東尋坊に向かうために購入した電車の往復切符まで持っていた。

携帯電話で時刻を確認してみると、ぼくが東尋坊に向かったまさにその日だった。

そして電波状況は悪くないのになぜか圏外になっている。

何かがおかしい。

そう思いながらも兄の葬儀に参列するために自宅に戻ろうと歩き始める。

自宅に戻って家の鍵を開けようとするが、鍵が錠前に入らない。

何度試しても開く気配がないので、ドアをノックしてみた。

すると誰もいないはずの自宅から見知らぬ女性が出てくる。

さらに不思議なことにその女性は、自分こそがこの家に住む「嵯峨野」の人間だと主張する。

やはり何かがおかしくなっている。

【関連リンク】

本『春期限定いちごタルト事件』

本『インシテミル』

本『ボトルネック』

本『氷菓』

本『愚者のエンドロール』

本『クドリャフカの順番』

本『遠まわりする雛』

本『ふたりの距離の概算』


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無題
こんにちは。

この本を読まれて、threeさんはどう思われましたか?

私最後が、悲しくてすくわれなくて・・・・
辛かったです。
ひいち URL 2011/07/22(Fri)14:43:35 編集
無題
こんにちは、ひいちさん。

やっぱり最後が引っかかりますよね(´∀`;)
非常に残酷で誰も救われないラストですから。私も読み終えた後辛かったのですが、この作品でハッピーエンドは逆に不自然かなと思います。
three URL 2011/07/23(Sat)12:59:46 編集
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