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昔話『なべ☆すた』2

前回のあらすじ

先輩たちが開く鍋パーティーに鍋を貸すだけで参加することに成功した私(three)

タダと分かったら遠慮はしないと心に決めて、いざ鍋パーティー会場へ!!



「カンパーイ!!!!」

みんなでお酒の入ったコップをぶつけ合います。

お酒をもらえないはずだった私も、優しい先輩の計らいで飲めることになりました。

テーブルの上には、鍋が二つ。

私ともう一人の先輩が、他の人たちの皿に盛り付けていきます。

「いただきまーす!!!!」

食事の挨拶をしっかりしてから食べました。

お腹がすいていたという理由もありますが、とても美味しかったです(´∀`*)

先1「うまいなー。three、もっと食えよ」

私「はい。ありがとうございまーす」

先2「うめぇ。良いダシが出てるなあ、これ」













先3「うん。ダシの素入れたし」











先2「あ、そっか……。でも、野菜とか肉の煮汁が」

先1「アク取るために先にゆでただろ。お湯も捨てちゃったし」

先2「あ……」

私「美味しいですねー」

すぐに何事もなかったかのように食べ進めました。

みんなの箸がさらに進み、酒を飲むペースが上がってきたので私はキッチンに戻りました。

三つ目の鍋を煮るためです。

三つ目の鍋を煮て、その鍋を持って部屋に戻りました。

テーブルに鍋を置くと次々に箸がのびてきました。

私「やっぱりうまいですねー」

先1「なー」

先2「やっぱり良いダシが出てるからな」












先3「だからダシの素入れたって言ったろ!」












先2「あ……」

酔っ払ってるわけではありません。

この人にとってはこれが素だったのです。

三つ目の鍋も食べ終える頃、先輩1が洋酒の瓶を持ってきました。

それを先輩2のグラスに全て注ぎました。

先2「ちょ、ちょっと待て!」

止めるつもりはないようで、瓶に入っていた酒が全てグラスに入れました。

先2「飲めるわけねーだろ!!」

他の先輩たちが「お前ならいける」「イッキ、イッキ」と挑発し始めました。

一気飲みの挑発は、本当に危ないのでやめてください。

もしやって、急性アルコール中毒になっても知りませんよ?

なかなか飲もうとしない先輩2。

見かねた他の先輩が一気に飲んでしまいました。

小さな部屋で大きな歓声が上がります。

先2「お前……俺の見せ場を……」

先3「大丈夫。お前にはとっておきを用意しておいた」

そう言って先輩が取り出したのは、ウィスキーでした。

さっきの洋酒の倍のアルコール度数です。

先2「お前ってやつは……」

顔は笑っていましたが、声は震えていました。

先輩2は覚悟を決めたのか、それを水で割ることなく一気に飲み干しました。

さきほどよりも大きな歓声がおこりました。

しかし、その直後、先輩に変化が……。

ふらふらと立ち上がり、窓を開けて……。























「テメーラ、俺をなめんじゃねぇー!!!!」














他の先輩たちは爆笑しながら止めに入りました。

私は、気にせず食べたり飲んだりしていました。

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