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昔話『サンタクロースが死んだ夜に』3

前回のあらすじ

この私を……使う……だと?

あいつを……誘う……だと?



私「ということで、招待してきたよ」

F「ありがとう。じゃあこれ招待状ね」

私「うん。あれ、二枚あるけど」

私が不思議そうな顔をしていると、Fは普通でしょと言いたげな顔をしています。

ええ、本当は分かっていましたよ。

私がもう一度あいつに渡せばいいのでしょう。

私が招待状を渡しに行こうとしたら、呼び止められました。

まだ何かあるようです。

F「当日告白するつもりなんだ」

私「そう。がんばって」

F「だから手伝ってよ」

私「何を?」

相手の気持ちに気づかない鈍感なふりをします。

うん、鈍感なふりです。

だってこの後に来る言葉なんて聞かなくても分かるじゃないですか(´Д`;)















F「二人きりで良い雰囲気になれるように」

私「……」

















面倒くさいという気持ちがMAXになりました。

そしてクリスマス・イヴ。

クリスマスパーテイ当日です。

私は×××といっしょにFの家を訪れました。

私「めんどくせ」

×「なんで来たの?」

私「来ないとお前キレるだろ」

×「あたしのせいにしないで」

私「……」

今日も×××の機嫌は悪いです。

いつもこんな感じだから慣れてきましたが、ここからFと二人の状態で良い雰囲気させるなんて私にできるのでしょうか。

色々悩みつつもFの家のインターホンを押しました。

F「いらっしゃい。待ってたよー♪」

私「おじゃまします」

×「……」

F「さ、×××さん入って入って」

Fのテンションがいつもより高い気がします。

高いというか浮かれてるって感じですね。

どちらにしても気持ち悪いことに変わりありません。

×「……」

×××はFの言葉に耳を貸しません。

無視です。

シカトです。

本当に心配になってきました。

というか、一度も話したことないのによく告白する気になりましたねF。










メリークリスマース!!!







定番の言葉とともに始まりましたクリスマス会。

Fを始めとして仲のいいクラスメイトが何人か来ています。

私は×××とは話さずに他のクラスメイトと話すことにしました。

これもFのためです。

私(がんばれF)

友「なんであいつ来てるの?」

私「あいつ?」

友「イカレ女」

私「ああ。Fが呼んだからだよ」

友「へぇ……」

友達は何とも言えない顔をします。

Fは×××と話そうとがんばっていますが、空回りしています。

おもしろいほどに空回りしています。

どうでもいいと思っていましたが、見ていられなくなり二人の間に入って仲介役をします。

しかし、入ったら入ったで彼女は毒しか吐きません。

そして私としか話そうとしません。

面倒くさいです。

この状況をどうしようかと思っていたら、彼は言いました。

F「よし。あそこ行こう」

私「……」

なんだか嫌な予感しかしません。

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