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本『閻魔堂沙羅の推理奇譚』 木元哉多

『閻魔堂沙羅の推理奇譚』 木元哉多 講談社タイガ



第55回メフィスト賞、受賞作!!

「犯人がわからない? あなたは地獄行きね」

死者復活を賭けた推理ゲーム!

俺を殺した犯人は誰だ? 

現世に未練を残した人間の前に現われる閻魔大王の娘ーー沙羅。

赤いマントをまとった美少女は、生き返りたいという人間の願いに応じて、あるゲームを持ちかける。

自分の命を奪った殺人犯を推理することができれば蘇り、わからなければ地獄行き。

犯人特定の鍵は、死ぬ直前の僅かな記憶と己の頭脳のみ。

生と死を賭けた霊界の推理ゲームが幕を開けるーー。

つづきはネタバレ注意







現世に未練を残して死んだ人間の前に現れる閻魔大王の娘、沙羅。

彼女は人間に生と死を賭けたゲームを持ちかける。自分の命を奪った犯人を推理して当てれば蘇り、外れは地獄行き。

犯人特定の鍵は死ぬ寸前の僅かな記憶と己の頭脳のみ。

第55回メフィスト賞受賞。

メフィスト賞というと突飛な設定や荒唐無稽なトリックで絶賛か激怒しか起こらないのも納得の賞なんだけど、これは良くも悪くもこじんまりしている。

ただ、4つの連作短篇ミステリで短い話の中にしっかり情報をまとめて読者も推理できるようにになっているし後日談まで含めてなかなかおもしろかった。

地獄の沙汰を待つ死者が閻魔大王の娘に生還と地獄行きを賭けたゲームを吹っ掛けられるという特殊な状況のミステリだけど、推理に関してはファンタジー要素が一切ないので読者も推理できるし、真相も納得しやすい。

文章が小説のような描写というよりも必要最低限の情報をまとめたミステリにありがちな感じなのでそこらへんが気に入らない人はいるかもしれない。

正直、メフィスト賞ではなくライト文芸の賞を受賞してそうなライトミステリっぽさを感じる。

決して悪い意味ではなく。

壮大すぎるトリックやめちゃくちゃな論理展開されるよりは読みやすいし納得できるという意味で好み。

シリーズ追うかもしれない。

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