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少しイカレてるくらいがちょうどいい
『わたしを離さないで』 カズオ・イシグロ 訳:土屋政雄 ハヤカワepi文庫



優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。

生まれ育った施設ヘールシャムの親友トミーやルースも提供者だった。

キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。

図画工作に力を入れた授業。

毎週の健康診断。

保護官と呼ばれる教師たちのぎこちない態度。

彼女の回想はヘールシャムの残酷な真実を明かしていく。

全読書人の魂を揺さぶる、ブッカー賞・ノーベル文学賞作家の新たなる代表作。

つづきはネタバレ注意





1990年代末のイギリスを舞台に「提供者」の介護をする主人公は施設で過ごした奇妙な少女時代や卒業後を回想する。

一人称の淡々とした文体で施設の残酷な真実や提供者に課せられた使命を描いていく様は恐ろしい。

主人公と友達の男女二人との関係性についても描かれているのでSFを下地にした青春文学としても読めた。

この設定ならもっとエンタメらしく派手に演出することもできたと思う。

実際、日本のドラマ版はわかりやすいくらいエンタメらしい演出だと聞いた(未視聴)

しかし、あえて簡潔に淡々と描くことで彼らや周りの残酷さがより浮き彫りになっている。

提供者の使命というのが文字通り過ぎる。

最期の救いを求めてかつての恩師のもとを訪れた先でも追い討ちをかけるように真実を告げられて……。

抗うことも逃げることもできない運命で、それを受け入れてしまっている提供者たち。

iPS細胞とおっしゃる方もいるけれど、創作と現実をいっしょに語るのはナンセンスだと思う。

物語は物語として楽しんでほしい。

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