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昔話『コタツから眺める家族計画』 5

前回のあらすじ

四国には八十八か所の霊場があるそうです。

しかし今回のお話にはあまり関係がありません。

性行為には四十八手の体位があるそうです。

しかし今回のお話には関係がありません。

人間の身体には108の性感帯があ……ったらいいですね。





「鳩が平和の象徴であるように、おっぱいは幸福の象徴である」


かつてそう宣言した友人がいました。

平和と幸福は、この世に欠かせない物ですよね。

もしもこの世からどちらかを消さなければならない時、あなたはどちらを選びますか?

さあ、胸に手を当ててよーく考えてみてください。

すでに答えはあなたの手の中にあるはずです。

どうして今さら昔の友人の言葉を思い出してしまったのでしょうか。

答えは簡単です。

今、私の周りを幸福の象徴が囲んでいるからです。

大中小の幸福の象徴が手を伸ばせば届く距離にあるのです。

ここは桃源郷ですか?

はい、桃源郷です。

しかし桃源郷の種類は一つではありません。

あなたが桃源郷と思うものが桃源郷です(ただし他人の同意を得られるとはかぎりません)。

私が桃源郷の存在意義について考えていると、頭をポンと叩かれました。

残念ながら文明開化の音はしません。

SF「何ボーっとしてんすか」

私「ああ、ごめん」

SF「私に見惚れてたんすか?」

ふひひ、さーせん。

あなたのおっぱいに釘付けでした!

そんなことは嘘でも本音でも言いません。

私「いいから勉強しろよ」

SF「じゃあ、妹のですか?」

みなさん、ここで舌切り雀のお話を思い出してください。

優しいじいさんは、小さなつづらを選んで良い目を見ました。

欲張りばあさんは、大きなつづらを選んで痛い目を見ました。

あれ……今思い出す必要のない話だったかもしれません。

私が言いたいのは、大きい物にも小さい物にも良さがあるということです。

後輩は面倒くさそうに課題に取りかかりました。

偽妹ちゃんは黙ってノートにペンを走らせています。

少し悩んでいる様子だったので教科書を見ながら教えます。

き「はい。これアルバイト代」

急にきーちゃんが封筒を渡してきました。

ちょうど偽妹ちゃんに化学を教えているところでした。

き「先に渡しておくね、アルバイト代」

私「ああ、うん。ありがとう」

中を確認しようかどうか迷っていると、きーちゃんはさらに言いました。

き「すーくんがいつもやってるアルバイトより給料は少ないけど」

私「気にしないよ。おいしい紅茶とおいしいお菓子もいただけたから」

き「すーくんは甘い物に飢えてるもんねー」

ええ、普段の私はスティックシュガーを舐めて糖分を摂取していますからね。

節約家とかケチとかを通り越してバカですよね。

しかし最近は、甘い物を買い与えてくれる人がいるのでそんなことしていません。

SF「でも女には飢えてないみたいっすね」

後輩が非難するような目で私を見ています。

やはり先ほど見つけた物が、性的な物に嫌悪する彼女の逆鱗に触れたようです。

あれは私のものでした。

鞄から色々取り出しているうちに外に出てしまったのかもしれません。

迂闊でした。

私「弁解させてください……」

私は頭を下げて頼みこみます。

少しでも機嫌を直してもらわないと他二人からもあらぬ誤解を受けてしまいます。

SF「どうぞ」

私「あれは私の物ではありません。友達が勝手に持たせたものです」

SF「何のために?」

私「友達は酒に酔ってたから、お前も持っておけーみたいなノリで」

SF「最低な友達ですね」

私「ごめん。ちゃんと仕舞っておくべきだった」

SF「ま、いいっすよ。先輩のじゃないってことは分かりましたから」

ふぅ。

なんとかごまかせました。

きーちゃんは興味がないからか聞いてきません。

偽妹ちゃんは興味がありそうですが聞いてきません。

このまま何事もなくアルバイトが終了してくれれば良いと思います。


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