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昔話『ネコ耳メイドとSF執事、そして安楽死探偵』7

前回のあらすじ

「さっきからあの男の娘が気になってんのバレバレだわ」

「え?」

「大丈夫。性癖は人それぞれだから♪」

「いや、あの……」

ナイショの話を致しましょう

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かわいいことは正義ではありません。

だから「私はかわいいから何をしても許される」なんて思わないでくださいね。

まあ、そんなことを本気で思う人がいないと信じたいです。

かわいいことは得です。

かわいくないことは損です。

私はメイド喫茶で働く女子高生を眺めながらそう思いました。

私「美人しかいない」

SF「当たり前じゃないすか」

いつの間にか私たちのテーブルについた後輩が嘲笑うように言いました。

私「裏方は男子だけ?」

時折カーテンで仕切られた向こう側で働く男子学生が見えました。

後輩は首を横に振って答えます。

SF「女子もいますよ。今の時間帯は少ないっすけど」

私「そうなんだ」

SF「それがどうかしたんすか?」

私「いや、別に」

言葉を濁してからコーヒーを一口飲みます。

ちらりと横を見ると、偽妹ちゃんのメイド姿が目に入りました。

偽妹ちゃんは得する側の人間です。

その隣には執事の服装をした後輩が座っています。

彼女も得する側の人間だと思います。

あのカーテンの向こう側にいる女の子はおそらく……。

私「仕事しろよ」

SF「先輩。私もここにいたいので百円払ってください」

私「かわいいメイドが一人いるからいいよ」

SF「ひでぇ」

それでも後輩は席を立とうとしません。

き「すーくんはメイドが好きなの?」

何の前触れもなくきーちゃんが質問を投げかけてきました。

私は考えるふりをしてから答えます。

私「メイドのことなんていつも考えないからなぁ」

もしも常にメイドのことを考えている人がいたら、その人は“真のご主人様”だと思います。

この世に存在するメイド達全員を統べるのでしょう。

まあ、真のご主人様なんていませんけどね。

いえ、決めつけてしまってはダメですね。

最初から全てを否定することは、子どもの教育上よくありませんから。

もっともこのブログ120%CRAAZYは、子どもの精神衛生上よくないですけどね。

もし小学生や中学生の人達がこのブログをご覧になっているなら伝えたいです。

どうか私のような人間にならないでください。

私「でも可愛いよねー」

き「一家に一人は欲しいねー」

友「……」

メイド喫茶に入ってから友くんは話に入ってこようとしません。

憧れの人を目の前にした思春期の男の子みたいに黙っています。

偽妹ちゃんはなぜか顔を真っ赤にして黙っています。

SF「もしも先輩の家にメイドがいたらどうします?」

どうしましょうか。

私は隣にいる偽妹ちゃんを見ます。

私「うーん」

妹「どうかしました?」

彼女のメイド姿を見て、一つの答えを見つけました。
















私「何もさせない!」

















SF「は?」

後輩が理解不能と言いたげな表情でこちらを見ています。

私「だから何も奉仕させない」

SF「意味わかんねーよ!」

先輩に対して、もとい主人に対して、何という口のきき方でしょうか。

その口を教育してやろうかと思いましたが、人が多い場所なのでやめておきます。

き「奉仕させないってどういうこと?」

私「メイドは主人に奉仕することが仕事だよね?」

きーちゃんは頷きます。

私「だったらその奉仕する喜びを奪ってみたいなーと」

SF「先輩は変態ですね」

私「ひでぇ」

SF「そんな先輩に朗報です」

私「そんなって言うな。で、何?」

SF「100円」

後輩はにやにやと笑みを浮かべながら手を出します。

私「……」

私はしぶしぶ100円玉を彼女の手に乗せます。

SF「オプション入りまーす!」

後輩は声高らかに宣言して立ち上がりました。

その声を聞いて、フロアにいるメイド達が歓喜します。

メ「ありがとうございまーす!」

これからいったい何が始まるのでしょう。

不思議そうに思っていると、後輩がカーテンの向こう側からある物を持ってきました。

私「まさか、それは……」

SF「そのまさかですよ、先輩」

私「そんな、なぜここにそれが……」

SF「面倒くさいんで、早くつけてあげてください」

後輩は、私の手にある物を持たせました。

私は、初めて手にしたそれに少しの感動を覚えました。

しかし感動に浸るのはまだ早いと考え、後輩に言われた通りにします。

私「偽妹ちゃん。いい?」

妹「はい、おにいちゃん……」

私は偽妹ちゃんの頭からカチューシャを取ります。

幼児退行しないかと不安でしたが、そんなことにはなりませんでした。

ざ、残念だなんて思ってないですからね。

それから彼女の頭に別のカチューシャをつけてあげます。

偽妹ちゃんはずっと体をぷるぷると震わせていました。

私「うん!」

き「へぇ!」

友「……」

SF「ほら。ご主人様にごあいさつは?」




















妹「あ、ありがとうございます……にゃん♪」

偽妹ちゃんの頭には猫耳が生えました。

にゃんにゃん♪

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