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HOME > 雑記 > 無駄な苦労よりも良い知識と良い経験を買いたいです RSS   Admin NewEntry Comment
少しイカレてるくらいがちょうどいい
今日は人助けをしてきました。

人助けと言うほど大それたものではないのですが、他に適当な単語が見つかりません。

だから人助けということにしておいてください。

皆さんの頭の中で適当な言葉があったら勝手に変換してくださってかまいません。

例えば『人助け(フィクション)』とか……(・∀・)


私は商店街の一角にあるスーパーマーケットに向かっていました。

時間を確認しながら歩いていたら、一人の老婆に声をかけられました。

老「すみません。ここらへんでタクシーは停まりますか?」

そこは駅からほど近い場所です。

しかし、タクシーが通るかどうかは微妙な細道でした。

私「ちょっと難しいですね。この先の駅前ならタクシーが来ると思いますよ」

嘘偽りなく有益な情報だけを与えて先を行こうとまた足を動かします。

すると、老婆は私の手をとって懇願してきました。

老「すみませんが、駅まで手を引いて連れて行ってください」

私「はぁ……」

老「足が悪くてね、歩くのが辛いんですよ」

足元を見ると、老婆の足はバイブレーション機能搭載の携帯電話のようにガクガクブルブルと震えていました。

確かにこれでは歩くのは辛いかもしれません。

というよりも日常生活を円滑に過ごすのも大変でしょうね。

ボランティア精神など皆無な私ですが、助けを求められてそれを真っ向から無視できるほど冷たい心を持っていません。

それに、昔から大人たちはこう言っています。

「若いうちの苦労は買ってでもしろ」

今まで私は苦労という苦労を全て見なかったことにしていましたからね。

そろそろ苦労を買うのもいいかもしれません。

まあ、老婆の手を引いて駅に送り届けるだけのことが苦労とは思いませんけどね(・∀・)ネー
 
あ、でも、精神的苦労という商品なら生まれた時から買いたくもないのに押し売りされました。

私(でもあれは、苦労じゃなくて苦痛だよね)

幼児教育の大切さと重要性を分かっとらーん、とカミナリオヤジ風にその場で叫びたくなりました。

私が面倒くさい思考に入ってしまう前に老婆に返事をしました。
















私「だが断る」













冗談ですよ?

私は愛想笑いを浮かべて老婆の手を取りました。

先ほどから視界の端に写っていたおっさんが満足そうに頷いています。

深く、何度も。

若いのに偉いなぁ、といった感想が表情と視線から分かりました。

困っているのが分かっていたなら助けてあげればよかったのに、と一瞬思いました。

しかし、他人にはそれぞれ事情があるんだ、と自分を無理やり納得させて黙って歩き始めます。

老婆と歩くというのは思っていた以上に大変なものでした。

亀の歩みどころではありません。

生まれたての仔馬のようなのです。

私が老婆の手をとってから十分ほど経ちましたが、私達は少しもその場を離れられずにいました。

老「ごめんなさいね。昔、事故で足を悪くしてから……怖くて震えちゃってダメなの」

私「大丈夫ですよ。ゆっくりでいいですよ」

心のこもっていない言葉を老婆にかけながら私は後ろから来る車に気を配ります。

老婆が頻りに車の心配をしていましたから。

タクシーが来ることを望んでいるからではありません。

車にぶつかることを怖がっているのです。

一度恐ろしい体験をすると、その出来事をなかなか忘れられないものです。

その時の恐怖がフラッシュバックするのでしょう。

私は少し気になったことがあったので聞いてみました。

私「ご家族はいらっしゃるんですか?」

老「息子夫婦が近くには住んでるけど、なかなか会えなくて」

私「お仕事が忙しいんですね」

老「どうかねぇ。会いたくないのかもしれないよ」

私「そんなことないですよ」

老「死ぬまでに会えればいいけどねぇ」

それから私は、何も聞かずに前へ進む手助けに専念しました。

一歩進んで三分ほど足の震えが止まるのを待ちます。

一歩進んでまた三分ほど足の震えが止まるのを待ちます。

それを繰り返しているうちに運よくタクシーがやってきました。

タクシーが来たことを老婆に伝えると、私と会った時と同じくらい安堵したような表情を見せました。

私「よかったですね。これでお家へ帰れますよ」

老「ありがとね。あなたが来てくれて本当に助かったわ」

タクシーに乗るまでにも少し時間を要しましたが、なんとかタクシーに乗り込んだ老婆は、一人で暮らす家へ帰って行きました。

それを見送った私は自分のペースで歩き始めます。

最初の目的地だったスーパーマーケットにすぐ着きました。

ここに来る目的だったタイムセールは、すでに終わっていました。

仕方ないので私は適当に店内をまわり、特に何も買わずに店を出ました。

私(あの人は色々なことに恐怖しながら生きているのかな)

事故ること、老いること、病めること、死ぬこと、あとは――誰からも関心を持たれないこと。

老婆と歩いてきた道を歩きながら私はもう一つ聞いておけばよかったと思いました。










「あなたは幸せですか?」











これは聞かなくてよかったと思います。

うん。

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