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本『QED百人一首の呪』 高田崇史 

本『QED百人一首の呪』 高田崇史 (講談社文庫)



百人一首カルタのコレクターとして有名な会社社長・真榊大陸が自宅で惨殺された。

一枚の札を握りしめて…。

関係者は皆アリバイがあり、事件は一見、不可能犯罪かと思われた。

だが、博覧強記の薬剤師・桑原崇が百人一首に仕掛けられた謎を解いたとき、戦慄の真相が明らかに!?

第9回メフィスト賞受賞作。

つづきはネタバレ注意







百人一首収集家として有名な会社社長が自宅で何者かによって殺された。

一枚の札を握りしめて……。

関係者は皆アリバイがあり、事件は不可能犯罪かと思われた。

だが博覧強記の薬剤師・桑原祟が百人一首の謎を解いた時、戦慄の真相が明らかになる。

第9回メフィスト賞受賞。

うんちくや講釈をタラタラやる私が苦手とするタイプの作品なんだけど、意外にもこれはスルスル読めた。

メフィスト賞受賞作で歴史や文化について講釈しながら読み解いていく作品のせいか、京極夏彦さんと比較されがちらしい。

作中では事件から数か月が経過していて、探偵は事件そっちのけで百人一首に隠された意味を研究している。

研究の末に百人一首が作られた意義や目的を発表し、その副産物として被害者がなぜこの札を握ったのか、犯人を当てるという。

トリックや真相が賛否両論なのはわかる。

個人的にはこういうのもアリ……なのかもしれないという微妙なラインだった。

ちなみにシリーズを追うごとに扱う題材(歴史や文化)と事件との関連性が薄まっていくと聞いて笑った。

ミステリ要素がどんどんなくなっていくミステリって……逆に気になる。

このシリーズの読者も事件よりその研究の方が気になるし、作者もそういった意見を知っているみたい。

あとは探偵役(男)とワトソン役(女)の恋の行方が気になると言う人も多いらしい(1巻では色恋要素は薄い)

QEDというタイトルと作風が合ってないような。

たしかに探偵は薬剤師だけど、理系ミステリではないから。

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