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昔話『About A ××××』4

前回のあらすじ

お子さんがいらっしゃるご家庭の皆さまへ。

「子どもは叩いてしつけるのが当然」という古ぼけた教育理念を掲げないでください。

理由も分からずに叩かれる子どもの気持ちになってあげてください。

叩けば叩くほどあなたのお子さんの心は歪みますよ。




祖父が死んだことによって私の精神状態は良好になるはずでした。

ええ、私の希望です。

どちらかといえば願望ですね。

そうなったらいいなー、とか、そうなるんだろうなー、と思っていました。

でも私の考えはやっぱり甘かったです。

祖父がいなくなってからも私の精神状態は一向に回復しませんし、良好にもなりませんでした。

だって私の父も祖父によく似ている人でしたから。

つまりそういうことです。

さらに、私の兄にあたる人物も祖父や父に似ていました。

短気で、支配欲が強くてわがままでした。

私が感情を押し殺して生活している間も自分の希望ばかり通そうとしていました。

そうして自分の思い通りにいかないと私に当たるのです。

祖父、父、兄によって私の心はどんどん傷つけられていきます。

どんどん傷つき、どんどん弱くなっていきました。

祖父がいなくなってから私は物置にこもって泣くことはありませんでした。

それでも泣くときはどこかの部屋にこもって泣くようにしていました。

私が弱いことは周知の事実ですが、さらに傷つけられるのを恐れたからです。

泣きながらふと祖父の言葉を思い出します。

「お前には俺の血が流れてるんだ」

祖父と同じ血が私には流れています。

父にも兄にも同じように流れています。

それはそうです。

だって私たちは家族ですから。

私(これが家族なの……?)

私(家族だから同じようなことをするの……?)

私(同じ血が流れていると同じ性格になっちゃうの……?)

小学校に入学もしていないガキのくせに、その頃から私は家族に疑問を持ち始めていました。

そしてある日を境にして家族が苦手になりました。

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