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昔話『あの日見た花の名前を私達は忘れない』10

前回のあらすじ

きょうのきーちゃんのコトバ。

「チーズバーガー大好きー♪」

大好き?



ファストフード店で「愛」について激論を交わしたようで交わさなかった私達。

そろそろ電車の時刻なのできーちゃんとお別れすることになりました。

私「またね」

き「あ、忘れてた。妹ちゃんがまた会いたいって言ってたよー」

その後に来るいつもの言葉を待ちます。

しかし、いくら待っても言葉はやってこないので軽く返事をしました。

私「いいよ。でも、メールで直接言ってくれればよかったのに」

私が初めてきーちゃんの家におじゃました時、ちゃっかりきーちゃんの妹ちゃんと連絡先を交換していました。

その時は「現役女子高生のアドレスゲットー!!」と小躍りしながら喜んだものです。

まあ、嘘ですけどね。

信じてもらえないかもしれませんが、私は年下の女子高生に欲情するほどまともな人間ではありません。












私が好きなのはイカレた女の子だけですから!!















ええ、偏ってますよね。

偏った好みのせいで一部の人達から不能疑惑や同性愛疑惑が浮上したことがあります。

いつか機会があればその話もできればいいですね。

まあ、そんなことはどうでもいいのです(・∀・)キニシナイ♪

き「恋する女の子は控えめなんだよ。私みたいに♪」

私「……」

きーちゃんが……控えめ……?

ツッコミがいのある台詞ですが、あえて何も言わないでおきます。

私「妹ちゃんもきーちゃんみたいに幸せになれるといいね」

きーちゃんはその答えに納得していない表情のまま改札を抜けます。

私は改札脇できーちゃんを見送ることにしました。

彼女は途中で振り返ってから言いました。















き「すーくんは不幸せが好きなの?」












私「そんなわけないじゃん」
















き「すーくんは幸せに対して鈍感だね」











私「……」













き「あ、ちょっと違うかも」

私「……なに?」

それからきーちゃんは、あの日ファストフード店で私に言ったような語り口で言いました。


















き「すーくんはねー、幸せに対して鈍感なふりをしてると思うー」












私「……」















き「すーくんが幸せに対して鈍感なふりをしていると周りの人も不幸になっちゃうよ?
 それでもいいの?」











私「もしそうだとしたら……きーちゃんは友達をやめる?」















き「やめないよ。だってすーくんは大切な友達だから♪」














私「ありがとう」
















私は手を振りながらきーちゃんの小さな背中を見送りました。

やっぱりイカレた女の子はおもしろいなー、と心の底から思いました。

イカレた女の子たちは、私以上に私のことを知っているような口ぶりで話します。

そこがまたおもしろいところですが、彼女たちの言葉の真意と真偽のほどはわかりません。

まあ、私としては嘘でも本当でもどっちでもいいです。

わざわざ真偽を確認するようなこともしません。

面倒くさいことは嫌いですから。

でも、他人からそういうことを指摘されるということは、少しでもそう思われる節があるということでしょうか。
















先「不健康な食生活してるね。みりんちゃん」

突然現れた先輩は、私が面倒な思考に陥り始めたところを救ってくれました。

それにしてもこの人はどうして人の後ろに立ちたがるのでしょう。

私が3じゃなくて13だったら「俺の後ろに立つな」と言ってぶん殴っているところですよ?

私「こんばんは、先輩」

先「君の先輩になった覚えはない!!」

ニヤニヤ笑いながら先輩は言います。

私「じゃあ、お姉さま?」

先「あ、それなんかエロいね。それでいこうか?」

私「すみません。私の方が面倒くさいのでやめます。どうしたんですか、先輩?」

先輩はちょっと残念そうな表情になりました。

でもすぐに真面目な表情で言いました。

先「ちょっと君に相談したいことがあるんだ」

私「いいですよ」

それから私達はファストフード店へ行きました。
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