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昔話『SuicideJetCity』6

前回のあらすじ

「まあ嘘だけどね」

ありすは言いました。

「イカレてるよね」

私は言いました。





ありすは私に依存していました。

こんなことを書くと自惚れや自意識過剰だと笑われてしまうでしょう。

確かに私の主観でしかありませんが、ありすは私に依存していました。

勘違い乙wwwと言われたらおわりですけどね。

あ「わたし、人が死んでも泣けないんだよ」

ありすは私の肩に頭を預けながら言いました。

私は動くことができないので彼女の表情を見ることができません。

けれど口だけは動かせます。

私「どうして泣けないの?」

あ「だって人はいつか絶対に死ぬでしょ? わたしも××××も」

私「うん」

あ「だからかな。みんな結局死んじゃうんだから、いちいち悲しむなんて馬鹿みたい」

私「……」

ありすは頭をあげて私を見ました。

あ「死ぬって怖いのかな」

私「死んだことないから分からない」

あ「いじわる」

私「ごめん」

あ「まあ嘘だけどね」

ありすはにっこり笑って言いました。

私は彼女の目をまっすぐ見て言いました。

私「ねぇ……」

あ「なに?」

私「もし私が今この場所で死んでも泣かない?」

質問したあとに祖父の葬式のことを思い出しました。

あの時私は泣けませんでした。

私が幼かったからではありません。

私は祖父に対して何の想いもなかったからです。

祖父に対して何かしらの想いがあれば泣いていたでしょう。

まあ、想いがあっても泣けない場合もありますけどね。

私(憎悪や怒りでは泣けないんだね)

考え事をしているうちに私の腕にありすの腕が絡まっていました。

そして彼女は言いました。

あ「大泣きする」

私「私もありすが死んだら泣くと思うな」

そうして二人で笑いあいました。

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