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昔話『Under The Smile』10

前回のあらすじ





いじめをしていい理由なんてないんだよ。






でもね、このままやられてばかりいる理由もないんだよ。



私は、街の裏通りにやってきました。

昼間でも薄暗く、冷たい嫌な空気が流れているような場所です。

そこはヤクザの事務所、風俗店、飲み屋があります。

普通の小学生ならまず立ち入らない場所です。

しかし、私は毎日のように来ていました。

そして今日もやってきました。

これ以上、傷つけられたり壊されたり脅されたり失ったり奪われたりするのは嫌ですから(・∀・)イヤーン























ス「おい。どういうつもりだ」

私「……」

ス「なんでお前が来てる。あの子はどうした」

私「……」

女の子の手紙に誘われて、細い袋小路にやってきたストーカー。

それが私のいじめ計画の一つとも知らずにやってきました。

ストーカー被害を訴えるような女の子がストーカーに手紙なんて出すわけがないのです。

私「まったく馬鹿だな」

ス「あ!? 今、なんて言った」

私「こんな馬鹿にいじめられて泣いてたと思うと……また泣けてくる」

ス「お前なんていじめられて当然だろ」

ストーカーは、悪びれることなく言いました。

まだ自分の方が上だと思っているようです。

ス「いつもヘラヘラ笑ってムカつくし、喧嘩が強い親友と女にモテる親友といつも一緒にいて、悩み相談とかいい気になってるんじゃねーよ!」

私は、すべてその通りだと思いました。

いつもヘラヘラ笑っているし、親友といっしょにいるし、悩み相談をしていい気になっています。

でも、そのヘラヘラと笑っているのは楽しいからではありません。

私「弱肉強食って知ってる?」

ス「は?」

私「弱いやつは強いやつに食べられちゃうんだよ」

ス「なにが言いたいんだよ」

私「お前とオレ、どっちが弱肉なんだろうね」

ス「お前だ! お前は弱い!」

ストーカーは、私を指差して罵ります。

弱い、弱い、弱い、弱い、弱い、弱い……。

確かに私は弱いです。

精神が簡単に壊れてしまったし、修復してからも壊れないかと不安でいっぱいだし、くだらないいじめで泣いてばかりいます。

でも……。















私「お前よりは強いよ」













私はストーカーに近づくと、顔面を殴りました。

突然のことでびっくりしたストーカーは、倒れてしまいました。

すかさず隠し持っていた手錠でそいつの腕と近くにあったパイプをつなげました。

何度も練習していたので難なく済ませました。

ス「お前こんなことしていいと思ってるのか。先生に言いつけてやるからな」

私「……(・∀・)」









ドスッ










ストーカーがあまりにも気持ち悪いので腹を殴りました。

私「お前がそれ言うかよ」

ス「うるせー。絶対に殺す!」

私「まあいいや。さっきの話の続きでもするか。お前、オレの父親が何をやってるか知ってる?」

ス「しらねーよ」



















私「この街を支配してるヤク○の組長(・∀・)」

ス「は……?」

また腹を殴りました。

なかなかいいところに入ったようで苦しそうです。

私「ヤク○の息子に手出しちゃったね。馬鹿だね。もう終わったよ、お前」

ス「う、嘘にきまってんだろ」

平静を装っていますが、少し声が震えています。

また腹を殴ります。

私「面倒な奴だな。おい、出てこいよ」

ス「っ!?」















黒スーツにグラサンをかけた男がやってきました

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