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本『連続殺人鬼カエル男』　中山七里　宝島社文庫



マンションの13階からフックでぶら下げられた女性の全裸死体。

傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。

これが近隣住民を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の凶行だった。

警察の捜査が進展しないなか、第二、第三と殺人事件が発生し、街中はパニックに……。

無秩序に猟奇的な殺人を続けるカエル男の正体とは？

つづきはネタバレ注意

マンションにぶら下げられた女性の死体。

傍らには子どもが書いたような稚拙な犯行声明文。

街を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」の犯行の始まりだった。

警察の捜査が進展しない中、第二第三の犠牲者が出て民衆は暴徒化する。

カエル男の目的は？正体は？

このミス大賞を受賞してデビューした人なんだけど、最終選考に残った作品も拾い上げようぜってことで出版された本作。

このミス大賞はミステリじゃなくサスペンスも人気らしい。

これもあらすじの通りのサイコサスペンス。

猟奇的な死体とメッセージが出てきて読者を惹きつける冒頭はなかなか良い。

しかしそこからのストーリー展開があまり好みではなかった。

刑法３９条（心神喪失者の犯罪行為）の是非やマスコミの報道について、追い詰められた人間心理などについて書かれていく。

丁寧と感じる読者もいるだろうけれど、私は物語が枝分かれしすぎてメインストーリーが雑になっているような気が……。

悪くはないんだけど。

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