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本『カッパのぬけがら』 なかがわちひろ

『カッパのぬけがら』 なかがわちひろ 理論社



ここは夏の川のなかです。

つめたい水と、あたたかな水とが、しまもようにまじって流れています。

ゲンタはりょう手もりょう足もひろげて、せいいっぱい水をかいていました。

するとふいに、顔に水草がかかりました。

水草は、かたにも、せなかにも、足にもからみついてき、ぐいぐい下へひっぱるではありませんか。

そしてそのまま川底の、そのまたおくへと、ひっぱっていかれました。

カッパのあみに、つかまったのです。

目のまえに、カッパが一ぴき、立っています。

一ぴきだけで、他になかまのカッパもいません。

さびしそうにしているカッパを見かねて、ゲンタはおねがいをきいてあげることにしました。

よろこんだカッパは、自分のぬけがらをゲンタにきせました。

ゲンタはカッパといっしょにたくさんあそびはじめます。

本『天使のかいかた』

本『カッパのぬけがら』

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