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漫画『恋愛遊星』 倉橋ユウス

漫画『恋愛遊星』 倉橋ユウス メディアファクトリー

異星人が訪れて数十年後の地球。

そんな時代でも、恋は純粋さを失わない。

異星人と地球人の恋愛原風景――。

恋の魅力に惹かれてぐるぐる回るなら、あなたもきっと「恋愛遊星」の住人なんだ――。

微SF×柑橘系ラブストーリー。



1st planet:キルキリリ

夏休みに入ってすぐ椎名さんに「キルキ」が近いと聞いて『それまでやりたい事』を実行することにした。

椎名さんはキルキリリ人だ。

彼女と初めて知り合った時、僕は母から特別任務を任された。

何があってもリイナちゃんの味方でいること。

あの日から数年、その時がやってきたのだ。

キルキリリとは、彼らの星の古語で「引き継ぐ民」という意味。

キルキリリ星人は一生のうち八回人格交代をする種族である。

平年周期で次の人格に知識や記憶を引き継いでいく。

そのため彼らはマメに日記をつける。

忘れてはいけない知識や忘れたくない記憶を整理するために。

2nd planet:トステ

夏休みに入る少し前、帰り際、宇宙オタクなヒデをおちょくった。

これが偶然とかすべてのきっかけだったと思う。

なぜなら、突然帰省した大学生のお兄ちゃんの突然の結婚宣言。

お相手は――異星人だった。

私はすごく驚いた。

突然のことだったし、聞いたこともない星の人だったし、何より私はおにいちゃんのことが……。

翌日、宇宙オタクの幼馴染ヒデに聞いてみた。

トステ人は前向きで気さくな民俗性のこと。

病気にならない強い抗体を持っていること。

そしてトステ人はみんな寿命が決まっていること。

『共通寿命(トステリカ)』――29年5ヶ月8日13時間42分55秒。

3rd planet:ナジュラ

「やったー☆今日も純平くんに会えたっ!」

「カッコよかったなあ☆」

ある日突然聞こえ始めたオンナノコの声。

自分のことを好意的に想ってくれる言葉ばかりが聞こえてくる。

幻聴や気のせいだと考えていたけれど、日を経るごとにその声はハッキリと聞こえるようになる。

不安になった純平は病院に行ってみることにした。

その病院で検査を受けると、女の子の声が聞こえてきた原因がわかった。

ナジュラマカン「発達した恋愛の複合体」――つまりテレパシー。

本来なら相思相愛同士のナジュラ人のみ可能な行為だが、純平は地球人である。

つまりそれは地球人の純平を想うナジュラ人がいるというわけで。

4th planet:イヴァン

アリョーシャははるか昔に爆発したイヴァン星の欠片で危険度Bの小惑星として太陽系に向かっていた。

生き残ったイヴァン人は地球への被害を防ぐため調査を主導し、衝突の可能性がないことを詳細なデータで立証した。

ただその時犠牲になった調査船ゾシマの事故の原因は今でも不明だ。

イヴァン人で船長だった母はその事故で亡くなった。

地球人エンジニアの父と俺を遺して。

15年も前の話だ。

16歳の誕生日を迎えた俺は母が遺したビデオメッセージを見ていた。

調査船が出発する前に撮られたもので、息子を祝う母の姿は23歳のままだった。

そして今日はアリョーシャが地球に大接近する日で鑑賞することができる。

学校に行くと、自分の席に友人の常盤アンナが座っていた。

彼女は、放課後俺の誕生日を祝うことを約束してくれた。

これは毎年恒例のこと。

その度に母が事故死したことを謝罪してくるのもいつものことだった。

彼女の父はゾシマ船の設計士で、事故原因は設計ミスではないかという憶測も流れたことがあった。

しかし原因は不明だし、事故後も彼女との友情は続いている。

5th planet:トリアス

人一倍勉強のできる子だった

天才とかそーゆーのじゃない。

努力家であとは普通の女の子だ。

たとえば好きな男の子が出来たらずっといっしょにいたいと思うような、そんな人一倍努力家で人一倍不器用な地球人。

それが『荒井ユウコ』という少女だった。

ある日、私と一緒に帰りたいと男の子が言ってきた。

たくさんの異星人が地球に住むようになっても馴染めなかったり違いを理解し合えなくて同じくらい去っていく。

「もったいないですよ」

トリアス人のクロルはお父さんと似たようなことを言った。

この日から、別に約束したわけじゃないけど、クロルと毎日一緒に下校することになった。

高校に入学してすぐ大学進学を勧められた。

星間特待生になれば学費も免除される。

同じ高校に入学したクロルは、いくつもアルバイトをするようになった。

私は帰り路に彼が働くアルバイト先に寄るようになっていた。

そしてある日――告白された。

返事はいつか同じように告白したらしてほしいとも言われた。

いつか?

いつかっていつ?

よく分からない告白だ。

その帰り道、もっとよく分からない人に会った。

自称“通りすがりの天才”でトリアス人のクロルについて尋ねてきた。

彼を救えるのは自分しかいないとも言った。

彼に関して何かおかしなことがあったらすぐに連絡するよう名刺までもらってしまった。



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