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2024/11/21 [PR]
2011/07/18 本『虐殺器官』 伊藤計劃
本『虐殺器官』 伊藤計劃 早川書房 伊坂幸太郎、小島秀夫、宮部みゆき――。 多くの創る人たちがその魅力と才能に嫉妬した。   9.11以降のテロとの戦いは転機を迎えていた。
2011/06/29 本『ハーモニー』 伊藤計劃
本『ハーモニー』 伊藤計劃 ハヤカワ文庫JA 人間は、なぜ人間なのか。 『虐殺器官』の著者が病床で遺した“最後の”長篇。   21世紀後半、<大災禍>という世界的な混乱により各

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本『虐殺器官』 伊藤計劃

『虐殺器官』 伊藤計劃 早川書房

伊坂幸太郎、小島秀夫、宮部みゆき――。

多くの創る人たちがその魅力と才能に嫉妬した。

 


9.11以降のテロとの戦いは転機を迎えていた。

先進諸国は徹底的な情報管理社会の移行し、すべての個人情報は情報管理会社によって管理されるようになる。

そして大規模な戦争で百万を殺すよりも暗殺によって元凶を殺した方が効率的になっていた。

そのように先進諸国はテロを一掃するようになったが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。

米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の影に常に存在が囁かれる謎の男を見る。

彼の所属する暗殺部隊が戦場に赴くと必ず暗殺者リストに載っている男。

その男の名は――ジョン・ポール。

この男が入った国は、どういったわけか混沌状態に転がり落ちる。

この男が入った国では、どういうわけか無辜の命がものすごい数で奪われる。

それだけのことが、わずか半年のうちに起こった。

虐殺の王ジョン・ポールを殺すためにクラヴィス大尉はチェコへ向かう。

そこでジョンがかつて愛した女性に近づき、彼が再び戻ってくるのを待つことにする。

ジョン・ポールの目的とはいったいなにか?

大量殺戮を引き起こす“虐殺の器官”とは?

【関連リンク】

本『ハーモニー』


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本『ハーモニー』 伊藤計劃

『ハーモニー』 伊藤計劃 ハヤカワ文庫JA

人間は、なぜ人間なのか。

『虐殺器官』の著者が病床で遺した“最後の”長篇。

 

21世紀後半、<大災禍>という世界的な混乱により各地に核弾頭が落ちた。

人類は放射能のせいで癌になり、世界は病気そのものの駆逐を目指した。

世界は政府を単位とする資本主義的消費社会から、構成員の生命を第一に気遣う生府を基本単位とした医療福祉社会へ移行した。

人間は体内にWatchMeを入れることで健康状態を確認し、傷や病気などは事前にメディケアによって治療を受ける。

この世から怪我や病気は駆逐されることになった。

しかし、それを受け入れられない少女達がいた。

零下堂キアン。

霧慧トァン。

そして御冷ミァハ。

生命主義の健康社会にとって人の身体は公共物としての身体となっている。

つまり自分の身体は自分のものではなく、社会のものでありみんなのものである。

見せかけの優しさや倫理を嫌う彼女たちは、餓死することを選択した。

天才・御冷ミァハの提案により始まった彼女たちの自殺行為。

ただ食事をしないだけではWatchMeから警告が来てしまう。

そこでミァハはメディケアを騙して白い錠剤を作りだした。

それにより普通に食事をしながらも栄養分一切を拒絶することに成功する。

だが自殺自体は……。

それから13年。

あの日死ねなかった霧慧トァンは、大切なものを失ってサハラの戦場にいた。

彼女達が嫌っていた世界を構成する世界保健機構(WHO)の一部局、螺旋監察官事務局の螺旋監察官となって。

たまたま日本に戻ってきたトァンは、もう一人の死ねなかった少女、零下堂キアンと再会する。

久しぶりに再会した彼女たちはあの日のことを話す。

御冷ミァハが自殺した日のことを。

食事をしながら談笑している最中、キアンは突然うつむいて言った。

「うん、ごめんね、ミァハ」

それからナイフを握り、自分の喉元に突き刺した。

同日同時刻、世界中で同じような行為に走った人間達がいたらしい。

再び世界を襲う大混乱。

霧慧トァンは、大混乱の陰にただひとり死んだはずの少女の影を見る。

第三十回日本SF大賞受賞

「ベストSF2009」第一位

第四十回星雲賞日本長編部門受賞

【関連リンク】

本『虐殺器官』


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